ものづくり補助金平成26年度製造業大阪府

3次元製造プロセスの導入による競争力強化プロジェクト

延行機工株式会社

成果鉄コイルの凹みを約半減することができ、歩留まり率向上に寄与できた。

この事例のポイント

  • 従来の鋼板巻取り装置はグリップ部分の形状に凹みがあり、巻き上げた鉄コイルに凹みが生じて製品の品質に問題があった。
  • 3次元CAD/CAMシステム、3Dプリンター、データバンクを導入した。
  • 鉄コイルの凹みを約半減することができ、歩留まり率向上に寄与できた。グリップ部分の機構改善とミクロン単位のR形状設計・加工により、これまで巻き上げた鉄コイルの凹みを約半減することができた。

事業者のプロフィール

事業者名延行機工株式会社
所在地大阪府 大阪市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工,立体造形
従業員数17人
資本金1.5億円
設立1967年

事業の背景

延行機工は昭和42年創業の機械設備メーカーで、製鉄メーカーの仕上げ工程に用いる表面処理ラインや検査ラインなどの各種ライン設備、および単体の機械設備の製造と保全サービスを柱にしている。鉄鋼メーカーの生産工程の自動化に伴い、鋼板巻取り装置(リール装置)の需要が高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度従来の鋼板巻取り装置はグリップ部分の形状に凹みがあり、巻き上げた鉄コイルに凹みが生じて製品の品質に問題があった。
  • 品質・精度鉄コイルの凹みが顧客製品の歩留まり率を下げており、業界全体の課題でもあった。

やったこと

3次元CAD/CAMシステム、3Dプリンター、データバンクを導入した。これを使って鋼板巻取り装置のグリップ部分の機構を改善するとともに、ミクロン単位でR形状の設計・加工を行った。

ソフト3次元CAD/CAMシステム
その他3Dプリンター
その他データバンク

新しい製品・サービス:鋼板巻取り装置(リール装置)のグリップ部分の改善機構

事業の効果

  • 鉄コイルの凹みを約半減することができ、歩留まり率向上に寄与できた。

グリップ部分の機構改善とミクロン単位のR形状設計・加工により、これまで巻き上げた鉄コイルの凹みを約半減することができた。これにより顧客の製品の歩留まり率向上に寄与できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の技術力と保全サービスの積み重ねが事業の柱とされ、経営戦略との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けを明示する記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    顧客の自動化・省力化要望や海外協力工場によるコスト削減など外部環境への対応が書かれているが、競争優位の根拠は数値で示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    鋼板巻取り装置の凹みが原因で顧客の歩留まり率が下がっていた課題を挙げ、凹みを約半減させた。ただし事業計画の詳細や高付加価値化の目標は読み取れない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    歩留まり率向上への寄与は書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    平均年齢30歳代の若い従業員とベテランの経験値を引き継ぐ仕組みが書かれ、体制面の記述はあるが、補助事業遂行の体制については具体性が薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    短納期、企画力、小ロット、オンリーワン技術などの強みが整理され、顧客ニーズへの対応も示されているが、ターゲットの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    事業化の遂行方法やスケジュールに関する記述は見当たらず、課題解決の方法もわずかにうかがえる程度。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    鉄鋼向けの表面処理ラインや巻取り装置などの専門分野で、ミクロン単位のR形状加工という高水準の加工を行っている点が読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    鉄鋼メーカーの品質課題である鉄コイルの凹みをなくす業界課題の解決がうかがえるが、経済波及効果などは書かれていない。

  • 費用対効果3

    補助金投入額は書かれていないが、凹みを約半減させて顧客の歩留まり率向上に寄与した成果が示されており、費用対効果の一端がうかがえる。

  • イノベーションへの貢献3

    3次元CAD/CAMや3Dプリンターの導入、カメラによる工場監視システムなどデジタル技術の活用が書かれているが、業界全体への貢献は薄い。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    大阪市西淀川区を拠点とする地域企業であることはわかるが、地域特性を活かした成長の牽引まで読み取れる記述は少ない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は商社機能を充実させ、幅広い顧客の要望に対応していく方針で、業界で保全サービスの需要が高まると見込んでいる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。