ものづくり補助金平成27年度製造業岡山県

高付加価値繊維紡糸用ノズル加工の高能率化による国際競争力の強化

株式会社化繊ノズル製作所

成果紡糸用ノズル1個あたりの生産時間を約3割短縮した。

この事例のポイント

  • 紡糸用ノズルは顧客の要望が多様で、コストや納期の競争が激しくなっていた。
  • 金属加工機械2台とワーク脱着用の産業用ロボットなどを導入し、人が行っていた段取り作業とワーク搬送を大幅に削減した。
  • 紡糸用ノズル1個あたりの生産時間を約3割短縮した。人が行っていた段取り作業とワーク搬送の工程が大幅に削減され、納期を理由に受注を失うことは少なくなった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社化繊ノズル製作所
所在地岡山県 岡山県井原市
業種生産用機械器具製造業
技術分野機械制御,精密加工
従業員数318人
資本金1,000万円
設立1948年

事業の背景

株式会社化織ノズル製作所は化学繊維糸をつくる紡糸用ノズルを生産し、国内の大手合成繊維メーカーなどに納めている。紡糸用ノズルは国内最大手で、人の手による数ミクロンの微細孔加工が競争力の源泉である。オーダーは数個から数百個にわたり、顧客の要望に全て応えるには課題もあった。コストや納期などの競争も激しくなっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程紡糸用ノズルは顧客の要望が多様で、コストや納期の競争が激しくなっていた。
  • 人手・技能紡糸用ノズルの製造では両面加工と多数の工具使用があり、表面から裏面への配置変更や工具交換をオペレーターが行う必要があった。

やったこと

金属加工機械2台とワーク脱着用の産業用ロボットなどを導入し、人が行っていた段取り作業とワーク搬送を大幅に削減した。紡糸用ノズルの両面加工で表面から裏面への配置変更や工具交換を自動化し、段取り作業を最小限にした。IoTを導入して金属加工機械の稼働状況を別の場所から確認できるシステムを構築し、段取り、加工、停止などのデータを蓄積・分析して工程改善につなげた。このIoTシステムはその後ノズル加工の全金属加工機械に導入を拡大した。

事業の効果

  • 紡糸用ノズル1個あたりの生産時間を約3割短縮した。

人が行っていた段取り作業とワーク搬送の工程が大幅に削減され、納期を理由に受注を失うことは少なくなった。紡糸用ノズル1個あたりの生産時間は約3割短縮した。IoTによる稼働状況の把握と分析で工程改善が進み、全金属加工機械へ導入を拡大している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性国内大手合成繊維メーカーを顧客に持ち、最小2ミクロンの孔加工ができると述べられる。数十ミクロンでは競合もあるとされる。
  • 4
    課題の認識と解決段取り作業と工具交換の課題を認識し、自動化で段取りを最小限にした。生産時間は約3割短縮し、納期を理由とした受注喪失が減ったとある。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け複数原料を混ぜる複合型ノズルは付加価値が高く、顧客要望に応じた形状の製品を生産すると説明されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標生産時間約3割短縮は実績として示されるが、付加価値額の年平均成長などの目標値は書かれていない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    微細孔加工を競争力の源泉とし、1948年設立以来の技術力が書かれる。新工場稼働予定も述べられるが、戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国内大手合成繊維メーカーを顧客に持ち、最小2ミクロンの孔加工ができると述べられる。数十ミクロンでは競合もあるとされる。

  • 課題の認識と解決4

    段取り作業と工具交換の課題を認識し、自動化で段取りを最小限にした。生産時間は約3割短縮し、納期を理由とした受注喪失が減ったとある。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産時間約3割短縮は実績として示されるが、付加価値額の年平均成長などの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    社内で工具を作り技術者が手作業で孔あけする体制がうかがえるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    複数原料を混ぜる複合型ノズルは付加価値が高く、顧客要望に応じた形状の製品を生産すると説明されている。

  • 事業化までの道筋3

    IIoT導入を全金属加工機械に拡大し、2019年8月に新工場稼働を予定すると書かれる。課題検証の詳細は読み取れない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    複合型の紡糸用ノズルは付加価値が高いとされ、髪の毛より細い孔を機械加工で実現する点が同分野で差別化されている。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用2

    国際競争力の強化は見出しにあるが、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は本文から読み取れない。

  • 費用対効果3

    段取り削減により生産時間が約3割短縮されたと具体的な数字がある。ただし補助金額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献4

    IIoTで金属加工機械の稼働状況を別の場所から確認し、段取りや加工停止のデータを蓄積・分析して工程改善につなげている。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    化学繊維やスポーツウェア、人工皮革向けといった用途が挙げられるが、成長分野への進出や構造転換との関連は書かれていない。

  • 地域経済への波及2

    岡山県井原市に生産拠点を置くことは書かれるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域経済の成長への言及は薄い。

今後の展望

2019年8月に新工場の稼働を予定し、企業競争力のさらなる強化を推進する構えだ。

事業者の声

合成繊維メーカーからこういう機能でこうい う形の糸をつくりたいと要望があり、それに対応した製品を生産する。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。