ものづくり補助金平成26年度製造業山口県

「熱間鍛造スクリュープレス機」の改良による操作性の向上と高精度化、段取り時間短縮計画

兵庫ボルト株式会社

この事例のポイント

  • プレス機の制御は職人の腕に頼る部分が多く、入社間もない技術者へ技術を伝承することが非常に困難になっていた。
  • 対象は、鉄道車両用ボルトの頭を成形する熱間鍛造工程で使用する200トンのスクリュープレス機で、φ16(M14)からφ46(M42)のボルト成形に用いられる。
  • 一度の設定で同一品質の製品を繰り返し成形できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名兵庫ボルト株式会社
所在地山口県 山口県下松市
業種金属製品製造業
技術分野機械制御,立体造形
従業員数36人
資本金2,000万円
設立1944年

事業の背景

当社は大正7年の創業以来90有余年にわたり鉄道車両メーカー向けに精密ボルトを製造納入しており、鉄道車両精密ボルトの分野では高いシェアを誇る。海外向け車両製造の大量受注やJR新幹線の更新需要により、鉄道車両用精密ボルトの需要は大幅な増加が見込まれていた。特に海外案件は安全規格が異なり、多くの設計変更によりボルトの製造方法の見直しも生じていた。従業員の平均年齢は30歳台で経験年数が全体的に短くなっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能プレス機の制御は職人の腕に頼る部分が多く、入社間もない技術者へ技術を伝承することが非常に困難になっていた。
  • 品質・精度クラッチの入り切りのタイミングやプレス機の位置決めを手動で行うため熟練が必要で、高精度加工と作業者の負担軽減が課題だった。
  • 生産能力海外案件などで製造条件が変更になった場合に、迅速に対応できる体制が整っていなかった。

やったこと

対象は、鉄道車両用ボルトの頭を成形する熱間鍛造工程で使用する200トンのスクリュープレス機で、φ16(M14)からφ46(M42)のボルト成形に用いられる。上型の高さを検知するセンサを追加し、クラッチをつなぐタイミングと切るタイミングを高さセンサの検知後に設定できるようにした。あわせてクラッチの押し付け強さ、下型の位置調整(センター、厚み方向、径方向、ダボ調整他)、下降させる上型のストローク、加熱炉の設定温度をデジタルで設定できるよう制御方法を変更した。これらの数値をタッチパネルで設定できるようにし、プレス機の操作をボタン一つで行えるようにした。

  • 加工機熱間鍛造スクリュープレス機200トン
  • 検査測定上型の高さを検知するセンサ

事業の効果

一度の設定で同一品質の製品を繰り返し成形できるようになった。微調整が不要となり、熟練工でなくても操作が可能になった。クラッチ入切のタイミング不良による金型等の破損や損傷がなくなり、成形品不良率が大幅に改善した。段取り時間が半減し製造効率が改善した。プレス機の自動化により、高品質・低コスト・短納期などによる製品の高付加価値化を進展させることができた。

今後の展望

すべての工程を自動化するのは困難だが、熟練職人の技能を活用しつつ、今後も出来るだけ自動化を進めていく。設備を使いこなす「現代の職人」を育成し、ボルト一本一本に品質第一の思いを込め、さらなる製品の高付加価値化に努めていく。

事業者の声

現場の一人ひとりが、自分がラクになるように、自分で問題を見つけ出し、作業・設備・工程においてムダをなくし生産性を向上させ続けていく

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。