ものづくり補助金平成26年度サービス業(他に分類されないもの)奈良県

リサイクルゴム粒の品質向上と高付加価値微粒子ゴム粉の商品化に向けた粒度選別技術の開発

株式会社ヒカリワールド

この事例のポイント

  • 従来の振るいによる粒度選別は網の目詰まりや振るい残しが多く、工程を何度もフィードバックさせる必要があった。
  • 業界で初めて空気式粒度別選別機(エアーシフター)を導入し、空気流の吸引により網目の通過を強制的に行う方式とした。
  • エアーシフターの導入により粒度分布純度99.996%を実現し、優位性のあるゴム粒・ゴム粉の生産が可能となった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ヒカリワールド
所在地奈良県 五條市
業種廃棄物処理業
技術分野材料製造プロセス
従業員数30人
資本金1,000万円
設立1946年

事業の背景

創業以来、処理業ではなく加工・製造業への転換を目指してきた。国内の廃タイヤリサイクル率は91%で、そのうちサーマル(熱源利用)が63%、マテリアル(原形加工利用)が16%を占める。当社はサーマル事業の比率が高く、マテリアル事業は同業者向けに限られていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の振るいによる粒度選別は網の目詰まりや振るい残しが多く、工程を何度もフィードバックさせる必要があった。
  • 新製品・新技術空気式粒度選別機はもともとおがくず用の設備だったため、ゴム粒に対応させるには傾斜角度の調整と検証が必要だった。

やったこと

業界で初めて空気式粒度別選別機(エアーシフター)を導入し、空気流の吸引により網目の通過を強制的に行う方式とした。これにより振るい直しが不要となり、業界では不可能とされていた粒度分布純度99.996%を実現した。傾斜角度は粒度ごとに試行を重ね、最も効果的な角度を確定した。さらに熱交換塗料を利用したヒートアイランド現象対策の熱交ゴムマット・ゴムチップを開発し、製品化を進めた。

  • 加工機空気式粒度別選別機エアーシフター

新しい製品・サービス:熱交換塗料を利用した熱交ゴムマット・ゴムチップ

事業の効果

エアーシフターの導入により粒度分布純度99.996%を実現し、優位性のあるゴム粒・ゴム粉の生産が可能となった。振るい直しとフィードバックが不要になり、生産性が向上した。純度の向上により新製品の企画・開発にもつながり、塗料メーカーから原材料として当社製品を指定されるなど高い評価を得た。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の廃タイヤ事業から加工・製造業への転換を掲げ、リサイクルへの長年の実績を活かす方針が書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    業界初のエアーシフター導入で粒度純度99.996%を実現し、塗料メーカーから原材料指定を受けたと書かれている。強みは読み取れるが市場データは薄い。

  • 課題の認識と解決4

    振るい選別の目詰まり・振るい残しという課題を認識し、空気式選別機導入で振るい直し不要になったと具体的に書かれている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    初年度売上目標55,360万円、5年目211,760万円と数値目標が示されている。ただし実現根拠の詳細は限定的。

  • 事業を進める体制2

    従業員数30名、資本金1,000万円の記載はあるが、補助事業の遂行体制を具体的に示す記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    熱交換塗料を使った熱交ゴムマットでヒートアイランド対策という用途と、高純度ゴム粒の塗料定着への効果が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    課題として粒度選別の傾斜角度調整や細分化が残ると明記され、施策も示されているが、スケジュールは概略に留まる。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    粒度純度99.996%や99.99%の高純度化により新製品企画につなげ、高付加価値化を図る方針が具体的に書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    国内の廃タイヤのサーマル依存率63%とマテリアル率16%という数字を示し、資源循環への寄与を述べている。

  • 費用対効果2

    投入額や費用対効果に関する数値は記載がなく、コスト面は振るい直し不要という定性的な説明にとどまる。

  • イノベーションへの貢献2

    空気式粒度選別やヒートアイランド対策の熱交ゴムマットなど新用途が示されるが、デジタル技術やサプライチェーンへの言及は薄い。

政策面60%
  • 成長分野への進出3

    廃棄物処理から加工・製造業への構造転換と循環型社会への貢献が明記されている。

  • 地域経済への波及3

    奈良県リサイクル認定製品の認定実績と県内循環資源の活用が書かれ、地域性が読み取れる。

今後の展望

建設業界・鉄道業界の大口取引先を新規開拓し、熱交ゴムマット・ゴムチップの事業を拡大する。売上目標は初年度55,360万円、5年目に211,760万円としている。

事業者の声

新しい時代に即応する廃タイヤの収集運搬・中間処理の事業

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

長崎県サービス業(他に分類されないもの)平成25年度

大量廃棄される食品廃棄物、規格外農産物の酵素処理による豚用液状飼料化技術の開発

飼料専門家、養豚農家、排出事業者からなる「長崎県食品リサイクルループ高効率システム構築検討会」を発足し、調理くずと野菜くずを組み合わせて栄…

効果:現在は、週30トンの液状飼料を製造し、長崎県内の農場2ヶ所に供給している。

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。