ものづくり補助金平成26年度製造業島根県

有機JAS認定の新商品開発による販路拡大と生産性の向上

有限会社垣崎醤油店

この事例のポイント

  • 従来は容器への充填を手詰めで行っており、有機あまざけは生産に追われる状態だった。
  • 充填機を導入し、手詰めだった容器への充填を機械化した。
  • 充填の機械化と洗浄時間の短縮により出荷作業の効率が上がり、金属検出機の導入で安全・安心の度合いが高まった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社垣崎醤油店
所在地島根県 邑智郡邑南町
業種食料品製造業
従業員数7人
資本金300万円
設立1921年

事業の背景

大正10年創業の醤油・味噌の醸造元で、創業から伝わる仕込み蔵の木桶を使い伝統の技法で醤油と味噌を醸造している。差別化と魅力向上のため有機JAS認定工場として甘酒と味噌の認定を受け、新商品開発に挑戦してきた。有機JAS認定のノンアルコール甘酒「有機あまざけ」は人気商品で、ニューヨークやロサンゼルスにも輸出している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来は容器への充填を手詰めで行っており、有機あまざけは生産に追われる状態だった。
  • 人手・技能一日に何種類もの製品を充填する際、食材の切り替えごとに機械を洗浄する必要があり、手間と時間がかかっていた。
  • 品質・精度金属検出機がないため、百貨店や大手スーパーとの商談が成立しないケースがあった。

やったこと

充填機を導入し、手詰めだった容器への充填を機械化した。工具なしで簡単に分解できる充填機を選んだため、洗浄にかかる時間を短縮できた。コンベア式の金属探知機を導入し、安全・安心の度合いを高めた。プレハブ製の麹室を2室設置し、内板を清掃可能なステンレス製とし、麹槽もステンレス製にして醤油と味噌をそれぞれ専用の麹室で扱えるようにした。小麦処理設備やみそ用タンクなども導入した。

  • 加工機充填機
  • 検査測定金属探知機コンベア式
  • 加工機小麦処理設備プレハブ製麹室2室みそ用タンク味噌用製麹室サナ板付醤油用製麹槽サナ板

新しい製品・サービス:有機JAS認定のノンアルコール甘酒「有機あまざけ」および有機JAS認定の味噌、醤油の商品開発

事業の効果

充填の機械化と洗浄時間の短縮により出荷作業の効率が上がり、金属検出機の導入で安全・安心の度合いが高まった。麹室と麹槽の専用化により麹の温度管理がしやすくなり、製品の品質安定と品質保持が可能になった。醤油も有機JAS認定の取得を予定しており、本格的な有機商品づくりに向けた体制が整った。ネットや通信販売、展示会への出展により販路拡大を進めている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性40%
  • これまでの取組との一貫性2

    過去に有機JAS認定や新商品開発に取り組んできた流れはうかがえるが、経営戦略上の位置付けは事例に明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    ニューヨーク・ロサンゼルスへの輸出やネット販売に触れるが、市場動向と自社の強み・弱みの関係は書かれていない。

  • 課題の認識と解決2

    金属検出機の導入で百貨店や大手スーパーとの商談が成立しなかった課題に触れるが、高付加価値化や成長の計画は具体的でない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    家族的な体制や社員の記載はあるが、従業員7名で補助事業を遂行する体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    有機あまざけが人気商品で海外輸出されること、ブログやレシピ紹介で顧客に作り手の顔を伝えることが読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    有機JAS認定の醤油取得予定や新工場建設との併設など中期的な方向性は示されるが、スケジュールの詳細は不明。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    有機JAS認定のノンアルコール甘酒は人気商品として海外でも販売されており、差別化を図った商品であることが読み取れる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地元での発酵食品の教室や工場見学会の開催に触れるが、地域経済への波及効果は具体的に示されていない。

  • 費用対効果2

    充填機の導入で手詰めから機械化し出荷作業の効率が上がったとあるが、補助金額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    充填機や金属検出機の導入で機械化・安全性向上に触れるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    地元の醤油・味噌・麹の教室や工場見学を定期開催し、地域の発酵食品文化を支える点が読み取れる。

今後の展望

醤油も有機JAS認定を取得する予定で、新工場建設と合わせて本格的な有機商品づくりを進める。今後は販路を拡大し、百貨店や大手スーパーへ積極的に売り込む。米国、イギリス、ドイツなどヨーロッパへの販売網も広げていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。