ものづくり補助金平成26年度製造業長崎県

深い藍色を演出し消費者から好まれるブランド日用食器の生産拡大で競争力強化

有限会社敏彩窯

成果製造量は最大7,280個/月に止まっていたが、生産能力は従来比1.5倍となった

この事例のポイント

  • 市場からの要求数量が月11,350個を超えるが、製造量は最大月7,280個にとどまり、約4,070個が納入残となっていた。
  • 生産能力を増加させるため、従来比1.5倍の収容能力に加え、高い精度要求に応え得る制御性と自動化を有する焼成炉を選定して導入した。
  • 製造量は最大7,280個/月に止まっていたが、生産能力は従来比1.5倍となった。焼成炉の導入により生産能力が従来比1.5倍となり、色ムラが減って安定した品質を提供できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社敏彩窯
所在地長崎県 波佐見町
業種窯業・土石製品製造業
従業員数4人
資本金1,000万円
設立1990年

事業の背景

有限会社敏彩窯は波佐見焼の窯元で、多種の釉薬と藍色コバルト顔料をもとに鮮やかな藍色と多彩な釉の風合いを自社開発し、製造販売を行っている。近年、波佐見焼の注目度が高まり、敏彩窯特有の藍色が人気を博して市場からの要求数量は恒常的に月11,350個を超えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力市場からの要求数量が月11,350個を超えるが、製造量は最大月7,280個にとどまり、約4,070個が納入残となっていた。
  • 生産能力焼成炉の容量制限と老朽化により、約35%のロスが生じていた。
  • 品質・精度現焼成炉は密閉度が低く熱効率が悪いため色ムラが出やすかった。
  • 品質・精度焼成品を最大限商品化できないことも課題であった。

やったこと

生産能力を増加させるため、従来比1.5倍の収容能力に加え、高い精度要求に応え得る制御性と自動化を有する焼成炉を選定して導入した。主な特徴は炉内温度分布がより均一になることで、各バーナーは個別に手動で微調整が可能であり、風などの自然現象にも自動で対応して炉内の温度と酸素を調節する。焼成時に炉外で次の段取りができるよう台車交換機能を有するなどの改良がされた。導入後はテストピースを何度も焼いて熱の伝わり方や発色の仕方を研究し、商品としてふさわしい品質となるようプログラムを調整した。

加工機焼成炉

事業の効果

  • 製造量は最大7,280個/月に止まっていたが、生産能力は従来比1.5倍となった
  • 生産能力 1倍→1.5倍
  • 欠品は1~3%に止まり、歩留りは格段に向上した
  • 直売が1割程度増加している

焼成炉の導入により生産能力が従来比1.5倍となり、色ムラが減って安定した品質を提供できるようになった。欠品は1~3%に止まり歩留りは格段に向上した。一部自動化により生産効率が格段に上がり、絵付など手作業に時間を使えるようになって作品のブランド化も強化された。商品のバリエーションも増え、直売が1割程度増加している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    自社開発の釉薬と藍色を軸にしたブランド日用食器の生産拡大という方針が読み取れるが、過去からの取組の流れは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    市場要求が11,350個/月を超える一方、製造は最大7,280個/月で、藍色が人気を博しているという強みが数字で示されている。

  • 課題の認識と解決5

    約35%のロスと約4,070個の納入残を課題として数字で示し、1.5倍の収容能力の焼成炉を導入すると解決策を具体的に述べている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    1.5倍の生産能力や欠品1~3%は書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員4名の体制で、導入後にテストピースを何度も焼いてプログラムを調整したと書かれているが、体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    波佐見焼の注目度上昇と藍色の人気、月11,350個超の市場要求という裏付けがあり、選ばれる理由も示されている。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の調整や歩留まり改善は書かれているが、中長期の遂行スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    究極の藍色を基調とした自社開発の釉薬製品という特徴はあるが、価格や高付加価値化の数値は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    波佐見焼の注目度向上は触れられているが、雇用創出や波及効果など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    生産効率が格段にアップし直売が1割程度増加したとあるが、投資額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    温度や酸素を自動で調節する焼成炉を導入したと書かれているが、先端的なデジタル技術やサプライチェーンへの貢献は述べられていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    波佐見焼という地域の特性を活かし、隣接ギャラリーへの来客が増えたと書かれているが、地域経済への波及効果は数値で示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

伝統を大切にしながらも時代にマッチ。目指したのは、自然に近い窯の構造です。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。