ものづくり補助金平成25年度製造業三重県

3次元CAD対応のハイブリッドデジタルマシン導入によるリードタイム短縮

株式会社ケーテック

成果時間短縮(段取り・加工) 89分→37分

この事例のポイント

  • 長尺部品の通り精度が出ず、2〜3工程に分けて加工していた。
  • 3次元CAD対応のハイブリッドデジタルマシンを導入し、テスト加工の後、試作部品を加工して曲げ角度などの検品・評価を実施した。
  • 時間短縮(段取り・加工) 89分→37分。長尺部品を一度の工程で高い通り精度に加工できるようになり、2〜3工程の分割が不要になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ケーテック
所在地三重県 いなべ市
業種電気機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数44人
資本金1,000万円

事業の背景

同社は自動販売機やオープンショーケース部品、ベアリング部品などの加工・組立と金型製作を手掛けている。自動販売機市場は飽和状態にあるが、省電力型機種への更新が進んでいる。オープンショーケースはコンビニエンスストア向けと中型・小型スーパー向けの需要が伸びている。

課題と取り組み

抱えていた課題

やったこと

3次元CAD対応のハイブリッドデジタルマシンを導入し、テスト加工の後、試作部品を加工して曲げ角度などの検品・評価を実施した。モジュラーツーリングシステムを採用し、金型のワンタッチ取り付け、自動クランプ、芯出し工程の省略を可能にした。ACサーボモータによる駆動で2mの部品を一度の作業で高い通り曲げ精度で加工できるようにした。3次元CADとのオンライン化によりCADデータを直接取り込み、プログラム作成時間を短縮した。油圧による金型固定で段取り時間を短縮した。

加工機3次元CAD対応のハイブリッドデジタルマシン

新しい製品・サービス:3次元CAD対応のハイブリッドデジタルマシン

事業の効果

  • 時間短縮(段取り・加工) 89分→37分
  • 接近速度 38mm/s→220mm/s
  • 曲げ速度 7mm/s→20mm/s
  • 戻り速度 35mm/s→250mm/s
  • 潤滑油量 51ℓ→37.5ℓ
  • 振動 45dB→41dB
  • 電力量 3.7kW→1.8kW

長尺部品を一度の工程で高い通り精度に加工できるようになり、2〜3工程の分割が不要になった。段取り時間と加工時間が短縮し、生産リードタイムが大幅に縮まった。プログラム作成時間も短縮された。潤滑油、振動、電力の使用も減り、環境負荷が下がった。受注が増え、従来受注していなかった関連部品の組立も受注できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    自動販売機・ショーケース部品の加工を主力とし、設備導入で加工精度向上を図る方針が読み取れるが、経営戦略上の位置付けは詳しく書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    コンビニや中小型スーパー向けショーケースの需要拡大と、短納期・低コストへの対応という自社の強みが書かれているが、競争優位の根拠は概略にとどまる。

  • 課題の認識と解決5

    CAD直接取込で段取り時間を37分、保証精度を±0.08°に改善し、生産コストを1個60円から62.9円とする具体的な課題解決が数値つきで示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    接近速度220mm/sや曲げ速度20mm/sなどの目標値と従来機との比較が示され、結果も○で確認されており、実現性が具体的に読み取れる。

  • 事業を進める体制2

    試作・テスト加工や検品評価を実施したとあるが、人材や事務処理体制についての記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    コンビニ・スーパーのショーケース需要や海外需要、受注残フォローなど顧客ニーズと想定市場が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    試作後に補正値入力の確認と精度テストを行い、2台目以降の導入計画も示されているが、中長期の検証や工程表は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ショーケース部品加工の分野で高精度・長尺加工を実現した点は読み取れるが、市場での普及度や高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用3

    環境配慮型ショーケースや海外需要など地域経済活性化への言及はあるが、波及効果の規模は数値で示されていない。

  • 費用対効果4

    段取り・加工時間の改善や電力量を3.7kWから1.8kWに減らす結果、生産性向上の具体的な効果が費用対効果として示されている。

  • イノベーションへの貢献3

    3次元CADのネットワーク直接取込などプロセス革新は読み取れるが、サプライチェーン全体への貢献は具体的に書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    いなべ市の企業であり地域経済活性化への取組はうかがえるが、地域の特性を活かした具体的な内容は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

ショーケースや自動販売機の部品加工分野で需要の拡大が見込まれ、自動販売機向けの新たな部品加工にも取り組める。航空機関連等の新たな分野の受注獲得を目指している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。