ものづくり補助金平成26年度製造業佐賀県

3DCADでのコンクリート製品型枠設計製作の効率化と短納期化

森山工業 株式会社

成果リードタイム 35日→26日

この事例のポイント

  • コンクリート製品は形状や使用条件が多様で、高品質と低コストと多機能性が同時に求められている。
  • 3DCADを導入して立体的な組図の製図を行い、訂正箇所を意図的に加えたところ図面変更を連動して修正できることを確認した。
  • リードタイム 35日→26日。リードタイムは35日から26日へと25%短縮され、短納期化が実現した。

事業者のプロフィール

事業者名森山工業 株式会社
所在地佐賀県 佐賀県鳥栖市
業種生産用機械器具製造業
技術分野材料製造プロセス,情報処理
従業員数30人
資本金5,500万円
設立1972年

事業の背景

型枠メーカーは北部九州と北陸地方に集中し、全国で推定15〜20社程度存在する。コンクリート製品市場は2000億円規模とされる。弊社の型枠はすべてオーダーメードで、納期が2〜3か月かかる場合もあり、受注を逃すことも多い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度コンクリート製品は形状や使用条件が多様で、高品質と低コストと多機能性が同時に求められている。
  • 納期・工程型枠の製作には人手と時間が多くかかり、短納期への対応が難しい。
  • コスト・採算型枠の製作には多くのコストがかかり、効率的なシステム化が遅れている。

やったこと

3DCADを導入して立体的な組図の製図を行い、訂正箇所を意図的に加えたところ図面変更を連動して修正できることを確認した。高精度部品加工機で試作品の鋼材を切断したところ、切断誤差が許容範囲内に収まり、後処理なしで部品として利用できることを検証した。簡単設定溶接機で板厚3.2mmの鉄板による鏡板部品を溶接し、調整の手間削減と溶接スケール除去の手間削減を検証した。厚板対応溶接機で板厚9mmの鉄板による厚板側板部品を溶接し、対応と溶接スケールの付着低減を確認した。温水高圧洗浄機で塗装前に鉄の油分や溶接スパッタを除去し、塗装後の耐久性向上を見込めるようにした。

ソフト3DCAD
加工機高精度部品加工機
加工機簡単設定溶接機
加工機厚板対応溶接機
その他温水高圧洗浄機

事業の効果

  • リードタイム 35日→26日
  • 年間の労務費から算出したコストダウンは26万円/トンとなった。
  • 生産量(年間増産) 50トン/年→56トン/年
  • 固定的電気代(年間)最大840万円に対して52万円/年の削減が実証された。

リードタイムは35日から26日へと25%短縮され、短納期化が実現した。型枠1トン当たり26万円のコストダウンと年間30個の増産が見込める。固定的電気代も年52万円の削減が実証された。3DCADの解析により一部の箇所を溶接から接着に変更できることも検証された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    型枠製作を主力とし、設計から製作まで一貫して改善する方向性は読み取れるが、過去の取組との連続性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    短納期と高品質への要求や、九州中心から全国へ市場を広げる構想は読めるが、競合との比較や自社の強みの根拠は薄い。

  • 課題の認識と解決5

    従来リードタイム35日を26日に短縮し25%短納期化、年間50トン生産で増産量6トン・30個などの数字で課題と効果が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    短納期25%、コスト26万円/トン、増産30個/年、電気代52万円/年の削減など、数値目標と検証結果が具体的に示されている。

  • 事業を進める体制2

    設備導入や検証作業の記載はあるが、担当人材や事務処理体制、体制面の具体的な記述は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    オーダーメードで納期2~3か月かかる型枠に対し、短納期と安定品質で選ばれる理由と市場拡大の見込みが書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    試作での検証や接着への変更検討は書かれているが、中長期のスケジュールや課題解決の進め方は具体的に示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    コンクリート製品型枠は一般に知られた分野で、オーダーメードの高品質・短納期化を図る点はうかがえるが、高付加価値化の水準は数値で示されていない。

公的補助の必要性87%
  • 波及効果・雇用4

    災害復旧などを含む土木・建築インフラ強化への貢献が挙げられ、業界全体への波及効果の方向性が示されている。

  • 費用対効果5

    投資に対して年間コスト削減や増産、電気代削減など複数の効果額・数量が示され、費用対効果が数字で確認できる。

  • イノベーションへの貢献4

    3DCADの設計活用や自動化、切断・溶接機の導入によるデジタル技術の活用が具体的に記載されている。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    インフラ強化への貢献はうかがえるが、日本経済の構造転換や成長分野への進出との関係は明示されていない。

  • 地域経済への波及3

    北部九州や北陸に型枠メーカーが集中する地域特性への言及はあるが、地域の雇用や経済成長への効果は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

製造拠点は九州を中心に営業しているが、安定した品質と短納期対応により、近畿・中部で3倍、関東から東北で7倍、全国で10倍へと市場を拡大できると見込んでいる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。