ものづくり補助金平成26年度製造業長崎県

コスト低減・短納期化を図る特殊旋盤導入による競争力の強化と市場拡大

株式会社ホーセイ

成果ねじ切り加工の作業時間 60分→20分

この事例のポイント

  • 発注元の米軍・海上自衛隊から納期の厳守とコスト低減を求められていた。
  • 複雑な形状の付加価値の高い加工品を簡単なプログラム入力で製作できる特殊CNC旋盤を導入した。
  • ねじ切り加工の作業時間 60分→20分。特殊CNC旋盤の導入により、ねじ切り加工の作業時間が1本あたり60分から20分へと約3分の1に短縮され、短期納品に対応…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ホーセイ
所在地長崎県 佐世保市
業種輸送用機械器具製造業
技術分野精密加工,製造環境
従業員数78人
資本金2,800万円
設立1974年

事業の背景

佐世保基地を母港とする日米大型艦船の維持整備を行っている。艦艇及び寄港船の船体、機関、武器などの修理メンテナンスを行い、ISO9001の品質基準を満たす艦船工事を年間500件以上受注している。工場は米軍基地と海上自衛隊基地に隣接しており、緊急工事にも対応できる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程発注元の米軍・海上自衛隊から納期の厳守とコスト低減を求められていた。
  • 人手・技能艦艇部品の加工はすべて熟練工による手作業だったため、作業時間が長く、技術承継と人材育成に課題があった。

やったこと

複雑な形状の付加価値の高い加工品を簡単なプログラム入力で製作できる特殊CNC旋盤を導入した。これにより若手の現場員でも作業ができるようになり、機械操作が改善されて安全性も大きく向上した。ねじ切り加工では1本あたり7工程60分かかっていた作業を2工程20分に短縮し、短期納品の要望に応えられるようにした。これまで外注していた特殊な加工や量産品を自社で行えるようになり、コストも削減された。導入に伴い若手社員が普通旋盤加工技能検定1級に合格するなど、人材育成も進んだ。

加工機特殊CNC旋盤

事業の効果

  • ねじ切り加工の作業時間 60分→20分
  • ねじ切り加工の工程数 7工程→2工程

特殊CNC旋盤の導入により、ねじ切り加工の作業時間が1本あたり60分から20分へと約3分の1に短縮され、短期納品に対応できるようになった。外注していた特殊加工や量産品を自社で行えるようになり、コストが削減された。若手社員でも作業できるため機械操作が改善され、安全性も向上した。船舶関連の売上は45%増加し、市場拡大と若手人材の育成につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    事例に「発注元である米軍、海上自衛隊より納期の厳守やコストの低減を求められていた」とあり、受注先との関係は読めるが、過去の取組との一貫性は書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    「米国海軍、海上自衛隊より高い信頼を得ている」「年間500件以上受注」とあり、強みは具体的だが、市場動向との対比は薄い。

  • 課題の認識と解決5

    課題として「作業時間や技術承継、人材育成」が挙がり、ねじ切り加工が「7工程60分」から「2工程20分」になり、1/3に短縮と数字で示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    ねじ切り作業時間1/3、船舶関連の売上45%アップという目標達成の数字が示され、実現の裏付けも具体的である。

  • 事業を進める体制3

    若手社員が普通旋盤加工技能検定1級に合格したとあるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    米軍・海自への艦艇部品供給、ISO9001の品質基準、緊急工事対応といった選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    FAIRBANKS MORSE社との業務提携や新工場稼働など今後の展開は書かれているが、遂行スケジュールや課題解決の方法は詳しくない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    艦船修理の部品加工という分野で、特殊CNC旋盤による複雑形状の高付加価値加工が示されているが、分野の普及度に関する記述はない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    米海軍や海上自衛隊の艦艇維持という国の安全保障に関わる事業であり、新たな雇用の増加にも触れているが、波及効果の数値はない。

  • 費用対効果4

    ねじ切り作業時間1/3、船舶関連売上45%アップなど、導入効果が数字で示され費用対効果がうかがえる。

  • イノベーションへの貢献2

    特殊CNC旋盤の導入は書かれているが、デジタル技術の活用や地域・サプライチェーンへの貢献は明確に述べられていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    佐世保市に拠点を置き、新工場稼働と雇用増加の計画があると書かれているが、地域経済の成長への寄与は具体的でない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

2020年6月に米国の舶用原動機メーカーFAIRBANKS MORSE社と日本唯一のパートナーとして業務提携契約を結んだ。これにより米海軍から受注するFM社製エンジンの修理やオーバーホールを一手に引き受け、技術支援や部品供給も受けられるようになった。アフターサービス需要など事業拡大への道筋がつき、新工場も稼働を始めたことから今後は雇用も増やしていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。