ものづくり補助金平成26年度製造業京都府

超小型高性能シール印刷機導入による高濃度“二度づけ”印刷サービスの実現

株式会社ナカデシール印刷

成果見当位置精度(印刷見当ブレ) 0.5mm→0.05mm

この事例のポイント

  • 屋外用ステッカーの高濃度な二度づけ印刷では、刷り重ねの見当ずれによる「にじみ」が生じ、細かな文字や線の印刷が難しい。
  • 従来外部発注していた高耐光性の屋外ステッカーを内製化するため、超小型4色凸版間欠印刷機を導入した。
  • 見当位置精度(印刷見当ブレ) 0.5mm→0.05mm。見当位置精度が向上し、にじみのない高耐光・高濃度のシール印刷が可能になり、細かな文字やデザインにも対応できるようになっ…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ナカデシール印刷
所在地京都府 京都市
業種印刷・同関連業
技術分野機械制御,表面処理
従業員数6人
資本金3,000万円
設立1959年

事業の背景

当社は昭和32年に創業し、印刷機械の修理・改造及び販売を主務としていたが、売上の低迷からシール・ラベル印刷事業へ展開し、平成11年以降はシール・ラベルの製造販売へ業態を変更した。印刷業界の中でもシール・ラベル印刷は比較的堅調だったが、デジタル印刷機の普及で競争が激しくなり、多頻度小ロット発注の増加により価格や納期への要求も厳しくなっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度屋外用ステッカーの高濃度な二度づけ印刷では、刷り重ねの見当ずれによる「にじみ」が生じ、細かな文字や線の印刷が難しい。
  • コスト・採算現状の設備では準備や調整に時間がかかり、1000枚の製品に対して3000枚の用紙ロスが生じるなど歩留まりが非常に低い。
  • 納期・工程シルクスクリーン印刷は外注となるため、価格や納期の面で競争力が低くなっている。

やったこと

従来外部発注していた高耐光性の屋外ステッカーを内製化するため、超小型4色凸版間欠印刷機を導入した。この機械は1ユニットで二度刷りが可能なオーバーラップ機能を備え、見当位置精度を向上させた。また一色ごとの乾燥時間を短くし、蛇行修正機能により通紙ガイドも不要となった。導入設備では印刷見当ブレを従来の約0.5mm以上から約0.05mm以内に抑え、駆動回転数は従来の4000回転/時間から10000回転/時間に向上した。

加工機超小型4色凸版間欠印刷機

新しい製品・サービス:凸版印刷による高濃度の二度づけ印刷サービス(屋外用ステッカーなど)

事業の効果

  • 見当位置精度(印刷見当ブレ) 0.5mm→0.05mm
  • ラベル用紙の歩留まりロス(シール1000枚あたり) 3,000枚→500枚
  • 駆動回転数 4,000回転/時間→10,000回転/時間
  • 印刷から検査・出荷までの時間が短縮し、従来比1/2の納期短縮を実現

見当位置精度が向上し、にじみのない高耐光・高濃度のシール印刷が可能になり、細かな文字やデザインにも対応できるようになった。用紙ロスが大幅に減りコストが削減され、蛇行修正機能などにより調整時間が短縮して納期も従来の半分になった。受注機会も増え、社員の目標意識も高まり売上の伸びにつながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の印刷関連事業からシール・ラベル事業へ展開した経緯が書かれ、外注だった屋外ステッカーの内製化が一貫した方向性として読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    シルクスクリーン外注による価格・納期の不利と画質の粗さを挙げ、凸版二度刷りで高濃度・細文字に対応する強みの転換が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    にじみの原因を見当ずれ約0.5mmと乾燥時間に分けて特定し、超小型印刷機導入で課題解消に向けた改善策を示している。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    ラベル用紙ロスを1000枚あたり3000枚から500枚へ、見当精度を0.5mmから0.05mm以内へ、回転数を4000から10000回転/時間へと具体的数値で示している。

  • 事業を進める体制2

    従業員6人の体制と熟練工・若手作業員の利用に触れるが、補助事業を遂行する体制の具体的な役割分担や事務体制は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高耐光・高濃度の屋外ステッカーという製品価値と、短納期・低価格で選ばれる理由、顧客が印刷関連会社であることが書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    今後の商品開発に向けて受注システム充実やデザイナー育成が必要と述べられているが、スケジュールや期限は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    シルクスクリーン印刷の代替として凸版の二度づけで高濃度・細密印刷を実現した点は書かれるが、分野の普及度や高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    屋外ステッカー内製化による競争力強化は書かれているが、地域経済や雇用創出など国が補助する積極的理由は示されていない。

  • 費用対効果4

    用紙ロス削減や納期半減、従来比1/2の納期短縮など、投資に対する効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    凸版印刷と蛇行修正機能の導入は書かれるが、先端的デジタル技術や地域・サプライチェーンへの貢献としてはうかがえる程度である。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    京都市伏見区の地域企業であることは分かるが、地域の特性を活かした雇用創出や経済成長への言及はほぼない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は一般消費者向けの商品開発を積極的に行う予定で、自家用車用ステッカーなどの需要に対応する。そのためにホームページ(受注システム)の充実とデザイナーの育成に取り組む。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。