ものづくり補助金平成26年度建設業長崎県

少子化時代に対応した住宅の完全パッケージ化システムの構築

星野建設株式会社

この事例のポイント

  • 少子化が進み、住宅購入層で最も多い30代の人口は20年前と比べて80%に落ち込み、住宅の着工戸数も減少していた。
  • 坪数、間取り、外観デザインの組み合わせで320パターンから選べる規格住宅の商品を開発し、WEB上で公開した。
  • 打ち合わせの時間内に図面化まで完結できるようになり、顧客との打ち合わせ時間は約70%削減され、営業コストも縮減した。

事業者のプロフィール

事業者名星野建設株式会社
所在地長崎県 島原市
業種総合工事業
従業員数149人
資本金4,000万円
設立1950年

事業の背景

完全注文住宅を手掛け、施主のこだわりや周囲の自然との調和を重視した家づくりを行っている。島原市や大村市でファミリー向けのドライブインシアターを開催するなど地域貢献にも取り組んでいる。一方で、30代の人口は20年前の80%にまで減り、それに比例して住宅の着工戸数も減少していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑少子化が進み、住宅購入層で最も多い30代の人口は20年前と比べて80%に落ち込み、住宅の着工戸数も減少していた。
  • コスト・採算注文住宅は一軒ごとがオーダーメイドのため施主との綿密な打ち合わせが何度も必要になり、営業担当者の負担が大きかった。

やったこと

坪数、間取り、外観デザインの組み合わせで320パターンから選べる規格住宅の商品を開発し、WEB上で公開した。営業マニュアルを作成して新人教育の期間を短縮した。DIGITAL SKETCH DRAFTを導入して設計ツールを充実させ、特殊な紙とペンで書いた手書きの図面を約5秒でPC上の図面にできるようにした。以前は営業担当者の要望書を設計担当者が図面化しており、顧客に提示するまで最低1週間かかっていた。カーサスキップを導入し、需要の多いスキップフロアの構造計算ができるようにした。

ソフトDIGITAL SKETCH DRAFT
ソフトカーサスキップ

新しい製品・サービス:坪数×間取り×外観デザイン=320パターンから選べる規格住宅

事業の効果

打ち合わせの時間内に図面化まで完結できるようになり、顧客との打ち合わせ時間は約70%削減され、営業コストも縮減した。営業コストが縮減した分、新規の顧客を担当できるようになった。WEB上で分かりやすく新商品を打ち出したことで問い合わせが増え、年間の資料請求数は約12.5倍になった。スキップフロアの構造計算も可能になり、時間の短縮と品質の向上を同時に達成した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    少子化への対応として規格住宅の商品開発を行ったことは読み取れるが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置づけは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    30代人口が20年前の80%に落ち込んだという外部環境と、完全注文住宅の強みを踏まえた取組は読み取れるが、競争優位の説明は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    営業担当者の打ち合わせ負担という課題を認識し、規格化とWEB公開で対応したと読み取れるが、事業計画の具体性は薄い。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    3年後に着工戸数を倍にする目標があるが、付加価値額や賃上げの目標は書かれておらず、実現性の根拠も薄い。

  • 事業を進める体制2

    社員149名や資本金4,000万円は示されているが、補助事業を遂行する担当体制や事務処理の体制は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    30代の住宅購入層を対象とし、320パターンから選べる規格住宅とWEB公開で、顧客ターゲットと選ばれる理由が具体的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    3年後の着工戸数倍増という方向性はあるが、中長期の課題検証や遂行スケジュールの詳細は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    規格住宅の選択肢を増やした取組はうかがえるが、住宅分野での普及度や高付加価値化の水準は示されていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    島原市や大村市でのドライブインシアター開催など地域貢献がうかがえるが、経済波及や雇用創出の数字は書かれていない。

  • 費用対効果4

    打ち合わせ時間が約70%削減、年間資料請求数が約12.5倍になったと数字で示され、費用対効果が読み取れる。

  • イノベーションへの貢献3

    手書き図面を約5秒でPC上に図面化するDIGITAL SKETCH DRAFTの導入が書かれ、デジタル技術の活用が読み取れる。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    少子化で住宅需要が縮む中での取組は読み取れるが、日本経済の構造転換への寄与は書かれていない。

  • 地域経済への波及3

    島原市や大村市での地域密着の取組はうかがえるが、地域の特性を活かした雇用や経済成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

一軒にかける打ち合わせ時間が短縮した分、営業担当者の担当物件が増えることを踏まえ、3年後には着工戸数を倍にしたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。