ものづくり補助金平成26年度製造業佐賀県

新規高精密多機能穿孔機の設計製作(メーカー)によるフィルム加工の高機能化

ホーサクシード株式会社

成果100m巻換算の最大加工本数 250本→350本

この事例のポイント

  • 農業用有孔フィルムの需要が急増し、高機能規格へのニーズも高まっていたが、九州事業所の現状設備では対応が難しくなりつつあった。
  • 九州事業所の生産設備を強化するため、当社で導入機械の仕様を作成し、九州で機械を製作した経験がなかったため地場業者のつてからメーカーを選定した。
  • 100m巻換算の最大加工本数 250本→350本。新規の多機能大型フィルム穿孔機により、生産性と品質が向上し、顧客ニーズに対応できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名ホーサクシード株式会社
所在地佐賀県 伊万里市
業種プラスチック製品製造業
技術分野精密加工
従業員数27人
資本金3,000万円
設立1964年

事業の背景

九州地区の顧客からの要望を受けて2013年に伊万里市へ進出し、九州全域から四国地区までの顧客をカバーしてきた。近年は農業用有孔フィルム(農業用のフィルムに穴あけ加工を施して特殊機能を持たせたもの)の需要が急増し、高機能規格へのニーズが高まっている。当社は国内でトップクラスのシェアを持つ企業で、OEM製品の製造を主体としている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力農業用有孔フィルムの需要が急増し、高機能規格へのニーズも高まっていたが、九州事業所の現状設備では対応が難しくなりつつあった。
  • 納期・工程九州事業所で生産できない製品は奈良県の本社工場で生産後に九州へ出荷しており、納期面と運送費などのコスト面が課題になっていた。
  • 生産能力九州事業所では生産できなかった自動車産業向け製品を扱えないことが、受注の対応範囲を狭めていた。

やったこと

九州事業所の生産設備を強化するため、当社で導入機械の仕様を作成し、九州で機械を製作した経験がなかったため地場業者のつてからメーカーを選定した。選定したメーカーと製造にかかる打合せを重ね、設計図からの作成で多機能大型フィルム穿孔機の製作を開始した。機械は最大加工巾3,300mmでフィルム穿孔機として国内最大級のものとなった。製作後に試運転及び検収を行い、100m巻換算の最大加工本数は約250本から約350本に増加し、上下動横方向誤差は±0.005mm以内から±0.0025mm以内になった。

加工機多機能大型フィルム穿孔機

事業の効果

  • 100m巻換算の最大加工本数 250本→350本
  • 上下動横方向誤差 0.005mm→0.0025mm

新規の多機能大型フィルム穿孔機により、生産性と品質が向上し、顧客ニーズに対応できるようになった。パンチ穴加工用のインジェクトピンやボタンダイの摩耗が半減し、コストダウンが図れることも確認できた。これまで奈良工場でしか生産できなかった自動車産業向け製品も九州事業所で製作可能になり、九州や四国地区への流通面も強化された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    九州事業所の設備強化が農業用有孔フィルム需要増への対応という流れで書かれ、過去の取組との一貫性はうかがえるが経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    農業用有孔フィルムで国内トップクラスのシェアを持つことや、最大加工巾3,300mmで国内最大級の穿孔機という強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    九州での納期面と運送費の課題を認識し、穿孔機導入で解決を図ったことが書かれている。高付加価値化の方向性も示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    100m巻換算の加工本数が約250本から約350本に増加し、位置誤差が±0.005mmから±0.0025mmとなったと実績の数字で書かれている。

  • 事業を進める体制3

    九州事業所の社員が仕様作成に積極的に関わったと書かれているが、事務処理や補助事業の遂行体制の詳細は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    農業用有孔フィルムの需要急増と高機能規格へのニーズ、自動車産業向け製品への対応可能性が書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    メーカー選定から設計、製作、試運転、検収までの流れは書かれているが、中長期の検証やスケジュールの詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    有孔フィルムの高機能規格は需要が急増しているが、同分野で高水準の高付加価値化を図る点が具体的に書かれている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    九州での生産能力強化により地域の顧客への流通を強化したと書かれているが、経済波及や雇用創出の数字は読み取れない。

  • 費用対効果3

    摩耗が半減しコストダウンが図れると書かれているが、投資額と付加価値増の対比は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    精密な穿孔機による高品質化は書かれているが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献はうかがえる程度である。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    農業用フィルムと自動車産業向け製品への対応が書かれ、成長分野への進出がわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及3

    九州事業所が地域密着の経営に向かうと書かれ、地域の経済成長への寄与がうかがえるが具体性は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

九州事業所の生産性が高まっていることから、将来的には事業所を法人化して更なる地域密着の経営が可能になると見ている。自動車産業向けの高品質対応により、今後の業績伸長につながると思われる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。