ものづくり補助金平成26年度製造業京都府

高速マシンニングセンタ導入により微細高精度加工の時短を目指す

アテック京都株式会社

成果生産速度 100%→120%

この事例のポイント

  • 生産ラインがほぼフル稼働の状態で、生産能力の向上が大きな課題となっていた。
  • 高速マシニングセンタを導入し、微細で高精度な加工の時間短縮と生産能力の向上を目指した。
  • 生産速度 100%→120%。高速マシニングセンタの導入により生産速度とスループットが向上し、工場全体の生産効率も改善した。

事業者のプロフィール

事業者名アテック京都株式会社
所在地京都府 宇治市
業種プラスチック製品製造業
技術分野精密加工
従業員数16人
資本金1,000万円
設立1993年

事業の背景

当社は京都では数少ない樹脂の切削加工を専門とするメーカーで、顧客企業の設計仕様に基づく完全受注生産を行っている。主な製品は半導体製造装置部品、充填機部品、製剤機部品で、株式会社SCREENホールディングス、株式会社イシダ、日新イオン機器株式会社、株式会社島津製作所、日本電産株式会社などを主要取引先としている。顧客からは短納期を求められることも多く、納期遅れを出さないことで高い評価を得てきた。一方で、樹脂加工でも金属加工並みの精度を求められる傾向が強まっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力生産ラインがほぼフル稼働の状態で、生産能力の向上が大きな課題となっていた。
  • 生産能力大型・長尺製品は専用設備がなく、顧客からの問い合わせに応じられず受注機会を損失していた。
  • 品質・精度樹脂の微細加工は金属加工のような高い精度を出すことが難しく、従来設備では精度の向上が必要だった。

やったこと

高速マシニングセンタを導入し、微細で高精度な加工の時間短縮と生産能力の向上を目指した。自動運転ができるため、操作する人が設備にかかりきりにならず、他の設備の作業と並行できる体制をとった。導入に当たっては工場長が設備メーカーの研修に1週間参加して技術を習得し、その後に設備担当者へレクチャーする形をとった。研修期間中もフル稼働のラインを止めずに済むよう配慮した。工場長が操作方法を把握し、担当者の技術習得をサポートする形でノウハウの蓄積を進めた。

加工機高速マシニングセンタ

事業の効果

  • 生産速度 100%→120%
  • 自動運転により設備の担当者が2台の設備を同時に稼働させている。

高速マシニングセンタの導入により生産速度とスループットが向上し、工場全体の生産効率も改善した。自動運転によって担当者が2台の設備を同時に稼働できるようになり、生産性が上がったことで受注量の増加にも対応できるようになった。高精度加工が可能になったことで、手作業に頼っていた工程がなくなりヒューマンエラーが排除され、製品の精度も向上した。大型・長尺製品にも受注を広げられ、ある大手顧客との取引も始まった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    生産能力の改善と大型・長尺製品への対応を当社の大きな課題として明記し、設備導入をその解決策として位置付けている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    顧客からの信用と順調な業績、ラインのほぼフル稼働に触れているが、競争上の優位性を数字で示す記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    受注機会の損失や加工精度の限界を課題として具体的に認識し、大型・長尺や大手顧客の受注拡大につなげている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    従来設備比約20%の生産速度向上がほぼカタログ通りだったと記載されるが、付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制4

    社長の指揮のもと工場長が責任者となり、研修参加や担当者割当など、推進体制が具体的に記述されている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客からの高精度・短納期要望や完全受注生産への取り組みは書かれるが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    工場長の研修から担当者へのレクチャーという導入手順は具体的だが、中長期の検証や期限付きスケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    樹脂切削の精度向上に触れるが、分野の普及度や高付加価値化の水準を示す記述は見当たらない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    新卒採用による次世代育成や大手顧客との取引開始に触れるが、波及効果を示す数値や社会的意義の記述は少ない。

  • 費用対効果2

    生産速度や受注量の増加に触れるが、補助金投入額と付加価値増加の対比を示す数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    IoTや生産ロボットといった分野への関与を視野に入れると述べるが、具体的な技術活用や取組内容は示されていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    IoTや生産ロボットの分野への挑戦を視野に入れると述べるだけで、構造転換への具体的な寄与は示されていない。

  • 地域経済への波及3

    京都では数少ない樹脂切削専門メーカーとして地域での位置付けに触れるが、地域経済への波及は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

大手顧客からの受注に応えるため量産体制の確立を進めている。新卒採用によって次世代を育成することも第一に考えている。今後はIoTや生産ロボットといった分野にも積極的に関与していきたいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。