ものづくり補助金平成26年度医療、福祉香川県

顔貌との調和を3D で確認する超審美治療

この事例のポイント

  • 補綴物を製作する際、患者の主観的な美しさと客観的な美しさに隔たりがあり、完成予測模型の調整や初めからの再製作が生じていた。
  • 本事業で、シロナ社製のセレックスシステムを導入した。
  • 患者のイメージと補綴物のズレを事前に画像で確認できるようになり、再製作のリスクを避けられるようになった。

事業者のプロフィール

所在地香川県 高松市
業種医療業
従業員数4人
設立2010年

事業の背景

開業は2010年で、一般・予防歯科、インプラントのほか審美歯科、ホワイトニング、矯正などを主とした医院である。従来の補綴物は患者の主観的な美と客観的な美の隔たりが大きく、患者・術者ともにストレスや治療回数の増加による負担があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度補綴物を製作する際、患者の主観的な美しさと客観的な美しさに隔たりがあり、完成予測模型の調整や初めからの再製作が生じていた。
  • 人手・技能μm単位の精度を保つには歯科医・技工士の熟練度や知識の差、印象採得や石膏模型作成時のテクニカルエラーによって精度が悪くなるリスクへの対応が必要だった。
  • コスト・採算補綴物の製作に数日を要し再来院が必要となるため、患者・術者双方の負担とリードタイムが大きかった。

やったこと

本事業で、シロナ社製のセレックスシステムを導入した。スマイルデザイン機能により、術前の顔貌を取り込んでPC内で立体的に画像編集し、完成予想の歯が入った場合の顔貌(顔立ち、口元、歯牙形態)を患者に提示できるようにした。これにより画面を見ながらその場で歯冠形態を変更できるようになった。また、ACオムニカム、MCXL、ミリング、パナマットプレスの一式を導入し、補綴物を即日に仕上げるサービスを開発した。

その他シロナ社製セレックスシステム(CEREC AC)
その他ACオムニカム
加工機MCXL
加工機ミリング
その他パナマットプレス

新しい製品・サービス:超審美補綴物治療(3D技術を用いた審美補綴サービス)

事業の効果

患者のイメージと補綴物のズレを事前に画像で確認できるようになり、再製作のリスクを避けられるようになった。補綴物の精度が安定し、満足のいく審美治療を提供できるようになった。数日を要していた製作が即日に仕上がるため、再来院が不要となり患者の負担とリードタイムが短縮された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の審美治療の課題(患者の美しさとのズレ、再製作)を起点に導入しており、経営戦略上の位置付けは読み取れるが具体性は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    市場や顧客動向、自社の強み・弱みの分析は書かれておらず、競争優位性はわずかにうかがえる程度。

  • 課題の認識と解決4

    再製作や来院回数増加などの課題を認識し、即日仕上がりで来院を減らすと記載されており、解決策は具体的に読み取れる。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    5年後に超審美補綴物治療を月30件受注する目標が示されており、数値目標は具体的に読み取れる。

  • 事業を進める体制2

    従業員数4名と記載はあるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の詳細は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    患者のイメージする美しさとのギャップを埋める価値や、顔貌を3D提示できる点が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    既存患者への提案やHP案内で認知度を上げる段階的な方針はあるが、スケジュールの詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    3Dによる審美補綴物治療は認知度が低い分野とされるが、普及度の比較データは示されておらず具体性は薄い。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    地域医療機関への技術提供による地域経済発展や住民の健康増進に触れているが、具体的な波及効果の数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値額の増加など費用対効果を示す数字はなく、わずかにうかがえる程度。

  • イノベーションへの貢献4

    3D技術とデジタルデンティストリーの活用、地域医療機関への提供が具体的に記載されており、貢献の可能性が読み取れる。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    デジタルデンティストリーの進展に触れているが、日本経済の構造転換への言及はわずかにうかがえる程度。

  • 地域経済への波及3

    香川県高松市の地域医療への貢献に触れているが、雇用創出や地域成長の具体的な計画は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は虫歯治療だけでなく予防、矯正、審美など健康や美しさに関心を持つ人が増えると予測される。デジタルデンティストリーの浸透を見据え、既存患者への提案やHPでの案内により認知度を上げ、5年後に超審美補綴物治療を月30件受注する目標で事業化を進める。また、この技術を地域医療機関に提供し、地域経済の発展と住民の健康増進につなげたい。

  • 目標:5年後に超審美補綴物治療を月30件受注することを目標とする

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。