ものづくり補助金平成26年度製造業大阪府

3次元平面研削盤で金型の長寿命・低コスト・短納期へ

株式会社 レザック

成果加工精度 15㎛→10㎛

この事例のポイント

  • 金型の研磨に使う平面研磨盤は導入から25年が経ち、2次元方向にしか研磨できず、金型の傾斜部や複雑な形状は作業者が加工物を何度も付け替えて加工していた。
  • 最新鋭の3次元平面研削盤を1台導入し、打抜用刃型製造用自動機に組み付ける金型の長寿命化と低コスト化、加工時間の短縮を目指した。
  • 加工精度 15㎛→10㎛。3次元平面研削盤の導入により、金型の加工精度が向上し、従来機では難しかった複雑な形状も付け替えなしで加工できるようにな…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 レザック
所在地大阪府 大阪府八尾市
業種電気機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数68人
資本金5,000万円
設立1982年

事業の背景

同社は昭和57年の設立以来、自動加工システムを手がけ、食品や薬品の商品パッケージ作りに使われるCADシステムや落丁機、自動製図機などを製造してきた。機械部品の内製化率は90%と高く、取引先からの評価は高い。これまで販売は国内が中心だった。一方で、今後は多品種少量のパッケージが増えるとみており、海外の落丁機は大量生産向けが多く少量多品種向けは少ないため、差別化できると判断した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力金型の研磨に使う平面研磨盤は導入から25年が経ち、2次元方向にしか研磨できず、金型の傾斜部や複雑な形状は作業者が加工物を何度も付け替えて加工していた。
  • 生産能力既存の機械では加工工数と機械精度の面から、取引先が求める短納期・低コスト・長寿命の3要素に対応できていなかった。
  • 新製品・新技術機械を内製できず、難加工の部品を社内で作れないため、新製品開発が進みにくかった。

やったこと

最新鋭の3次元平面研削盤を1台導入し、打抜用刃型製造用自動機に組み付ける金型の長寿命化と低コスト化、加工時間の短縮を目指した。金型は焼き入れ材(鋼)など硬い素材の金属板を切断するため摩耗が激しく、定期的な研磨や交換が必要である。3次元の動きをする砥石により、どんな形状でも付け替えずに加工できるようになり、従来約15時間必要だった加工を4時間に短縮した。加工精度は±15㎛から±10㎛へと50%向上し、機械の加工精度向上で従来より高精度な加工も可能になった。また、部品の内製が可能になったことで、新製品開発のスピードも高まった。

加工機3次元平面研削盤

事業の効果

  • 加工精度 15㎛→10㎛
  • 金型の寿命 60日→75日
  • 加工時間 15時間→4時間

3次元平面研削盤の導入により、金型の加工精度が向上し、従来機では難しかった複雑な形状も付け替えなしで加工できるようになった。金型の寿命が伸び、取引先にかかる金型コストは従来より30%削減された。加工時間も大幅に短縮され、部品の内製化によって製品開発スピードが早まり、取引先への納品を前倒しできた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性93%
  • これまでの取組との一貫性4

    昭和57年設立の自動加工機メーカーとして十数種類の機械を手がけ、平成29年8月に海外事業部を新設したとあり、既存事業からの延長が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性5

    海外の落丁機は大量生産向けが多く少量多品種向けは少ないと分析し、機械部品の内製化率90%を強みとして差別化すると明記している。

  • 課題の認識と解決5

    砥石の2次元研磨など課題を挙げ、加工時間を15時間から4時間に短縮、金型寿命を60日から75日に25%延ばすと具体的に示している。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    4年後に海外年6億円の売上、5年後に海外売上高比率を10%から30%へ引き上げるなど、数値つきの目標が設定されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員68名や機械部品の内製化は書かれているが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制についての記載は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    少量多品種のパッケージが今後増えると見込み、取引先の求める短納期と低コストに応える製品として差別化の理由を説明している。

  • 事業化までの道筋4

    平成29年8月の部署新設、同年秋の海外展示会出展、平成30年11月までの販売開始と、時期を区切った進め方が示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    少量多品種向けの落丁機は海外でも少ないとし、同分野で高付加価値の製品として販売する方針が示されている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    新分野の販路開拓や取引先への前倒し納品はあるが、雇用創出や経済波及効果を国が補助する理由としては具体的に書かれていない。

  • 費用対効果3

    金型の取引先コストが30%削減され工数も大きく減ったとあるが、補助金額と付加価値増加の関係は記載されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    CADシステムの製造や部品内製化で新製品開発が早まったとあるが、サプライチェーン全体への貢献までは書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    金属や炭素繊維など紙以外の新分野で需要が見込めると記載され、製造分野の広がりは読み取れるが、構造転換の位置付けは明確でない。

  • 地域経済への波及2

    本社の所在地として大阪府八尾市が記載されているだけで、地域特性を活かした取組の内容は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

平成29年秋にタイとトルコで開かれる国際的な展示会に出展し、バイヤーと交渉して複数の販売代理店契約につなげる計画である。平成30年11月までに落丁機「マスターブランカ」の販売を始め、月1台以上の販売を目指す。4年後には海外で年6億円の売上を目標とし、海外売上高比率を現在の10%から5年後には30%に引き上げる。

事業者の声

最低でも平成30年11月までに、『マスターブランカ』の販売を始めたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。