回転装置を活用した溶接ロボットによる生産性向上計画
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
株式会社 藤田工業
成果溶接時間 90分→13分
| 事業者名 | 株式会社 藤田工業 |
|---|---|
| 所在地 | 大阪府 富田林市 |
| 業種 | 生産用機械器具製造業 |
| 技術分野 | 機械制御,接合・実装 |
| 従業員数 | 28人 |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 設立 | 1967年 |
1967年に大阪市平野区で創業し、1984年ごろに富田林市へ移転した。主に産業機械およびその部品を製造している。創業当時は造船ポンプや圧力タンクなどの部品を製造していたが、取引先が産業用部品を手がけ始めたことをきっかけに業態を転換した。これまでメーカーからの部品の受注生産がメーンであった。
抱えていた課題
やったこと
中小企業庁の「ものづくり補助金」を活用し、連続した曲げ加工(長尺テーパーロール)と溶接(円周自動溶接)を可能にする試作機を開発した。曲げ加工では長尺のものでテーパーを付けるユニットを試作し、テーパー管に特化させて、加工時の周速の違いをテーパーに取り付けたローラーで吸収させた。溶接では、モーターを複数個使用して溶接トーチのみを直線運動させ、溶接トーチを固定して容器を回転させる構成とした。試作機を並べることで運搬作業が不要となり、作業者1人で生産できるようになった。
| 加工機 | 加工機(ロール機) |
|---|---|
| 加工機 | 溶接機(円周自動溶接) |
新しい製品・サービス:標準化したサイクロン型容器
溶接工程と曲げ加工工程の自動化により、作業時間が大幅に短縮した。直径300mmのサイクロン容器の製造も約半分の時間で完了するようになった。工程の自動化は製品の品質の安定化につながり、作業者の負担も軽減された。効率化によるコストダウン効果で利益率を維持したまま販売価格を低減できるようになった。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
創業以来の部品受注生産から、長年の想いを受けて自社製品のサイクロン容器を第2の事業の柱に育成する方針が示されている。
一貫製作体制による短納期・低コスト化を強みとし、プラスチック成形や化粧品など粉体を扱う業界に絞って販売先を検討している。
直径300mmの容器製造に6時間かかっていた課題を認識し、試作機で約3時間に半減させた数字が示されている。
作業時間の短縮数値は示されるが、付加価値額や賃上げについての目標値は記載されていない。
従業員28名の一貫製作体制や基盤技術は書かれているが、補助事業を担う具体的な人員配置や事務体制は書かれていない。
対象業界を具体的に挙げ、サイクロン容器は既存設備の付帯設備として複数の受注が予想されると説明している。
試作機の開発と展示会出展、ウェブサイトによる販売は書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。
公開されている事例からは読み取れません。
サイクロン容器の販売価格を下げつつ利益率を維持するとあるが、ジャンルの普及度や高価格化の水準は示されていない。
複数の受注が予想され一定規模の市場が見込まれると書かれるが、雇用創出や波及効果の具体的な記述はない。
手作業で90分かかった溶接が13分になるなど時間短縮の効果は示されるが、補助金額に対する費用対効果は書かれていない。
機械制御による溶接自動化は書かれるが、デジタル技術の活用や新しいビジネスモデルの構築については触れられていない。
部品受注型から自社製品を作るメーカーへ転換したことは書かれるが、日本経済の構造転換への言及はない。
大阪府富田林市に拠点があるが、地域の特性を活かした雇用や地域経済への効果は示されていない。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
サイクロン容器を第2の事業の柱に育成し、展示会への出展やウェブサイトの立ち上げで販売を進める。地域を限定せず、プラスチック成形、化粧品、集塵機、医薬品、食品など粉体を扱う業界に注目して営業を展開する。開発機も製品化を念頭に置き、設計開発・製造できる力を備えることをアピールしていく。
メーカーになり自社製品を売りたい
公式の事例集より(原文のまま)
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
旋削加工とマシニング加工を一台で行える最新型マシニングセンタ(複合加工機)を導入した。
効果:半導体装置のフッ素樹脂部品20個の加工所要時間 1,310分→950分
制御基板の試験を自動化するため、基板検査装置を開発し、手作業で行っていた測定端子の接続や測定値の読み取りを自動化する。
効果:測定工数は予定通り約半分以下の時間となった