ものづくり補助金平成26年度製造業大阪府

米粉で新産業を創出

株式会社 西村機械製作所

成果年間20台の販売を目指している

この事例のポイント

  • 小型化と低価格化を両立させるには発想の転換が必要で、小型化だけなら高回転モーターで実現できるが低価格化が難しかった。
  • 独自技術を用いた「スーパーパウダーミル」で加工する米粉の粒子は30〜50μmで、従来の和菓子や米菓用の粉砕機より細かく、澱粉損傷率も低い。
  • 年間20台の販売を目指している。店舗向けの卓上サイズ米粉製粉機を開発し、ケーキ屋や菓子メーカーなどから引き合いが相次いで受注を獲得した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 西村機械製作所
所在地大阪府 八尾市
業種生産用機械器具製造業
技術分野デザイン,機械制御,精密加工,測定計測,表面処理
従業員数45人
資本金3億円
設立1934年

事業の背景

創業は昭和9年で、穀粉や澱粉の製造機械から始まり、システムエンジニアリング事業にも進出した。昭和39年に大阪府八尾市で新工場を構え、食品・化学・薬品など多様な粉体機械を扱うメーカーへ成長した。地方都市ではケーキ屋の出店が増えて競争が激化しており、グルテンフリー食品としての米粉人気も高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術小型化と低価格化を両立させるには発想の転換が必要で、小型化だけなら高回転モーターで実現できるが低価格化が難しかった。
  • コスト・採算従来の大型米粉製粉機は約3m四方とサイズが大きく、価格も数千万円規模と高価な点が課題だった。

やったこと

独自技術を用いた「スーパーパウダーミル」で加工する米粉の粒子は30〜50μmで、従来の和菓子や米菓用の粉砕機より細かく、澱粉損傷率も低い。店舗の厨房に設置できる卓上サイズの「フェアリーパウダーミル」を開発し、大阪府立大学の技術支援を得てシミュレーションを行い、米の滞留時間を長くする工程を検討した。ファンとローターを分離してそれぞれにモーターを取り付ける設計変更を行い、ファンの回転数を「スーパーパウダーミルミニ」の半分程度に抑えた。処理能力は毎時10kgで、価格は「スーパーパウダーミルミニ」の約半分の450万円(税抜き)に抑えて平成29年6月に発売した。

加工機フェアリーパウダーミル

新しい製品・サービス:店舗の厨房に設置可能な卓上サイズの米粉製粉機「フェアリーパウダーミル」

事業の効果

  • 年間20台の販売を目指している
  • 毎時10kg
  • 価格は450万円(税抜き)

店舗向けの卓上サイズ米粉製粉機を開発し、ケーキ屋や菓子メーカーなどから引き合いが相次いで受注を獲得した。自家製粉できる小型機として、自治体や食品会社の研究所などへの採用も広がっている。米粉の市場創出と地域の米を使った新たな食品産業の育成につながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業昭和9年から粉体機械を手がけ、米粉専用製粉システムの流れを継ぐ開発と書かれているが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    地方都市のケーキ屋の競争激化を背景に、差別化の動きに合わせて卓上機を開発したと具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    小型化と低価格化の課題に対し、大阪府立大学の支援でシミュレーションを行い、年間20台の販売目標を示している。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    年間20台の販売目標と毎時10kg、450万円(税抜)の価格が示されるが、付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    研究センターの立ち上げや大阪府立大学との連携は書かれるが、補助事業を遂行する人員や事務体制は明示されていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    店舗厨房に置ける卓上サイズで処理能力毎時10kgと価格を示し、ケーキ屋などからの引き合いが相次いだと書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    ファンとローターの分離やシミュレーションで滞留時間を検証した手順は読めるが、今後のスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    米粉の店舗向け卓上製粉機で、従来機は約3m四方・数千万円だったところを450万円に抑えた点が具体的に書かれている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    米粉の普及が農家の所得安定や農村部の経済貢献につながると述べられ、地域への波及が読み取れるが数値はない。

  • 費用対効果3

    受注獲得や年間20台の目標は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加や生産性の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    シミュレーションの活用はあるが、先端デジタル技術や新ビジネスモデルによるサプライチェーン貢献は明示されていない。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    米粉市場の創出と輸出展望が述べられ成長分野への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換との関係は書かれていない。

  • 地域経済への波及4

    地域のお米を使った地産地消ニーズに応え、自治体や農協にも注目されたと地域特性を活かした事業であることが読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

タイやミャンマーへの進出を視野に入れ、ミャンマーでは JICA の協力を得て事業化調査を始めた。将来はタイやミャンマーの米粉や米粉加工食品を欧米に輸出する時代が来ると展望している。

事業者の声

米粉の市場創出だけでなく、米粉を用いた加工食品の産業もつくりたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。