ものづくり補助金平成26年度製造業兵庫県

エンジン部品等鋳造用の砂型製造プロセスの改善による生産体制の強化

株式会社岡田シェル製作所

成果バリ取り作業の対応台数 1台→3台

この事例のポイント

  • 鋳造用砂型生産工程のボトルネックであるバリ取り工程で、手作業のため生産が追いつかず納期短縮が難しい。
  • 3DスキャナとCADシステムを導入し、出来上がった現物から砂型図面を作成した。
  • バリ取り作業の対応台数 1台→3台。1人で3台分の機械操作が可能になり、バリ取りの生産性が向上して納期の大幅な短縮と増産が見込まれる。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社岡田シェル製作所
所在地兵庫県 淡路市
業種窯業・土石製品製造業
技術分野材料製造プロセス,精密加工
従業員数7人
資本金1,000万円
設立2006年

事業の背景

取引先の自動車部品メーカーから、さらなる短納期化、コスト協力、品質向上を求められている。背景には自動車のダウンサイジングターボ化があり、世界的に普及が見込める市場である。手作業によるバリ取り工程がボトルネックになると予想されたため、生産プロセス改善に取り組むことにした。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力鋳造用砂型生産工程のボトルネックであるバリ取り工程で、手作業のため生産が追いつかず納期短縮が難しい。
  • 品質・精度バリ取りを作業者個人の技量に頼っており、製品の品質にバラツキが生じている。
  • コスト・採算バリ取りの待ち時間で完成品が在庫として溜まっていた。
  • 品質・精度金型メーカーの図面が入手できず、砂の膨張率の影響で図面通りの寸法と実際の寸法が異なり、正しい寸法を見定められない。

やったこと

3DスキャナとCADシステムを導入し、出来上がった現物から砂型図面を作成した。その図面に合わせてバリ取り治具を設計開発し、バリ取りにかかる時間を短縮した。これにより1人が複数台のシェルマシンを稼働させながらバリ取りをすることが可能になった。製品等の数値データを得られるようになり、品質管理もしやすくなった。

事業の効果

  • バリ取り作業の対応台数 1台→3台

1人で3台分の機械操作が可能になり、バリ取りの生産性が向上して納期の大幅な短縮と増産が見込まれる。バリ取りの個人差が減り、数値データで品質を管理できるようになったため、品質管理体制が強化された。取引先から部品の計測依頼が来るなど副次的な効果もあった。また、金型の摩耗度合いを誰でも数値で把握できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    ダウンサイジングターボ向け製品供給を成長戦略として位置付け、既存の鋳造事業との関連は読み取れるが、過去の取組との一貫性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    取引先から短納期化・コスト協力・品質向上を求められている点と、ダウンサイジングターボ市場の普及見込みを踏まえた事業判断が書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    バリ取りのボトルネックと寸法管理の課題を明示し、3Dスキャナ・CADと治具による改善で解決する計画が書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    納期の大幅な短縮や増産とあるが、目標数値や付加価値額・賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    生産改善専従者7名を中心に取り組む体制が書かれているが、補助事業の遂行体制としての具体的な役割分担は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    取引先からの要望と品質管理強化のニーズは読み取れるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入設備の活用や今後の生産改善活動の継続が書かれているが、遂行スケジュールや中長期の検証方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    鋳造砂型の分野で他社ができない高い技術や品質が必要な仕事を多く任されていると書かれているが、高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    自動車部品の供給や世界的普及が見込まれるダウンサイジングターボへの関与が書かれるが、波及効果や雇用創出の具体は薄い。

  • 費用対効果2

    生産性向上や在庫削減の効果は書かれているが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    3Dスキャナ・CADで現物から砂型図面を作成し、取引先に部品計測を提供する副次効果があるとされ、デジタル活用の一端は読み取れる。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    淡路市の所在地は示されているが、地域の特性を活かした付加価値創出や地域成長への言及は読み取れない。

今後の展望

導入設備を今後も品質管理に有効活用していく方針である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。