ものづくり補助金平成26年度農業、林業広島県

品温管理による「もやし」&「朝どれもやし」の鮮度向上と販路拡大

有限会社中島商店

成果計量包装後の品温 20℃→15℃

この事例のポイント

  • もやしの鮮度維持には品温管理が課題となっていた。
  • 冷却・包装工程を見直し、急冷機付包装装置を新規導入した。
  • 計量包装後の品温 20℃→15℃。計量包装後の品温が低下・安定し、収穫したての新鮮なもやしを届けられる体制が整った。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社中島商店
所在地広島県 福山市
業種農業
技術分野製造環境
従業員数11人
資本金300万円
設立1987年

事業の背景

もやしは手軽に調理でき安くて健康に良い野菜として、家庭から飲食店まで幅広く安定した需要がある。近年は緑豆もやし、黒豆もやし、根切りもやしなど種類も増えている。どの種類にも共通して、安く鮮度の良い(日持ちの良い)ものが求められており、温度変化や日光に弱いもやしをいかに鮮度良く出荷するかが販売の鍵となっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度もやしの鮮度維持には品温管理が課題となっていた。
  • 生産能力冷却・包装工程の見直しが必要で、生産効率と品質の安定・向上が求められていた。
  • 品質・精度袋詰めの不具合により不良率が高かった。
  • 納期・工程収穫から店頭までに時間がかかり、出荷時間を早める必要があった。

やったこと

冷却・包装工程を見直し、急冷機付包装装置を新規導入した。あわせて人材体制等の整備を実施した。出荷時間を早めるため、最も短時間で品温を下げる方法を研究し、工程を再構築した。計量包装後の品温の適正化と、袋詰めの不具合(斜めの封や破袋など)の検証・改善を進めた。早朝に収穫した製品を冷却・包装し、冷蔵庫に積載して当日の朝に地域の顧客へ直接届ける体制を整えた。

加工機急冷機付包装装置

新しい製品・サービス:朝どれもやし

事業の効果

  • 計量包装後の品温 20℃→15℃
  • 収穫~店頭までの時間 26時間→2時間

計量包装後の品温が低下・安定し、収穫したての新鮮なもやしを届けられる体制が整った。収穫から店頭までの時間は約26時間から約2時間になり、「朝どれもやし」を安定して提供できるようになった。生産能力は1日あたり25%増産が可能となり、袋詰め不具合による不良率はほぼ0%まで改善した。生産効率・品質の安定・向上、不良率の低下、納期の短縮により競争力を強化できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    設備投資のきっかけとして「もやし」の鮮度維持の課題が示されるが、過去の取組との連続性や経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    鮮度を重視する需要動向と「朝どれもやし」による競争力強化は読み取れるが、自社の経営資源の強み・弱みの記述は薄い。

  • 課題の認識と解決5

    品温20℃から15~16℃、収穫~店頭が約26時間から約2時間、生産能力25%増など、課題と数値目標が具体的に示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産能力25%向上や不良率80%以下への改善など目標値が設定され、達成結果も示されているが、付加価値額の増加目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    人材体制等の整備を実施したとあるが、人員数や事務処理体制の具体的な記述は乏しく、従業員11人の記載にとどまる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    鮮度・均一な品質・消費期限の延長といった優位性と、家庭から飲食店までの需要が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の展望として当日朝の直接配送が示されるが、中長期の課題検証や遂行スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    もやし自体は一般的な食材であり、鮮度重視の朝どれ商品は差別化の範囲にとどまる。高付加価値化の定量的根拠は薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の顧客(スーパー、飲食店)への供給が言及されるが、波及効果や雇用創出への言及はわずかである。

  • 費用対効果3

    生産能力25%増や不良率ほぼ0%などの効果は示されるが、投入額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    急冷機付包装装置の導入と温度管理は示されるが、先端的なデジタル技術や新ビジネスモデルの記載はない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    ミネラル豊富な地下水を使う地元の工場新設と地域の顧客への直接配送が書かれ、地域特性の活用はうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

早朝に収穫した製品を当日の朝に地域の顧客へ直接届けられるため、小売店での鮮度の良さや消費期限の延長、全品の均一な品質といった優位性を活かし、今後のシェア拡大を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。