ものづくり補助金平成26年度製造業奈良県

電力送電設備の強化に伴う銅管端子の品質安定化を目指すプレス成形加工技術の開発

三共電業有限会社

この事例のポイント

  • 人の手による作業であるため、品質の安定化が大きな課題となっていた。
  • プレス機と画像寸法測定器を新たに導入した。
  • プレス工程の機械化により不良率が0.03%と大幅に下がった。

事業者のプロフィール

事業者名三共電業有限会社
所在地奈良県 五條市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工

事業の背景

当社の主力製品は、送電設備を電線に接続するために使われる銅管端子である。銅管端子は少量多品種で、プレスしたのち面取り、穴あけ、水漏れ防止加工などの工程が多い。これまで熟練職人の長年培った技術や経験をもとに製造を行ってきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度人の手による作業であるため、品質の安定化が大きな課題となっていた。
  • 品質・精度数値化を求める時代の中で職人技では説明が困難となり、数値化への対応が必要となっていた。

やったこと

プレス機と画像寸法測定器を新たに導入した。これまで手作業だったプレス工程を機械化し、加工時間を大幅に短縮した。熟練職人は熟練技が必要な工程に配置し、作業に集中できる体制を整えた。画像測定器により、プレス機のストロークと製品品質を数値化できるようにした。

加工機プレス機
検査測定画像寸法測定器

事業の効果

プレス工程の機械化により不良率が0.03%と大幅に下がった。手作業の工程が機械化されたことで加工時間も大幅に短縮した。熟練職人を熟練技が必要な箇所に配置したことで、高品質な製品を安定して提供できる体制を構築できた。画像測定器の導入により、かつて職人技に頼っていた技術力を数値化でき、大きな信頼を得ることができた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    熟練職人の技術や経験で銅管端子を作ってきた背景は読めるが、過去の取組との一貫した戦略位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    少量多品種・高精度が求められる点と、熟練技術の強みは書かれているが、市場動向や競争優位の根拠は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    品質の安定化と数値化が課題と明示され、プレス機と画像寸法測定器の導入で対応したと具体的に書かれている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    不良率0.03%や加工時間の大幅短縮とあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員の約7割が女性で、熟練職人を要所に配置したとあるが、事務処理能力などの体制記述は限定的。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    送電設備の部品で精密加工が必要という価値は書かれているが、顧客ターゲットや選ばれる理由は具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    機械化の導入は書かれているが、中長期の課題検証やスケジュールに関する記述は見当たらない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    銅管端子は送電設備の部品で、高精度加工による高付加価値化の方向はうかがえるが、水準の数値は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    ライフラインの電力供給に必要不可欠な部品と位置付けられており、社会インフラへの貢献は読み取れるが、波及効果の記述は薄い。

  • 費用対効果3

    不良率が0.03%にダウンし加工時間も大幅短縮したとあるが、補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    画像測定器による数値化は書かれているが、先端デジタル技術の活用や地域サプライチェーンへの貢献は限定的。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    山間部で女性の働く場を提供している点は地域特性として書かれているが、地域経済の牽引に関する記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新型を含む銅管端子のシェアの拡大を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。