ものづくり補助金平成26年度製造業佐賀県

断熱パネル製造のリードタイム短縮並びに省力化を実現する生産体制の構築

株式会社 ディベロ

成果作業時間(1製品あたり) 11分→4分

この事例のポイント

  • ノンフロン断熱パネルは、原材料価格の高騰で製造コストが15%~20%上昇し、フロン使用の安価な輸入断熱パネルに価格面で競合して、シェアを奪われている。
  • 新工場の稼働直後で、機械メーカーと新型ホーミング機の加工幅、成型速度、成型板厚などの仕様を打ち合わせ、機械メーカーが製造元と連携して構造設計を行い、発注・製作した。
  • 作業時間(1製品あたり) 11分→4分。新型ホーミング機の導入で工程が7工程から4工程に減り、作業は4人体制から2名体制になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 ディベロ
所在地佐賀県 神埼市
業種その他の製造業
技術分野材料製造プロセス,製造環境
従業員数22人
資本金2,675万円
設立2002年

事業の背景

同社は2020年までのフロン全廃の決定を受け、いち早く完全ノンフロン不燃断熱パネルを開発した。しかし原材料価格の高騰により製造コストが15%~20%上昇し、フロン使用の安価な輸入断熱パネル製品にシェアを奪われている。売上の約80%はOEMで、契約先との縛りから新規・直販比率を上げにくい状況だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算ノンフロン断熱パネルは、原材料価格の高騰で製造コストが15%~20%上昇し、フロン使用の安価な輸入断熱パネルに価格面で競合して、シェアを奪われている。
  • 生産能力リードタイム短縮と省力化による価格競争力の強化が必要だった。

やったこと

新工場の稼働直後で、機械メーカーと新型ホーミング機の加工幅、成型速度、成型板厚などの仕様を打ち合わせ、機械メーカーが製造元と連携して構造設計を行い、発注・製作した。据付後に100回の試運転を実施した。従来は7工程を4人体制で対応し、1製品あたり11分を要していた。試運転当初は12分40秒だったが、100回目には4分05秒まで短縮した。工程は4工程となり2名体制で作業できるようになった。

加工機新型ホーミング機

新しい製品・サービス:完全ノンフロン不燃断熱パネル

事業の効果

  • 作業時間(1製品あたり) 11分→4分
  • 製造原価の約10%の削減が期待される。

新型ホーミング機の導入で工程が7工程から4工程に減り、作業は4人体制から2名体制になった。作業時間の短縮により製造原価の約10%削減が期待される。他部署の生産体制も改善し、人件費を圧縮して製造原価を抑制する方向にある。新規直販契約が成立し、業績向上への足掛かりになると見込まれる。残業費の圧縮と労働時間の短縮により、従業員の満足度向上にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    ノンフロン断熱パネル開発と新工場稼働の流れは読めるが、経営戦略上の明確な位置づけは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    安価な輸入パネルとの価格競合やOEM依存の課題が示されるが、自社の強みとして競争優位を説明する記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    ホーミング工程の7工程4人11分から4工程2名4分への短縮など、課題と解決策が数字で結びついている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    製造原価約10%削減が期待される数値として示され、作業時間の実測(12分40秒から4分05秒)も記載されている。

  • 事業を進める体制2

    作業員の習熟度向上や他部署改善に触れるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述はほぼない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ノンフロンを国内で製造する唯一の事業者であることや、フロン製品と同等価格を目指す点が明確に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    据付後100回の試運転や東京オリンピック時期の需要増など展開は示されるが、中長期の課題検証や詳細スケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ノンフロン不燃断熱パネルは国内で同種を製造するのは自社のみとされ、高付加価値・高価格化を図る点が読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地球温暖化防止への貢献という環境面の意義はうかがえるが、経済波及や雇用創出など国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果4

    11分から1分への作業短縮や製造原価10%削減の見込みなど、投入に対する効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    ホーミング機の導入はあるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    佐賀県神埼市に立地するが、地域の特性を活かした雇用創出や地域経済への波及は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

製造原価の抑制と価格競争力の強化を進めるとともに、断熱材の加工にも投資して製造効率をさらに高める意向である。2020年の東京オリンピック開催時期と重なることで、完全ノンフロン不燃断熱パネルの需要も高まると期待している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。