ものづくり補助金平成26年度製造業大阪府

希少糖を使った新商品および減塩商品の開発と量産化

株式会社 キンリューフーズ

成果充填能力 30本/分→45本/分

この事例のポイント

  • 希少糖を使った新商品を開発したが、以前から保有していた設備では十分な生産量を確保できなかった。
  • 希少糖を使った新商品と減塩商品を開発し、調味料分野で「おいしさと健康」を両立するブランドイメージの確立と強化を目指した。
  • 充填能力 30本/分→45本/分。追従直線式充填機の導入とライン改造により、具材とオイル2種類を同時に1ラインで充填できるようになり、生産効率は従来の2…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 キンリューフーズ
所在地大阪府 茨木市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数165人
資本金1,200万円
設立1970年

事業の背景

同社は1970年の設立以来、調味料の製造販売を手がけ、「おいしいたれ」で知られる。現在は焼肉のたれが製品の約50%を占め、約200種類以上の調味料を製造販売している。取引先は食品商社や食品メーカー、精肉専門店などで、取引先数は約460件である。大手食品メーカーが量販店で既存製品を優位に展開する中、健康志向の市場で差別化を図る必要があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力希少糖を使った新商品を開発したが、以前から保有していた設備では十分な生産量を確保できなかった。
  • 集客・繁閑これまで引き合いのあった新規顧客に十分対応できず、機会損失が発生していた。

やったこと

希少糖を使った新商品と減塩商品を開発し、調味料分野で「おいしさと健康」を両立するブランドイメージの確立と強化を目指した。量産化のため、追従直線式充填機を1台導入し、既設の回転重量式充填機と同期させるライン改造工事を行った。これにより、具材とオイル2種類の液を同時に1ラインで充填できるようにした。その結果、従来1分間約30本だった充填能力は、1分あたり45~50本の安定生産が可能になった。並行して希少糖を使ったドレッシングを第1弾3種類、第2弾2種類として発売し、野菜と果汁を使った「野菜と果実」や瀬戸内産レモンの「レモンフレンチ」などを開発した。

加工機追従直線式充填機
加工機回転重量式充填機との同期ライン改造

新しい製品・サービス:希少糖を使用したドレッシング(「野菜と果実」「和風しょうゆ」「レモンフレンチ」など)、「濃厚ベーコン」、「香るゆず塩鍋スープ」、「化学調味料無添加ぽん酢」

事業の効果

  • 充填能力 30本/分→45本/分
  • 生産効率 1倍→2倍
  • 人員 6名→5名
  • 生産量 21,000本/月→37,500本/月

追従直線式充填機の導入とライン改造により、具材とオイル2種類を同時に1ラインで充填できるようになり、生産効率は従来の2倍に向上した。充填能力も1分あたり約30本から45~50本の安定生産へと高まり、高い生産性を維持できるようになった。人員は6名から5名に削減された。新商品の累計販売本数は「レモンフレンチ」が9,900本、「濃厚ベーコン」が5,700本に達し、売上の拡大につながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    事業内容として調味料の製造販売と焼肉のたれ中心の歴史が書かれ、過去の取組との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    希少糖・減塩を使った健康志向のブランドイメージ確立が書かれ、強みとの関係はうかがえるが、競合分析の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    新規顧客に対応できず機会損失が発生していたという課題が書かれ、生産量と取引先数の目標値も示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    月5,000kgから9,000kg、約21,000本から37,500本への生産量目標と、取引先460件に対し180件獲得の目標が数字で示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員165名と人員を6名から5名に削減した記述はあるが、補助事業を遂行する体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ターゲットが40歳代以上の健康志向層や子育て世代などと具体的に書かれ、製品の特徴も示されている。

  • 事業化までの道筋3

    今後の初夏・秋冬の商品計画や中国サンショウ等の開発予定は書かれているが、課題解決の方法や時期の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    希少糖や減塩を使った健康調味料で差別化を図る方針が書かれ、大手既存製品との競合関係も示されているが、数値的な裏付けは乏しい。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    健康志向の消費者向け商品という記述はあるが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果4

    生産効率が従来の2倍になり、人員が6名から5名に減ったことなど、投資効果を示す数字が書かれている。

  • イノベーションへの貢献2

    ライン改造による生産の効率化は書かれているが、デジタル技術や新ビジネスモデルの記述は見当たらない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    大阪府茨木市の企業であることは書かれているが、地域特性を活かした事業としての記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は月あたりの生産量を9,000kg、約37,500本に拡大することを目指す。取引先数約460件に対し、新たに180件の獲得を目標とする。平成29年度は中国サンショウや唐辛子を使った中華鍋スープなど健康をテーマにした商品開発を進め、初夏はサラダ向けドレッシング、秋冬は鍋スープなど季節に合わせた健康調味料の発売を計画している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。