ものづくり補助金平成26年度製造業高知県

アルミサッシ加工工程の改善による生産性向上と競争力強化

株式会社 サワチカ

成果加工時間(1本あたりのミーリング加工) 10分→3分

この事例のポイント

  • アルミサッシの製造では品種が多様化し小ロットになって生産性が低下している。
  • 当社社員と製造メーカーで話し合い、オプションと加工プログラムを含めて検討を進め、アルミ形材用NC加工機を選定して導入した。
  • 加工時間(1本あたりのミーリング加工) 10分→3分。ミーリング加工の工程を自動化し、難度の高い切削加工を経験の浅い者でも短時間で行えるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 サワチカ
所在地高知県 四万十市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数16人
資本金1,000万円
設立1974年

事業の背景

株式会社サワチカは、ビルや工場向けのアルミサッシを受注生産で製造・販売している。サッシ業界では高気密・高断熱・防音などの機能を高める複層ガラス仕様が主流となり、製品と加工の種類が複雑化している。金型を揃えると莫大な資金が必要なため、使用頻度の高い金型だけを備え、少量の注文は手作業のミーリング加工で対応していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力アルミサッシの製造では品種が多様化し小ロットになって生産性が低下している。
  • コスト・採算多種多様な形状に対応する金型への投資が経営上の大きな負担となっている。
  • 品質・精度回転工具によるミーリング加工は時間がかかり、切断面にバリが生じ、切削油の拭き取りにも手間がかかって作業効率と品質の両面で改善が必要である。
  • 納期・工程自社で生産できない案件は県外の同業者に外注しており、利益を圧迫し受注機会を逃していた。

やったこと

当社社員と製造メーカーで話し合い、オプションと加工プログラムを含めて検討を進め、アルミ形材用NC加工機を選定して導入した。本設備はアルミ形材を精密な形状に生成できる精密加工機で、内蔵パソコンの加工プログラムにより自動加工ができ、より難度の高い切削加工を行える。高速スピンドルによる乾式加工でバリや油汚れなく仕上げられ、加工の種類ごとにプログラムを購入でき、プレス用金型に比べてはるかに安価に入手できる。

加工機アルミ形材用NC加工機

新しい製品・サービス:コンビニ用の自動ドアのフロントサッシ製品、カーテンウォール、アルミ手すりなどの製造。

事業の効果

  • 加工時間(1本あたりのミーリング加工) 10分→3分

ミーリング加工の工程を自動化し、難度の高い切削加工を経験の浅い者でも短時間で行えるようになった。加工時間は大幅に短縮され生産増が可能になり、バリや油汚れがなく品質も向上した。プレス用金型より安価な加工プログラムで受注の幅が広がり、外注していた案件を内製化して一括受注が増え利益率が上がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    手作業ミーリングの限界や金型負担を課題に挙げ、NC加工機導入で受注拡大を狙う方針が読み取れるが、過去の取組との連続性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    省エネ法による高気密・高断熱化や複層ガラス主流化など市場動向に触れ、外注依存という弱みも示すが、競争優位の根拠は数字を伴わず薄い。

  • 課題の認識と解決4

    ミーリング加工10分が3分に短縮、外注分の内製化で一括受注と利益率向上と、課題と解決策の対応が具体的に書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    加工時間の短縮や生産増は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性の定量的根拠は乏しい。

  • 事業を進める体制3

    当社社員と製造メーカーで機種を検討し、オペレーター教育を行ったと記載があるが、体制や事務処理能力の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ビル用特注アルミサッシの顧客ニーズや、高気密・高断熱の複層ガラス需要への対応など、製品価値と受注対象が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    コンビニ用自動ドアやカーテンウォールへの展開、愛媛県営業所開設など今後の予定はあるが、スケジュールや課題解決の方法は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    複層ガラスや高性能窓で付加価値を高める方針は読み取れるが、同分野での高水準の価格や普及度の数値は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地域雇用の創出は触れられているが、川上・川下への波及効果や社会的インフラとしての国の補助理由は読み取れない。

  • 費用対効果2

    補助金額に対する付加価値額の増加や費用対効果を示す数値は記載されておらず、利益率アップの定性的記述のみである。

  • イノベーションへの貢献2

    NC加工機による自動加工は含まれるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献の記載は限定的である。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    愛媛県営業所の開設や他県需要の取り込み、未経験者の地域雇用につなげる計画が書かれ、地域経済への波及が読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

愛媛県に営業所を置いて市場拡大に注力しており、他県の需要も取り込めると考えている。今後は付加価値の高い新技術や新製品に対応し、提案型営業を進める。機械の台数を増やし、未経験の若者、女性、高齢者の地域雇用にもつなげたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。