ものづくり補助金平成26年度製造業京都府

炭素繊維等製造装置用ベース板のさらなる高精度化と短納期生産体制の確立

株式会社クリーン精光

成果平面度交差(公差) 0.02mm→0.01mm

この事例のポイント

  • 炭素繊維等製造装置用ベース板で、既存マシニングセンタでは平面度交差0.01mm以下の要求精度を達成することが技術的に困難だった。
  • DMG森精機製の立形マシニングセンタを新規導入し、ベース板加工専用の設備として運用した。
  • 平面度交差(公差) 0.02mm→0.01mm。新規立形マシニングセンタの導入と新たな加工条件により、取引先の要求する平面度精度を達成し、目標の売上を達成できた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社クリーン精光
所在地京都府 京都市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数19人
資本金1,000万円
設立2008年

事業の背景

当社は金属加工を主力とし、液晶関連装置、半導体製造装置、産業ロボット部品などを手がけてきた。ベース板加工では独自の固定用治具と仕上げ技術により平面度交差±0.02mmを実現し、他社より高い精度を確保していた。大手繊維関連企業との取引をきっかけに、炭素繊維用途の需要拡大が見込まれる市場に参入する機会を得た。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度炭素繊維等製造装置用ベース板で、既存マシニングセンタでは平面度交差0.01mm以下の要求精度を達成することが技術的に困難だった。
  • 納期・工程仕上げ工程のマシニングセンタがベース板専用ではなく段取り替えに時間がかかり、納期が約2週間で、さらなる短縮を求められていた。

やったこと

DMG森精機製の立形マシニングセンタを新規導入し、ベース板加工専用の設備として運用した。導入前に機能と性能を社内で検討し、DMG森精機にヒアリングして仕様とレイアウトを決定した。新型機の高い性能を活かし、刃先の微妙な摩耗や熱変位による歪みを抑える加工条件を試行錯誤で見いだした。平面度については当社と取引先の双方で評価を行い、三次元測定機の校正のずれを修正して取引先の承認を得た。

加工機DMG森精機製 立形マシニングセンタ

事業の効果

  • 平面度交差(公差) 0.02mm→0.01mm
  • リードタイム 14日→10日

新規立形マシニングセンタの導入と新たな加工条件により、取引先の要求する平面度精度を達成し、目標の売上を達成できた。ベース板加工専用としたことで段取り時間を減らし、リードタイムを14日から10日に短縮できた。高精度化と短納期対応により、他社に対する優位性を広げることができた。今後は横形マシニングセンタの導入や研磨加工の充実を図り、炭素繊維用途以外の幅広い市場を開拓する考えである。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去に京都産業21の支援で設備導入を進めてきたとあるが、今回の設備が経営戦略にどう位置づくかの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    平面度±0.02mmの高精度加工や独自治具などの強みは示されるが、市場動向との関係は具体的に述べられていない。

  • 課題の認識と解決5

    平面度0.01mm以下の精度要求とリードタイム14日から10日への短縮という具体的な課題と、新規立形マシニングセンタ導入による解決策が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    リードタイム14日から10日に短縮可能とあり目標売上達成とあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    DMG森精機へのヒアリングや社内検討を経て仕様決定したとあるが、人材や事務処理体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    大手繊維関連企業からの取引話や炭素繊維の自動車・航空機での需要拡大が示され、選ばれる理由は高精度と短納期とされている。

  • 事業化までの道筋4

    段取り時間短縮、要求精度の検証、今後の横形マシニングセンタ導入や研磨加工充実など、遂行方法と展開の流れが示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    炭素繊維製造装置用ベース板で平面度±0.01mm以下という高水準の精度を追求しており、高付加価値化を図る内容が読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    炭素繊維が自動車・航空機・宇宙関連で使われ需要拡大が見込まれると述べられるが、波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値額の増加、生産性向上の数値は示されておらず、費用対効果はわずかにうかがえる程度。

  • イノベーションへの貢献2

    新規立形マシニングセンタ導入は示されるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献の記述は乏しい。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    炭素繊維の需要拡大に触れており、成長分野への進出がうかがえるが構造転換との関係は明記されていない。

  • 地域経済への波及2

    京都での事業とあるが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用の記述はわずかにうかがえる程度。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

横形マシニングセンタの導入や研磨加工の充実を図り、炭素繊維用途だけでなく、より幅の広い市場を開拓していくことを考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。