ものづくり補助金平成26年度製造業和歌山県

側板加工工程の高度化によるデザイン家具の実現

大谷産業株式会社

成果35%の短縮に成功

この事例のポイント

  • リフォーム需要にも対応できるよう、家具の形や用途、デザインの開発を急ぐ必要があった。
  • 側板の加工工程で穴加工と特殊形状加工の高度化による時間短縮を目的に、新型NC複合機(丸仲商事 M272/20H-MDX-B2型)を導入した。
  • 35%の短縮に成功。側板加工時間が35%短縮し、1枚当たりの穴加工平均時間は7.4分から3.2分、特殊形状加工は17分から7〜8分に短くな…

事業者のプロフィール

事業者名大谷産業株式会社
所在地和歌山県 和歌山市
業種家具・装備品製造業
技術分野デザイン,精密加工,立体造形
従業員数40人
資本金1,000万円
設立1973年

事業の背景

収納家具の製造販売会社として約5万件の実績があり、マンションや戸建てなど多様な生活スタイルに合う家具を提供してきた。和歌山市の本社工場でオーダーに応じた受注生産体制を標準化し、邸別生産でも大量生産品に劣らない納期を実現している。平成10年には直販店「ギャラリー収納」を開設し、東京の銀座や大阪の御堂筋に店舗を置いている。今後はリフォーム需要にも目を向けている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術リフォーム需要にも対応できるよう、家具の形や用途、デザインの開発を急ぐ必要があった。
  • 生産能力加工内容の複雑化や精度・スピードの高度化に対応するため、側板加工の時間短縮と特殊変形加工への対応が必要だった。

やったこと

側板の加工工程で穴加工と特殊形状加工の高度化による時間短縮を目的に、新型NC複合機(丸仲商事 M272/20H-MDX-B2型)を導入した。同機はカッター歯の剛性、切れ味、刃先の耐久性が従来より高く、ブレやバリの発生率が低いため希望以上の精度を確保できた。刃物のセット替えはワンタッチ交換ができるようになった。導入に合わせて作業員向けにオペレーターの教育訓練を実施し、設備の最大能力を引き出せるスキル向上を図った。

加工機新型NC複合機 M272/20H-MDX-B2型

新しい製品・サービス:差別化された新デザインの企画商品の開発(今後取り組む意向)

事業の効果

  • 35%の短縮に成功
  • 1枚当たりの穴加工平均時間 7.4分→3.2分
  • 17分から7〜8分

側板加工時間が35%短縮し、1枚当たりの穴加工平均時間は7.4分から3.2分、特殊形状加工は17分から7〜8分に短くなった。カッター歯の性能が高く、ブレやバリが減って希望以上の精度を確保したため、顧客満足度も大幅に上がった。作業員の教育訓練により設備の能力を引き出せるようになり、作業の安全性も高まった。特別オーダー品を短納期で提供できる体制が整い、3割の増収も見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性87%
  • これまでの取組との一貫性4

    昭和48年創立以来の家具製造と「邸別生産」の実績があり、リフォーム需要への対応という今後の方針が事例に書かれている。約5万件の実績も具体的だ。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    銀座・御堂筋の直営店で顧客を獲得し、リフォーム需要に目を向けると書かれている。受注生産体制の強みと外部動向の関係が読み取れる。

  • 課題の認識と解決5

    加工の複雑化と精度・速度の高度化を課題に挙げ、NC複合機で月受注700台を900台へ伸ばせると数字で示している。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    月受注700台から900台、穴加工時間7.4分から3.2分など数値目標があり、3割の増収見込みも示されている。付加価値額の目標は明記されていない。

  • 事業を進める体制4

    従業員40名の体制に加え、導入機の操作に向けて作業員のオペレーター教育訓練を実施したと書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客が求める機能性・高品質・デザイン性・コストのバランスを整理し、ライフスタイルにこだわる顧客層を明示している。

  • 事業化までの道筋3

    今後は新企画の商品開発に挑戦する意向とあるが、スケジュールや課題の解決方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    特別オーダー品を短納期で提供する体制や、差別化された新デザイン商品の開発に触れているが、高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    雇用の創出や川上・川下への波及効果など、国が補助する積極的な理由はうかがえるものの、明確には書かれていない。

  • 費用対効果3

    加工時間の35%短縮や穴加工時間の大幅短縮は数字で示されているが、補助金投入額との比較や付加価値の増加額は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    最新型の加工機で複雑な形状加工が可能になったと書かれているが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明記されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    リフォーム需要への対応が述べられているが、市場成長分野への進出や日本経済の構造転換との関係までは読み取れない。

  • 地域経済への波及2

    和歌山市に本社工場を構えていることは書かれているが、地域の特性を活かした雇用や地域経済への波及効果は明記されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

特別オーダー品の短納期提供により拡充した顧客層からの受注に応えられ、3割の増収が見込める。今後は差別化された新デザインの企画商品の開発にも取り組む意向である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。