ものづくり補助金平成26年度製造業大阪府

板バネ試作開発における検査工程リードタイム短縮の実現

昭和スプリング株式会社

成果検査回数 10回→1回

この事例のポイント

  • 板ばねの試作品では高精度化が進んでおり、寸法検査に手作業で平均10回の検査が必要だった。
  • 補助事業では画像寸法測定器を2台導入し、板ばねの試作開発時および量産体制構築時の寸法検査工程を見直した。
  • 検査回数 10回→1回。画像寸法測定器の導入により、板ばねの寸法検査の回数が平均10回から1回に減った。

事業者のプロフィール

事業者名昭和スプリング株式会社
所在地大阪府 富田林市
業種金属製品製造業
技術分野測定計測
従業員数63人
資本金2,000万円
設立1972年

事業の背景

昭和47年4月設立の板ばね中心の金属プレス部品加工業者で、設立時は照明器具部品が主力だったが、現在は自動車関連部品、建築・金物部品、医療・工具・航空関連部品、精密加工へと広がっている。大手建材メーカーへOEM供給する引戸用ブレーキ機構は平成16年に日本で初めて開発された商品で、現在も売上に大きく貢献している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度板ばねの試作品では高精度化が進んでおり、寸法検査に手作業で平均10回の検査が必要だった。
  • 納期・工程寸法検査に必要なリードタイムが4時間かかっており、量産に早く取り掛かれなかった。
  • 納期・工程取引先から量産に早く取り掛かるためリードタイムを50%削減するよう求められていた。

やったこと

補助事業では画像寸法測定器を2台導入し、板ばねの試作開発時および量産体制構築時の寸法検査工程を見直した。導入後は平均10回だった検査回数を1回に減らした。また、4時間かかっていたリードタイムを30秒に短縮した。

事業の効果

  • 検査回数 10回→1回
  • リードタイム 4時間→0.5時間

画像寸法測定器の導入により、板ばねの寸法検査の回数が平均10回から1回に減った。検査のリードタイムは4時間から30秒に短縮され、取引先が求めていた量産への早期着手に対応できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    顧客の企画・設計段階から参画し、10年以上かけた引戸用ブレーキ機構など過去の共同開発の流れが読み取れるが、経営戦略上の位置づけの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    板ばねの破損や疲労への対応に経営資源を集中し、顧客の企画段階から提案する独自性がうかがえるが、市場動向との関係は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    検査工程の手作業による平均10回・4時間のリードタイムを課題と認識し、取引先の50%削減要求に応えた点は読み取れるが、事業計画の記述は限定的。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    リードタイムを4時間から30秒に短縮した実績はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    若手社員に2、3年付きっきりで教える育成方針や毎年1名の採用が書かれ、人材面がうかがえるが、補助事業の遂行体制の記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    医療・工具・航空関連など進出分野や、顧客の企画段階から提案する選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    画像寸法測定器導入で検査を1回に短縮した結果は書かれるが、中長期の検証や遂行スケジュールの記述はない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    引戸用ブレーキ機構を日本で初めて開発し業界で画期的と評されたこと、ニッチ分野で特許出願が多いことが書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    照明器具から医療・航空へ広がる取引構造はうかがえるが、経済波及や雇用創出など公的支援の必要性を示す記述は少ない。

  • 費用対効果3

    検査時間が4時間から30秒に短縮された具体的な効果は示されているが、補助金額に対する付加価値増加の数値はない。

  • イノベーションへの貢献2

    画像寸法測定器の導入という設備面の変化はあるが、先端デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は明記されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    医療・航空関連や精密加工分野への進出が書かれ、成長分野への転換がうかがえるが、構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及2

    富田林市の本社、若手雇用の継続が書かれ地域との関連がうかがえるが、地域特性を活かした付加価値の記述は薄い。

今後の展望

若手社員の育成や海外展開を進め、板ばねを中心としたプレス部品メーカーとして一層グローバルに事業を展開していく方針である。

事業者の声

ものづくりの楽しさを人手不足と言われる時代の中でも感じてもらえるように、特に「3K」と言われる職場のイメージを払拭したいと考えています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。