ものづくり補助金平成26年度建設業大阪府

鋼板を切断する最新の機械導入で仕事の幅を広げる

千屋板金工業 株式会社

成果不良率 5%→0%

この事例のポイント

  • これまでの機械はまっすぐ正確に切断できず、不良率が5%あった。
  • 中小企業庁の「ものづくり補助金」を活用し、幅4mの鋼板を切断できる機械(シャーリング)を新たに導入した。
  • 不良率 5%→0%。鋼板の切断能力が上がり、不良率が5%から0%になった。

事業者のプロフィール

事業者名千屋板金工業 株式会社
所在地大阪府 堺市
業種職別工事業
技術分野精密加工
従業員数15人
資本金1億円
設立2011年

事業の背景

同社は住宅や工場の屋根、樋、外壁の外装工事を行う建築板金会社で、住宅向けの屋根工事が売り上げの半分を占める。近年は新築のほかにリフォーム用の屋根や工場用の屋根、壁などの受注が増えている。元請けからの仕事が中心だが、顧客からの紹介やホームページ経由で受ける仕事も少なくない。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度これまでの機械はまっすぐ正確に切断できず、不良率が5%あった。
  • 生産能力不良品が出た場合は切断を繰り返さざるを得ず、鋼板の搬入から検品・確認までの加工時間が120分かかり生産効率が悪かった。
  • 新製品・新技術これまでの機械は板厚0.4mmまでしか切断できず、顧客ニーズの厚みのある屋根材や壁材に対応できなかった。
  • 納期・工程厚みのある屋根材や壁材の加工を外注に出しており、納期が4~5日かかり、納期に間に合わない場合は直刃を使って手作業で切断せざるを得なかった。

やったこと

中小企業庁の「ものづくり補助金」を活用し、幅4mの鋼板を切断できる機械(シャーリング)を新たに導入した。これにより板厚1.5mmまで切断できるようになり、これまで対応できなかった厚みのある屋根材や壁材も扱えるようになった。同社が持つノウハウと加工技術を組み合わせることで、切り口がきれいでまっすぐに切断でき、不良率を0%にした。加工時間は80分と従来より40分短縮し、加工時間短縮の内訳は切断が30分、後工程の曲げ加工で10分である。

加工機鋼板を切断する機械(シャーリング)

事業の効果

  • 不良率 5%→0%
  • 加工時間 120分→80分
  • 切断可能板厚 0.4mm→1.5mm

鋼板の切断能力が上がり、不良率が5%から0%になった。加工時間は120分から80分に短縮し、生産性が向上した。これにより受注の増加に対応できる体制が整い、工場や中古住宅のリフォーム工事など新たな需要も取り込める見込みである。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性87%
  • これまでの取組との一貫性4

    平成18年の個人創業から人づてに仕事を広げ、屋根工事中心の実績があり、加工を第2の事業の柱に育てる方針が示されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    リフォーム需要の増加や軽量屋根材への切替えを捉え、同社のノウハウと加工技術を組み合わせる強みを活かす方針が書かれている。

  • 課題の認識と解決5

    不良率5%、加工時間120分という課題を数字で示し、導入後に不良率0%、加工時間80分へ改善した結果が記載されている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    不良率0%と加工時間40分短縮という数値目標を、導入後に実際に達成した結果として示している。

  • 事業を進める体制4

    従業員15名で組織的な体制を築いていると記載され、若手が多く機動力があるとも書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    厚さ1.5mmまでの切断により、工場外装や中古住宅リフォームという顧客ニーズへの対応力が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    受注増に向けて設備稼働率を上げる方針は示されているが、実施時期や具体的な進め方は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    従来は板厚0.4mmまでだったが1.5mmまで切断可能になり、厚みのある屋根材への対応を差別化点としている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    建築材料卸など取引先からの引き合いが得られたと触れられているが、雇用や波及効果の数字は書かれていない。

  • 費用対効果2

    不良率と加工時間の改善は示されているが、投入した補助金額や費用に対する効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    加工を外注から内製へ移し、建築材料卸向けに加工受託を広げる動きがうかがえるが、デジタル技術の活用は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    リフォームや軽量屋根材の需要増加が書かれているが、市場の構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及2

    大阪府堺市に拠点があると分かるが、地域の特性を活かした事業としての記述はほとんどない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

受注の増加が見込めることに加え、工場や中古住宅のリフォーム工事などの需要を取り込み、さらなる差別化と市場の成長性の取り込みを目指す。また、新たに導入した設備を活用して板金加工そのものを第2の事業の柱に育て、取引のある企業からの加工受注を増やして設備の稼働率アップを目指す。

事業者の声

デザイナーが手がける住宅の仕事も増やしたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。