ものづくり補助金平成26年度製造業大阪府

ロボット導入で品質、生産性を向上

池鉄工 株式会社

成果MC平均稼働率 75%→80%

この事例のポイント

  • 作業員による加工物の移動、エアブロー、機械への着脱作業には着脱ミスの可能性があり、ヒューマンエラーを完全に防ぐことが難しかった。
  • プロジェクトチームを作り自動化を検討した。
  • MC平均稼働率 75%→80%。ロボット導入によりMCの平均稼働率が上昇し、生産性は約20%向上した。

事業者のプロフィール

事業者名池鉄工 株式会社
所在地大阪府 大阪府泉北郡忠岡町
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数96人
資本金5,000万円
設立1938年

事業の背景

同社は昭和13年に創業し、平成30年に創業80周年を迎えた。ギヤケース、シリンダブロック、ヘッドカバー、ハウジングなど農機、建機、産業機械向けのアルミエンジン部品を中心に切削加工と組立を行っている。53台のマシニングセンター(MC)を使った小物・中物・薄物の切削加工を得意とし、熟練技術と合わせて10㎛単位で顧客の要望に対応している。主な取引先はクボタである。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能作業員による加工物の移動、エアブロー、機械への着脱作業には着脱ミスの可能性があり、ヒューマンエラーを完全に防ぐことが難しかった。
  • 生産能力加工物の移動、エアブロー、機械への着脱に時間がかかっており、ミスをなくすと同時に生産性を向上させることが求められていた。

やったこと

プロジェクトチームを作り自動化を検討した。当初はロボットを1台導入する予定だったが、サイクルタイムの短縮と効率化の観点から2台にすることにした(ものづくり補助金の申請は1台分のみ)。1台は固定式、もう1台は走行式のロボットで、2台合わせて5台のMCへの着脱をカバーする。いずれの加工ラインでも10㎛単位の加工を可能にしたうえで、加工物の移動、エアブロー、機械への着脱を自動化した。

ロボット産業用ロボット(固定式1台・走行式1台)

事業の効果

  • MC平均稼働率 75%→80%

ロボット導入によりMCの平均稼働率が上昇し、生産性は約20%向上した。作業者による着脱ミスがなくなり、品質面でも顧客からのクレームがゼロになった。製品のコストダウンと同時に品質向上や納期面の信頼性が高まり、受注額の増加と新規受注の確保につながると期待されている。社員のスキルアップにもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業80周年の歴史と培った技術を背景に、加工ラインの自動化を今後さらに進める方針が示されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    10μm単位の加工精度と工程時間の短さを武器に、自動車関連などの市場へ攻勢をかける考えが示されている。

  • 課題の認識と解決4

    作業員の着脱ミスを完全に防げない課題を認識し、稼働率75%を80%超へ高めた具体的成果が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    稼働率90%の事前見込みに対し、導入後3ヵ月で80%達成と約20%の生産性向上が示されているが、付加価値額の目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    プロジェクトチームを組んで自動化を検討し、社員のスキルアップにもつながったと述べられている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    加工精度の高さと工程時間の短さを武器に、自動車関連部品や電気・一般機械の市場を狙う理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    他の加工工程へ自動化を水平展開する方針はあるが、スケジュールや課題の解決方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    アルミ部品は軽量性やリサイクル性から需要が高まると見られているが、高価格化や希少性の具体的記述は少ない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地球温暖化対策としてのアルミ需要増加に触れているが、雇用創出や波及効果の具体的な記述はない。

  • 費用対効果3

    補助金は1台分で、稼働率向上やクレームゼロなどの効果は示されているが、投入額との費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    ロボットによる加工ラインの自動化をほかの工程へ広げる方針はあるが、デジタル技術の活用は明記されていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    自動車関連や電気・一般機械市場への進出が示されているが、日本経済の構造転換への言及はうかがえる程度である。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は加工ラインの自動化をいっそう推し進め、他の加工工程にも自動化を水平展開する方針である。自動車を含む輸送関連と電気・一般機械の市場に向けて、加工精度の高さと工程時間の短さを武器に攻勢をかけ、現在は自動車関連部品の商談も進んでいる。

事業者の声

ロボット導入で品質や生産性の向上につながっただけでなく、社員のスキルアップにつながっていることもうれしい成果です。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。