ものづくり補助金平成26年度宿泊業、飲食サービス業兵庫県

高級料亭の味を手軽に家庭で食せる『天然すっぽんレトルトスープ』の開発

この事例のポイント

  • 外食支出の減少や法人の接待交際費の抑制により、来店客数が減少傾向にあった。
  • 家庭で手軽に食べられるよう、天然すっぽんスープをレトルトパウチにした商品を開発した。
  • 国産初の天然すっぽんスープのレトルト商品として、家庭で天然すっぽんを手軽に食べられるようになった。

事業者のプロフィール

所在地兵庫県 丹波市
業種飲食店
従業員数3人
設立1961年

事業の背景

丹波で半世紀以上、松茸・黒豆・栗などの丹波ブランド食材を使った日本料理を提供する料亭である。主力は天然すっぽん料理、懐石、松茸料理、ぼたん鍋などである。消費者の節約志向で外食支出は減少が続き、企業の接待交際費も抑制されて法人需要も減っていた。さらに人口減少と近隣への大手飲食チェーンの出店が相次ぎ、来店客数は減少傾向にあった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑外食支出の減少や法人の接待交際費の抑制により、来店客数が減少傾向にあった。
  • コスト・採算天然すっぽんは養殖と違いサイズがバラバラで、仕入れた量の半分ほどが通常の料理に適さず持て余していた。
  • 納期・工程すっぽんは夏期に捕獲量が多く冬期は少ないのに、需要は冬期に集中するため、需要期に不足し仕入価格が高騰していた。
  • 集客・繁閑一般的にすっぽん料理は高級料理と認識され、家庭で気軽に食べてもらえる商品が求められていた。

やったこと

家庭で手軽に食べられるよう、天然すっぽんスープをレトルトパウチにした商品を開発した。料理に適さないサイズのすっぽんを有効活用するため、スープの原料として使用した。夏期にすっぽんを処理し急速冷凍して保管し、在庫の少ない冬期の需要期に提供する仕組みを考案した。この仕組みを実行するため、急速冷凍庫と大型冷蔵庫を導入した。

新しい製品・サービス:天然すっぽんスープのレトルトパウチ商品

事業の効果

国産初の天然すっぽんスープのレトルト商品として、家庭で天然すっぽんを手軽に食べられるようになった。料理に適さないサイズのすっぽんを活用することで廃棄ロスが減り、年中販売が可能になって調理作業の効率と事業利益の向上が見込まれる。今回の商品開発をきっかけに、ホームページの刷新、各種商談会への出展、丹波市ふるさと納税の返礼品採用など販路開拓も強化した。さらに「ミシュランガイド兵庫2016特別版」に星1つの店として掲載され、知名度向上と販路拡大への貢献が期待されている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の取組として本店が天然すっぽん料理にこだわってきたことは読み取れるが、経営戦略上の位置付けは文中で明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    当地の天然すっぽん産地という強みと、大手チェーン出店や来店客数減少という外部環境を踏まえた商品開発の経緯が書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    廃棄ロスが仕入れの半分ほどに及ぶ課題と冬場の不足を認識し、レトルト化と夏期の急速冷凍で解決する計画が書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    売上増加やブランド力向上を目標に掲げているが、数値目標や賃上げ目標は記載されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数3人との記載はあるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力についての説明は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    比較表で少量販売やマスコミ訴求、家庭での活用方法など顧客ターゲットと選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    夏期に処理・急速冷凍し冬期に提供する手順は示されているが、スケジュールや課題解決の時期は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    家庭向けの天然すっぽんスープは国産初とされ、高級すっぽん料理を手軽にする点で新市場性がうかがえる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    地元の釣り愛好家からの仕入れや丹波ふるさと納税への採用など地域資源の活用が書かれているが、雇用や波及効果は示されていない。

  • 費用対効果3

    廃棄ロス解消と冬期の仕入価格高騰の回避が書かれているが、投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    丹波産天然すっぽんという地域特性を活かし、ふるさと納税返礼品や土産需要につなげる取組が書かれている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。