ものづくり補助金平成26年度製造業福岡県

国産い草に刺繍を施したオリジナル畳表・畳縁を使ったメモリアルグッズの提案

坪井畳工房株式会社

この事例のポイント

  • 畳へのレーザー彫刻では表現できる色が1色に限られ、より鮮やかな表現を求めていた。
  • 畳表・畳縁に直接刺繍できる多機能性刺繍機を導入し、畳表と畳縁を縫い合わせるゴザミシンも購入した。
  • 刺繍により色の表現が1色から多色に広がり、文字やイラストなど多様なデザインに対応できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名坪井畳工房株式会社
所在地福岡県 太宰府市
業種その他の製造業
従業員数1人
資本金800万円
設立2012年

事業の背景

平成24年7月に開業した畳製造業者で、個人客などエンドユーザーを対象に国産畳表にこだわった畳製造を行っている。畳の需要は、ライフスタイルの変化により減少している。畳の張替えや新調のほか、網戸の張替えなども手がけている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術畳へのレーザー彫刻では表現できる色が1色に限られ、より鮮やかな表現を求めていた。
  • 人手・技能畳の需要が生活様式の変化により減少しており、畳の良さを新しい形で伝える必要があった。

やったこと

畳表・畳縁に直接刺繍できる多機能性刺繍機を導入し、畳表と畳縁を縫い合わせるゴザミシンも購入した。刺繍機は同時に12色に対応し、1分間に1200針の高速で刺繍でき、奥行き45cm×横52cmの大判サイズに対応する。データはメモリーカードやUSBメモリーから直接取り込める。畳は硬く厚いため、装置の調整を繰り返してトラブルを抑えた。ベビーベッド用畳への名前や誕生日の刺繍、節句人形雑貨などを試作・製品化し、楽天ショップなどネットを中心に販売を始めた。

加工機多機能性刺繍機
加工機ゴザミシン
ソフトデータ加工ソフト

新しい製品・サービス:畳表・畳縁に刺繍を施したオリジナルのメモリアルグッズ(ベビーベッド用畳、節句人形雑貨、命名書など)

事業の効果

刺繍により色の表現が1色から多色に広がり、文字やイラストなど多様なデザインに対応できるようになった。出産祝いや節句などの需要に応えるメモリアルグッズを商品化し、ネット販売を始めて売上も伸びている。今後は製作の比重を高め、受託製造や企業の販促品、店内備品への展開を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成24年開業の畳製造業で、国産い草と畳にこだわる事業の延長として刺繍畳製品を位置づけている。ただし経営戦略上の明確な位置付けまでは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    畳の需要減少という外部環境を踏まえ、刺繍畳で新市場を開く考えが示される。国産い草の品質が強みとされるが、競争優位の具体的な比較は乏しい。

  • 課題の認識と解決3

    畳の需要減少という課題認識があり、ベビーベッド用畳や節句人形雑貨などの製品化と売上増加が書かれる。ただし増加額などの数値はない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    目標となる付加価値額や賃上げ目標の数値は示されず、売上が伸びているという記述のみで実現可能性の根拠は薄い。

  • 事業を進める体制3

    一級畳製作技能士の資格を持つ社長が品質管理を行うと書かれ、従業員数は1人とある。体制の厚みは読み取りにくい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ベビーベッド用畳への名前や誕生日の刺繍、出産祝い需要の高まりなど、顧客ターゲットと選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    試作を重ねて商品ラインアップを増やし、ネット販売や受託製造に力を入れる方針が書かれる。スケジュールや課題解決方法の詳細は乏しい。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    畳の刺繍は1色のみ表現可能だったレーザー彫刻の制約を超え、12色対応で多色表現する点が新規性として書かれる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    国産い草や畳の普及・需要拡大に触れるが、経済波及や雇用創出など国が補助する理由は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果2

    多機能性刺繍機を導入したが、投入額や付加価値増加額、生産性向上の数値は示されず費用対効果は読み取れない。

  • イノベーションへの貢献2

    刺繍機というデジタル機器の活用は書かれるが、地域やサプライチェーンへの貢献や新ビジネスモデルとしての記述は薄い。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    太宰府市で畳の張替えや網戸張替えを行い地域の人々に喜ばれると書かれるが、地域成長を牽引する記述は限定的。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

製作の比重を高め新商品の開発と受託製造に力を入れ、ネットを活用して海外からの受注も見込んでいる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。