ものづくり補助金平成26年度製造業奈良県

高精度円筒研磨機の導入による金属ローラー仕上げ加工の一貫生産と事業の拡大

株式会社川村製作所

成果約2割削減

この事例のポイント

  • 金属ローラーの精度を決める円筒研磨工程を外注に頼っており、納期や品質管理の面で課題があった。
  • 外注していた研磨加工を内製化し、一貫生産体制を構築するために高精度円筒研磨機を導入した。
  • 約2割削減。高精度円筒研磨機の導入により研磨工程の一部を内製化し、一貫生産体制の構築に近づいた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社川村製作所
所在地奈良県 香芝市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工,表面処理
従業員数33人
資本金1,000万円
設立1994年

事業の背景

当社は1961年の創業以来、約半世紀にわたり一般産業用機械や印刷機械部品などの各種ローラーを中心に円筒加工製品を製作している。主な顧客はフィルム業界で、液晶・有機ELなどの製品群に伴いフィルム加工の需要が増大し、加工機械となる金属ローラーにも高い精度が求められている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力金属ローラーの精度を決める円筒研磨工程を外注に頼っており、納期や品質管理の面で課題があった。
  • コスト・採算研磨加工を外注していたため外注費がかさみ、コストを下げる必要があった。

やったこと

外注していた研磨加工を内製化し、一貫生産体制を構築するために高精度円筒研磨機を導入した。設置場所などの制約により全案件ではなく一部の案件での適用にとどまったが、工程の一部内製化を実現した。研磨加工品の輸送コストも大幅に抑えられた。

加工機高精度円筒研磨機

事業の効果

  • 約2割削減

高精度円筒研磨機の導入により研磨工程の一部を内製化し、一貫生産体制の構築に近づいた。研磨加工に係る外注費コストは約2割削減され、納期も短縮された。研磨加工品の輸送コストも大幅に抑えられた。試作開発や新技術確立における技術流出防止と開発コストの増大抑止にも効果があり、提案力の強化という点でも一定の成果を得た。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来のローラー製造と提案力の強化を掲げ、外注研磨の内製化が事業の流れに沿うことはうかがえるが、経営戦略上の位置づけは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    フィルム業界の液晶・有機ELなどの需要増と高精度要求を背景に挙げ、技術力・対応力・提案力を強みとして示しており、競争優位の根拠が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    円筒研磨が精度を決める工程で外注に頼っていたという課題を示し、内製化で納期短縮・低コスト化・品質管理による高付加価値化を図る方針が読み取れる。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    研磨加工の外注費を約2割削減し納期短縮を得たという具体的な成果が書かれており、付加価値向上の目標と見込みが読み取れる。

  • 事業を進める体制2

    従業員数33名と記載はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制についての記述はほとんどない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    大手フィルムメーカーなどへの製品展開や、顧客からの精度・品質の高い評価という選ばれる理由が書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    設置場所の制約により全案件ではなく一部に留まったと書かれ、課題は認識されているが、今後の遂行方法や解決策は具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    高精度ローラーの特注仕様という分野の特徴や高精度化の需要は書かれているが、同分野での高水準化の度合いは具体的に示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    フィルム業界の需要増に触れるのみで、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    外注費2割削減や輸送コストの大幅削減など費用対効果を示す記述はあるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    液晶・有機ELなど成長分野の需要増にわずかに触れているが、日本経済の構造転換への言及は書かれていない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

提案型の営業力を強化し、他社との差別化を図りながら販路拡大を目標に、高精度・高品質・高付加価値な製品を提供していく。

事業者の声

おかげさまで多くの企業様に当社製品をご使用いただいておりますが、その理由は、製品仕様実現のための「技術力」「対応力」に加え、設計・施工の提案・改善などを提供する当社ならではの「提案力」にあると考えております。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。