ものづくり補助金平成26年度製造業和歌山県

デザインを重視したチョコレート製品の開発及び生産性向上

株式会社たにぐち

成果作業人数 4名→3名

この事例のポイント

  • 大手菓子メーカーから全国の洋菓子店まで多様化する顧客ニーズに応えつつ、品質と効率性を向上させる必要があった。
  • CAD機能付きで2種類の原料を同時に充填できる機械を導入した。
  • 作業人数 4名→3名。機械の導入により作業効率と1日の生産数が向上し、通常4名の作業が3名で可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社たにぐち
所在地和歌山県 日高川町
業種食料品製造業
技術分野デザイン,機械制御,精密加工,立体造形
従業員数151人
資本金2,000万円
設立1979年

事業の背景

株式会社たにぐちはチョコレートを中心に、ボンボンショコラと焼菓子を製造し、OEMにも対応している。主力のチョコレートオーナメントは年間販売数量8,000万個で、全国の洋菓子店約16,000店に販売網を持つ。一方でチョコレートは冬の作業に集中しやすく、通年で仕事と人を確保することが課題だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度大手菓子メーカーから全国の洋菓子店まで多様化する顧客ニーズに応えつつ、品質と効率性を向上させる必要があった。
  • 生産能力2種類の原料を使う従来品は2台の機械で製造しており、生産能力を高める必要があった。
  • 人手・技能オーナメントの製造では通常4名の作業が必要で、作業の効率化が求められていた。

やったこと

CAD機能付きで2種類の原料を同時に充填できる機械を導入した。デザイン性のあるオーナメントのクオリティーを保ちつつ、2つ以上の味覚を味わえる商品として開発できるようにした。機械の導入により、全体の作業効率と1日の生産数を向上させることを目指した。

加工機CAD機能付き2種類原料同時充填機

新しい製品・サービス:チョコレートオーナメントの新製品

事業の効果

  • 作業人数 4名→3名
  • 製造機械台数 2台→1台
  • 年間販売数量 8,000万個→8,200万個

機械の導入により作業効率と1日の生産数が向上し、通常4名の作業が3名で可能になった。2種類の原料を使う従来品を2台から1台で製造でき、生産能力は20%改善した。これらによりコスト削減にもつながる見込みである。全国の洋菓子店や大手製パンメーカーなどへ販路を広げ、年間販売数量を200万個増やし、2色原料の商品で市場シェアの確保を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    手作りのオーナメントを機械化して量産してきた過去の技術挑戦の延長に、今回の2原料同時充填機の導入が位置づけられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国内で同社のみが販売する2色原料の商品や、全国洋菓子店約16,000店への販路といった強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    冬に作業が集中する課題を認識し新分野を検討すると書かれているが、具体的な事業計画や施策は示されていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    生産能力20%改善や4名から3名への変化など数字はあるが、高付加価値化や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    統括工場長や2工場、ISO9001・FSSC22000の取得など体制は読み取れるが、補助事業の遂行体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    2種類以上の味覚を加えることでデザイン性に味覚が加わり、他社比較の優位性を持つ価値が明確に示されている。

  • 事業化までの道筋2

    新分野へのチャレンジを検討するという方向性のみで、スケジュールや課題の解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    同社のみが販売する2色原料の商品を拡充し、同分野で高水準の差別化を図る点が事例に書かれている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    大手製パンメーカーやコンビニ、材料卸のネットワークを通じた販路拡大が書かれているが、波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果3

    生産能力20%改善や年間販売数量200万個増加など費用対効果をうかがわせる数字はあるが、投資額との比較はない。

  • イノベーションへの貢献2

    CAD機能付きの機械を導入したとあるが、デジタル技術の活用がサプライチェーンの革新につながる記述は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    冬の作業集中を解消するため新しい分野へのチャレンジを検討するとあり、構造転換との関連はうかがえる程度。

  • 地域経済への波及2

    和歌山県日高川町の工場を拠点とすることは書かれているが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

チョコレートを冬に集中させず一年を通して安定的に仕事と人を確保するため、新しい分野へのチャレンジを検討している。大型の冷凍倉庫を活かし、顧客の要望を具現化しつつゼロベースのアイデア創造に取り組む方針である。

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。