ものづくり補助金平成26年度製造業和歌山県

紀北・和歌山産のフルーツを使った大福の開発と量産化“ここでしか買えない”オリジナル品で地域活性化に貢献

有限会社 麺彩工房ふる里

この事例のポイント

  • 既存の包餡機は性能面の問題から数量の増加に対応しにくく、不具合も起きやすかった。
  • 固形物を均一に包める固形物3重包餡付き包餡機を導入し、フルーツ大福の量産化と拡販を狙った。
  • 包餡機の導入により、商品の大きさが均一化され、大福の生産効率が飛躍的に向上した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社 麺彩工房ふる里
所在地和歌山県 紀の川市
業種食料品製造業
技術分野デザイン,製造環境,立体造形
従業員数5人
資本金300万円
設立1991年

事業の背景

有限会社麺彩工房ふる里は1991年に設立され、和歌山ラーメン向けの半生麺の製造・販売を主力とし、一般個人や商店に販売している。売上に占める割合は小さいものの、料亭向けに特殊材料を使った麺類の製造も手掛けている。地元産フルーツを使った和菓子の需要が高まっており、同社でもみかん大福や柿大福などの試作・開発を進めてきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力既存の包餡機は性能面の問題から数量の増加に対応しにくく、不具合も起きやすかった。
  • 品質・精度既存の包餡機では商品の大きさを均一にそろえにくかった。
  • コスト・採算既存の包餡機の不具合や機械操作の不慣れにより時間的なロスが多く、フルーツ生産者の廃棄ロスも生じていた。
  • 生産能力長時間置くと大福餅に包んだフルーツから水分が出てしまうため、固形物を内包できる包餡機がなく、試作で評価の高い商品を量産できなかった。

やったこと

固形物を均一に包める固形物3重包餡付き包餡機を導入し、フルーツ大福の量産化と拡販を狙った。この包餡機により、固形物を均一に包むことができ、柔らかいフルーツやジュレまでも包むことが可能になった。導入によって、市場に出荷しにくい規格外のフルーツも加工に利用でき、糖度・酸度が加工に適した水準以上であれば廃棄せずに済むようになった。さらに、いちご、柿、みかん、青梅、はっさく、いちじく、ももの7種類のフルーツ大福を中心に生産体制を整えた。

加工機固形物3重包餡付き包餡機

新しい製品・サービス:地元産フルーツを使った大福(いちご、柿、みかん、青梅、はっさく、いちじく、もも)

事業の効果

包餡機の導入により、商品の大きさが均一化され、大福の生産効率が飛躍的に向上した。規格外のフルーツも利用できるようになり、生産者の廃棄ロスが減少した。販売面では、直売所の来訪者のニーズを満たし、販売数量も以前より増加した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    うどん店経営から半生麺、和菓子へと事業を広げてきた経緯は読めるが、経営戦略上の位置付けを明示する記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    「JA紀の里ファーマーズマーケット」の来訪者ニーズや、ゆかりあるノウハウ、特殊材料の麺を小ロット製造できる強みは読み取れるが、競争優位の数値的裏付けはない。

  • 課題の認識と解決4

    包餡機の性能不足で販売数量増に対応できず時間ロスがあった課題を示し、新包餡機導入で廃棄ロス低減と生産効率向上を図る計画が読める。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    廃棄ロス低減や生産効率向上は書かれているが、付加価値額や賃上げの目標数値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    人手が少なく1人あたりの仕事量が多い現状と、人の力も必要との認識は読めるが、体制確保の具体策は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    地元フルーツを使った限定価値の大福で価格競争を避けるという製品の位置付けと、ターゲット客層が明確に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    今後は他のフルーツ大福や生クリーム系商品を増やす方針が書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は具体的ではない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    フルーツ大福は市場に多い一方、地元フルーツの限定品として差別化する方針が示されるが、高水準の高価格化の根拠は薄い。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    地元フルーツ生産者の廃棄ロス削減という地域への波及がわずかにうかがえるが、国が補助する理由としては具体性が乏しい。

  • 費用対効果2

    廃棄ロス低減や生産効率向上は書かれるが、補助金額に対する付加価値増加などの費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    和歌山県産フルーツを活用し地域の生産者と連携する地域性は読めるが、雇用創出や地域経済成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は和歌山県産の他のフルーツを使った大福も製造し、生クリームを使った大福など商品ラインナップを増やして新たな需要を創っていく意向である。ここにしかない限定価値で購入してもらえるよう、オリジナル和菓子づくりに取り組む方針である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。