ものづくり補助金平成26年度製造業福岡県

全量焙煎麦麹仕込みによるニュウータイプ麦焼酎の品質バラツキの改善

研醸 株式会社

この事例のポイント

  • 吸水ムラや微妙な温度管理の難しさから、麦焼酎の品質を安定させにくかった。
  • 直火で煎った原料麦を使う焙煎麦麹を、手作業に頼らず全自動で製造できる製麹設備を導入した。
  • 工程の一部自動化により、作業負担が軽減され、品質のばらつきもなくなった。

事業者のプロフィール

事業者名研醸 株式会社
所在地福岡県 福岡県三井郡大刀洗町
業種飲料・たばこ・飼料製造業
技術分野材料製造プロセス,製造環境
従業員数13人
資本金1,000万円
設立1983年

事業の背景

研醸は大刀洗町の田園地帯に本社製造所を構える焼酎製造メーカーである。九州産ニンジンを原料にしたニンジン焼酎「珍」を筆頭に、ユニークな商品を開発・製造している。麦焼酎は「梟」などのブランドで展開し、鑑評会で優秀な成績を収めている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度吸水ムラや微妙な温度管理の難しさから、麦焼酎の品質を安定させにくかった。
  • 人手・技能製造工程を担う従業員の年齢が上がっており、省力化できる設備の導入が求められていた。

やったこと

直火で煎った原料麦を使う焙煎麦麹を、手作業に頼らず全自動で製造できる製麹設備を導入した。この設備で、原料麦に水を吸わせる「浸漬」、加熱する「蒸かし」、こうじ菌を加えて混ぜる「製麹」の各作業を一貫して進められるようにした。原料を何度も移したり手で広げたりする体力的負担の大きい作業は、段取り不要で装置に任せられるようになった。温度管理も装置が行い、気温の低い冬場の品質ばらつきを抑えられるようにした。

その他全自動製麹設備

事業の効果

工程の一部自動化により、作業負担が軽減され、品質のばらつきもなくなった。使用する麦の全量を焙煎麦にできるようになり、製品の差別化につながった。温度管理も装置が担うことで、味と香りが安定し、省人化も実現した。ベテランの勘に頼らなくても一定品質を保てるようになり、新たな顧客にも選ばれる競争力が生まれた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    看板商品の焙煎麦焼酎に関わる麹製造を自動化し、手作り製法を継承する取組であり、事業との一貫性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ユニークな商品開発やニンジン焼酎などの強みはうかがえるが、市場動向との関係や競争優位の根拠の具体的な説明は少ない。

  • 課題の認識と解決3

    吸水ムラや温度管理の難しさ、従業員の高齢化という課題が示されており、設備導入で対応する方向性は読み取れるが、事業計画の数値は書かれていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、売上は『じわりと伸びている』との記述にとどまる。

  • 事業を進める体制3

    補助事業の申請では専門家の支援を受けたとあり、実施体制の一端はうかがえるが、人材や事務処理能力の具体的な記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    焙煎麦を使った焼酎「こふくろう」の香ばしい風味と食中酒としての訴求、新たな顧客の獲得に触れており、選ばれる理由は読み取れるが具体性は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の段取り不要や全自動化には触れているが、中長期の課題検証やスケジュールに関する記述は見当たらない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    焙煎麦を使った麦焼酎で差別化を図っていることはうかがえるが、分野全体の普及度や高価格化の水準は具体的に書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の雇用や経済波及効果に関する記述はほぼなく、大刀洗町の田園地帯に立地するという事実のみがうかがえる。

  • 費用対効果2

    作業負担の軽減や品質のばらつき解消は述べられているが、投入額に対する付加価値増加や生産性の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    温度管理や浸漬・蒸かし・製麹を一貫自動化する装置の導入は示されるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献の記述は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    大刀洗町の田園地帯での製造や九州産ニンジン原料の利用に地域性がうかがえるが、地域経済を牽引する効果の記述は少ない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

販売量はじわりと伸びている。焙煎麦由来の香ばしい風味を生かし、揚げ物や焼き魚と相性の良い食中酒として売り上げ増を目指している。

事業者の声

設備導入で品質が安定した

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。