ものづくり補助金平成26年度製造業鳥取県

エネファーム用ダイヤフラムの高効率かつ高品質を実現する製造工程の確立

髙石工業株式会社

この事例のポイント

  • 家庭用燃料電池エネファームの普及台数が増えるにつれ、生産体制等の対応が必要になると想定される。
  • ゴム材料の異物を除去するストレーナー工程に自動化機械を導入した。
  • ストレーナー工程により異物による不良品が減り、成形工程では厚み寸法不良率が大幅に削減された。

事業者のプロフィール

事業者名髙石工業株式会社
所在地鳥取県 茨木市
業種ゴム製品製造業
技術分野精密加工
従業員数80人
資本金1億円
設立1948年

事業の背景

当社は60年以上にわたり、水回り・ガス・空気をシールする精密合成ゴムパッキンの製造販売を行ってきた。ゴム材料の配合技術を強みとし、浄化槽ブロワ用ダイヤフラム等を生産して多くの国内トップメーカーへ納入実績がある。家庭用燃料電池エネファームは2014年に累計販売10万台を突破し、2015年以降も本格的な普及が見込まれている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力家庭用燃料電池エネファームの普及台数が増えるにつれ、生産体制等の対応が必要になると想定される。
  • コスト・採算販売単価のコストダウン要求が見込まれ、ダイヤフラムについてもさらなる改善が必要となっている。

やったこと

ゴム材料の異物を除去するストレーナー工程に自動化機械を導入した。成形工程では直圧式成形機を大型化し、大型プレス機械によるプレス成形を行う体制を整えた。プレフォーマーを導入し、圧力均一分散による厚み寸法不良の低減を図った。事業実施期間は2015年11月から2016年7月までである。

  • 加工機プレス成形機プレフォーマー

事業の効果

ストレーナー工程により異物による不良品が減り、成形工程では厚み寸法不良率が大幅に削減された。プレスの大型化により生産性が向上し、ストレーナー工程、裁断工程、成型工程の効率が高まった。廃棄物の削減と1個当たり単価のコストダウンにも効果が確認された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    60年以上のゴムパッキン製造と浄化槽プロワ用ダイヤフラムの納入実績が書かれ、過去の取組との一貫性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明確でない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ゴム配合技術で長寿命のコンパウンドを作れる強みと、国内トップメーカーへの納入実績が具体的に書かれ、競争優位が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    普及による販売単価のコストダウン要求という課題が示され、ストレーナー工程と成形工程の導入で対応する解決策が具体的に書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高付加価値の創出や賃上げの目標値は書かれていない。生産体制整備やコストダウン効果の記述にとどまる。

  • 事業を進める体制3

    従業員80人、鳥取工場33人と体制の規模は書かれているが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    エネファーム向けダイヤフラムの普及見通しと2030年530万台の目標は書かれ、需要の根拠はあるが顧客ターゲットや選ばれる理由は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    事業実施期間は平成27年11月から平成28年7月と書かれ、設備導入の順序も示されているが、中長期の課題検証や課題解決方法は詳しく書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    家庭用燃料電池の普及は見込まれるとあるが、ダイヤフラムの分野で高水準の高付加価値化を図る内容は具体的に読み取れない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    家庭用燃料電池の2030年530万台普及目標が書かれ、普及に伴う生産体制整備の必要性はうかがえるが、波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果4

    不良率の低減と1個当たり単価のコストダウン効果が確認されたと書かれ、費用対効果の一端は読み取れるが金額の数字はない。

  • イノベーションへの貢献2

    ゴム材料の異物除去や成形機の大型化は書かれるが、先端的デジタル技術の活用や新しいビジネスモデルの記述はない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    家庭用燃料電池の普及拡大という成長分野への対応は書かれるが、日本経済の構造転換に資する記述までは読み取れない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

今後の展望

家庭用燃料電池エネファームの受注拡大に対応し、増産体制の基盤が整った。今後は不良率低下と生産コスト削減を点検し、受注増加時の納品体制を整備する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。