ものづくり補助金平成25年度建設業群馬県

配管用鋼管継手部のフレア多段一体成形加工用機械設備の試作開発

株式会社エム・エス・ケー

成果接合作業時間 30分→10分

この事例のポイント

  • プラントの配管用鋼管継手部の接合は溶接が主流だが、特殊技能者の人材不足が課題となっている。
  • 溶接を要しない配管用鋼管継手部の鋼管端部のつば出し(フレア成形)加工に取り組んだ。
  • 接合作業時間 30分→10分。冷間によるつば出し加工が実現し、従来の溶接工法と遜色ないレベルの成果品ができた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社エム・エス・ケー
所在地群馬県 伊勢崎市
業種設備工事業
技術分野精密加工
従業員数30人
資本金4,000万円
設立1996年

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力プラントの配管用鋼管継手部の接合は溶接が主流だが、特殊技能者の人材不足が課題となっている。
  • コスト・採算溶接工法は作業者の熟練度に左右され、溶接の火花による火災リスクや周囲への引火防止対策、消費電力の削減などが大きな課題となっている。

やったこと

溶接を要しない配管用鋼管継手部の鋼管端部のつば出し(フレア成形)加工に取り組んだ。当社とタキエンジニアリングが設計段階から共同で機械設備を開発し、群馬大で解析した設計条件を基に機械装置メーカーから導入した。パンチ部やクランプ部はタキエンジニアリングが製作し、試作成果品の機械的物性試験は群馬産業技術センターで行った。群馬大のサーボプレス機で製作したパンチとクランプを実装して実験と解析を重ねた。

加工機油圧プレス式パイプ端末成形機

新しい製品・サービス:冷間による配管用鋼管のつば出し(フレア成形)加工機械設備

事業の効果

  • 接合作業時間 30分→10分

冷間によるつば出し加工が実現し、従来の溶接工法と遜色ないレベルの成果品ができた。接合作業時間は30分から10分に短縮され、特殊技能を必要としないため作業者の習熟度による品質のばらつきが生じず、火気不要で安全かつ環境負荷も生じない。水漏れは発生せず、溶接がないため周辺養生も不要となる。人件費や養生費の削減も期待でき、2020年3月期には4億円の施工受注を見込んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性47%
  • これまでの取組との一貫性2

    事例は溶接の課題解決を目指す取り組みとして書かれているが、過去の事業や中長期の経営戦略との関係は記載がなく、位置付けは読み取れません。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    溶接の火災リスクや特殊技能者不足など課題は書かれているが、市場や競合に対する自社の強み・優位性は記載されていません。

  • 課題の認識と解決3

    溶接の課題を認識し、30分から10分への短縮や施工受注拡大を述べており、課題と解決策の対応は読み取れるが、高付加価値化の具体的な数値計画は薄いです。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    作業時間30分から10分への短縮、2020年3月期に4億円の受注見込みといった目標が示されるが、賃上げや付加価値額の目標値は書かれていません。

  • 事業を進める体制3

    群馬大や群馬産業技術センター、タキエンジニアリングとの共同開発体制が書かれており、体制面は一定程度読み取れますが人材や事務能力の詳細は薄いです。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    接合時間短縮、品質のばらつき防止、火気不要などの選ばれる理由は挙げられているが、顧客ターゲットの明確な記載は薄いです。

  • 事業化までの道筋3

    今後はダブルフランジ対応クランプ部の検討や試作を早期に行い施工場面を拡大すると書かれ、ステップは示されているが期限や詳細な方法は不明です。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    溶接に代わる冷間フレア成形という新しい工法で、従来の溶接工法と遜色ない品質とされるが、分野の普及度に関する記述は薄いです。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    火災防止や安全、環境負荷低減に触れているが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていません。

  • 費用対効果3

    接合時間の半減や養生費・溶接工人件費の削減が挙げられているが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は示されていません。

  • イノベーションへの貢献2

    冷間フレア加工という技術的工夫は書かれるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は明示されていません。

政策面20%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今回の成果をベースに各鋼管のつば出し成形を行うパンチ・クランプ部の製作を行い、ダブルフランジ着装可能なクランプ部の検討と試作開発を早期に行い、施工場面での活用の幅を拡大していく。既存取引先からの施工受注と新規の施工受注を合わせ、2020年3月期に4億円の受注を見込む。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。