ものづくり補助金平成24年度滋賀県

フォークリフト用シリンダ軸受ブッシュの生産プロセス強化

協和工業株式会社

成果製造のサイクルタイムが約1割短縮された。

この事例のポイント

  • フォークリフト用シリンダー軸受ブッシュの主要顧客からの増産要求に応える必要があった。
  • CNC旋盤を導入し、治具と検査器具を改善した。
  • 製造のサイクルタイムが約1割短縮された。CNC旋盤の導入と治具・検査器具の改善により、フォークリフト用ブッシュのサイクルタイムが約1割短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名協和工業株式会社
所在地滋賀県 東近江市
業種金属製品製造業
技術分野切削加工
従業員数25人
資本金8,500万円
設立1961年

事業の背景

当社は上水道に使う消火栓用バルブや空気弁などを開発・製造する専門メーカーで、大手バルブメーカーの協力会社として始まり、2002年以降は自社開発製品にも注力している。経済産業省の「元気なモノ作り中小企業300社」に選定された。主要顧客からフォークリフト用シリンダー軸受ブッシュの増産・コストダウン・短納期を求められていたことが、今回の補助事業の理由である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力フォークリフト用シリンダー軸受ブッシュの主要顧客からの増産要求に応える必要があった。
  • コスト・採算同製品について顧客からコストダウンが求められていた。
  • 納期・工程同製品について顧客から短納期が求められていた。

やったこと

CNC旋盤を導入し、治具と検査器具を改善した。検査器具の改善により内径寸法の検査時間が約4割短縮された。溝切削条件の最適化で正味の切削時間を約10%削減し、エアブロー方法の最適化で付着ゴミ除去を自動化した。機械レイアウトの最適化により歩く歩数を1/3低減し、検査ゲージの多用と照射光の照度・角度の最適化で加工工程と検査工程の間のロス時間を低減した。ボール盤にはポカよけ装置を付けた。

加工機CNC旋盤
その他治具
検査測定検査器具

事業の効果

  • 製造のサイクルタイムが約1割短縮された。
  • 内径寸法の検査時間が約4割短縮された。
  • 溝切削条件の最適化により正味の切削時間を約10%削減した。
  • 機械レイアウトの最適化により歩く歩数を1/3低減した。
  • 当社全体の売上 1倍→1.5倍

CNC旋盤の導入と治具・検査器具の改善により、フォークリフト用ブッシュのサイクルタイムが約1割短縮された。ボール盤にポカよけを導入し穴開け漏れをゼロにできた。特大サイズの製品が年間約3,300個製造できるようになり、主要顧客の注文増加に対応できた。当社全体の売上も1.5倍になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    2002年以降の自社開発注力や元気なモノ作り中小企業300社選定が書かれ、過去の取組との連続性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けの明記は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    40超の知的財産保有や水道業界で新風を巻き起こす製品開発、主要顧客からの増産・短納期要求への対応が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    課題はフォークリフト用ブッシュの増産・コストダウン・短納期で、CNC旋盤導入と治具改善により年約3,300個の生産と約1割のサイクルタイム短縮が示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    売上1.5倍や約1割のサイクルタイム短縮など実績の数字はあるが、将来の付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    担当者として資材部・製造部部長の名前と役職はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客の増産・短納期要求に応える価値と、ポカよけ装置による穴開け漏れゼロなど選ばれる理由が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    工程改善の内容は具体的だが、中長期の課題検証やスケジュールは書かれておらず、実施の流れは読み取りにくい。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    水道用バルブ分野で高付加価値製品を開発している旨はうかがえるが、高価格化の数値などは示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    フォークリフト用部品の増産による地域波及や雇用創出の記述はわずかで、国が補助する積極的理由は読み取りにくい。

  • 費用対効果4

    約1割のサイクルタイム短縮、売上1.5倍、年約3,300個の増産など投資効果を示す数字が複数ある。

  • イノベーションへの貢献2

    ポカよけ装置や検査ゲージ改善はあるが、先端的デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    滋賀県東近江市の企業で水道業界向け製品を作る点はうかがえるが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

自社開発製品をさらに強化する方針である。顧客の困り事を解決する製品を開発・販売していく。2019年4月に発売した「せのびくん」と作動チェックが数秒でできる空気弁「カマンエア」が例として挙げられている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。