ものづくり補助金平成26年度製造業滋賀県

地域顧客に対し小ロットで本格的な製本を提供するための生産性向上事業

有限会社東呉竹堂

成果超小ロット製本のコスト 1倍(従来=1)→0.1倍(従来=1)

この事例のポイント

  • 従来の設備では100冊未満の超小ロット印刷・製本ニーズに対応できず、課題となっていた。
  • 超小ロットニーズに対応するため、最新型無線綴製本機、データ高速変換システム、オンデマンド印刷機を導入した。
  • 超小ロット製本のコスト 1倍(従来=1)→0.1倍(従来=1)。超小ロット製本のコストが約1/10に下がり、大幅なコストダウンにより超小ロットの製本ニーズにも安価に対応できるようにな…

事業者のプロフィール

事業者名有限会社東呉竹堂
所在地滋賀県 近江八幡市
業種印刷・同関連業
技術分野情報処理
従業員数12人
資本金300万円
設立1950年

事業の背景

当社は滋賀県東部地域で50年以上の歴史を持つ印刷・製本会社で、デザインから印刷・製本までの工程を内製化し、ワンストップで提供している。当初は印刷専門業者として事業を行い、コスト優位性を強みとする大手印刷業者との厳しい競争の中で小ロットニーズへの対応力を高めて成長してきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の設備では100冊未満の超小ロット印刷・製本ニーズに対応できず、課題となっていた。

やったこと

超小ロットニーズに対応するため、最新型無線綴製本機、データ高速変換システム、オンデマンド印刷機を導入した。最新型無線綴製本機の導入により、これまで熟練作業者による細かな調整が不可欠だった無線綴じ製本作業を、経験の浅い作業者でも簡単に行えるようにした。その結果、超小ロット製本のコストは約1/10に抑えられた。データ高速変換システムは、顧客から持ち込まれる様々な形式の入稿データを最適な印刷用データに高速変換し、イメージ通りの出力を可能にした。導入により多原稿案件の所要時間を約1/10に短縮した。オンデマンド印刷機の台数を増やしたことで小ロット印刷の並行作業が可能になり、生産効率が上がった。

加工機最新型無線綴製本機
ソフトデータ高速変換システム
加工機オンデマンド印刷機

事業の効果

  • 超小ロット製本のコスト 1倍(従来=1)→0.1倍(従来=1)
  • 多原稿案件の所要時間 1倍(従来=1)→0.1倍(従来=1)
  • 個人向け制作物の納期 7日→1日

超小ロット製本のコストが約1/10に下がり、大幅なコストダウンにより超小ロットの製本ニーズにも安価に対応できるようになった。学校の学級単位・学年単位の制作物や、PTA広報の印刷などの新たな受注が増えた。個人客からの自費出版や同好会の冊子なども、1週間以上かかっていたものが翌日に仕上がるようになり、口コミによる引き合いも増えた。大規模設備を持つ同業者からも小ロット受注の依頼を得られ、双方にメリットのある関係を築けた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    50年以上の印刷・製本の歴史と、小ロット対応力を高めてきた経緯は読み取れるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    大手印刷業者とのコスト競争の中で小ロット対応力を強みとしたことや、デザインから製本までの内製化が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決5

    100冊未満の超小ロット対応ができない課題を示し、製本コストを約1/10、多原稿案件の所要時間を約1/10に短縮したと数字で書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    超小ロット製本コストが約1/10になったとあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    経験の浅い作業者でも行えるようになったとあるが、補助事業の遂行体制や人材計画の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    学校や個人向けの小ロット需要や、翌日仕上がりを求める顧客ニーズが具体的に書かれ、選ばれる理由も示されている。

  • 事業化までの道筋3

    代理店制度の導入や新規事業の検討など今後の方針は書かれているが、スケジュールや課題解決方法は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    超小ロット製本の高付加価値化は示されるが、同分野での高価格化や認知度の水準についての記述は限られる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地域の学校や個人への小ロット対応が地域顧客に資するとうかがえるが、国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果4

    約300万円の資本金規模の会社で、製本コスト約1/10や所要時間短縮など効果の数字が示され、費用対効果がうかがえる。

  • イノベーションへの貢献2

    データ高速変換システムの導入がうかがえるが、デジタル技術のサプライチェーン貢献やイノベーションの記述は限られる。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    滋賀県東部地域の印刷・製本会社として地域顧客に対応していることは読み取れるが、雇用創出や地域成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

学校向けの営業を強化するため代理店制度の導入を進め、学校との取引が多い企業と代理店契約を結んで新規顧客の獲得と取引拡大を目指している。新規事業としてはカーラッピングフィルムと超大型ポスターの事業化を検討している。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。