ものづくり補助金平成26年度製造業鹿児島県

長尺ベニア合板カット機械導入による作業効率化・短納期事業

成果製造可能数量 1倍→1.5倍

この事例のポイント

  • 大型建具の材料となる長尺ベニア合板の加工設備を保有しておらず、同業者の設備を借りて加工していたため、移動や搬入・搬出に余計な時間と労力がかかっていた。
  • 長尺ベニア合板の加工を内製化するため、パネルソーを導入して生産プロセスを改善した。
  • 製造可能数量 1倍→1.5倍。パネルソーの導入により加工時間が削減され、生産効率が向上した。

事業者のプロフィール

所在地鹿児島県 志布志市
業種家具・装備品製造業
技術分野製造環境
従業員数1人
設立1893年

事業の背景

近年は洋風住宅が多く建築され、大型建具の製造も洋風へシフトしつつあるが、和モダンな家の受注も増え、和の良さが再認識されている。当社は明治26年創業の3代続く建具店で、受注量が多く常に納期に追われていた。建築業界では今後コロナの影響で家を建てる人が減ると予想されているため、将来に備えて幅のある商品展開を目指していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大型建具の材料となる長尺ベニア合板の加工設備を保有しておらず、同業者の設備を借りて加工していたため、移動や搬入・搬出に余計な時間と労力がかかっていた。
  • 生産能力受注量が多く常に納期に追われていた。
  • 新製品・新技術和洋折衷の大型建具を製造したいと考えていたが、大型建具を製造できる設備がなく実現できなかった。

やったこと

長尺ベニア合板の加工を内製化するため、パネルソーを導入して生産プロセスを改善した。これにより大型建具製造の全工程を自社で行えるようになり、設備を借りるための移動や搬入・搬出の時間と経費がなくなった。加工にかかる余計な時間が削減され、生産効率が向上した。

加工機パネルソー

新しい製品・サービス:和洋折衷の大型建具

事業の効果

  • 製造可能数量 1倍→1.5倍
  • 売上 100指数(導入前=100)→150指数(導入前=100)

パネルソーの導入により加工時間が削減され、生産効率が向上した。同業者の設備を借りる経費がなくなったことで利益率も向上した。納期も短縮できたため競争力が強化され、多様化するニーズに対応できる体制が整った。製造可能数量は約1.5倍、売上は5割程度増加している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    3代続く建具店で、和洋折衷の大型建具に力を入れる方針が示されている。過去の組子製造の機械化との一貫性がうかがえるが、経営戦略上の位置付けの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    洋風住宅の人気と和モダンの需要増という外部環境を挙げ、同業者設備の借用で余計な時間がかかっていた自社の弱みを具体的に示している。

  • 課題の認識と解決4

    借用加工による移動・搬入搬出の手間という課題を認識し、パネルソー導入で内製化して生産効率と利益率を高めた点が具体的に書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    製造可能数量と売上が導入前の約1.5倍、売上は5割程度増加と数字で示され、実績ベースで高い付加価値向上が読み取れる。

  • 事業を進める体制2

    従業員数1名と記載があるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制について具体的な記述はほとんどない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    住む人をワクワクさせる建具、オリジナルのアイディアを施した建具が好評と書かれ、選ばれる理由と顧客ニーズへの対応が読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    今後の大型建具や組子への注力方針は示されるが、遂行方法やスケジュール、課題解決の方法の詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    和洋折衷の大型建具で独自のアイディアを施した建具が好評とあり、同分野での差別化がうかがえるが、高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の伝統工芸を守るという言及はあるが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果4

    設備導入後に製造量1.5倍、売上約5割増と成果が数字で示されており、投入額に対する費用対効果の高さがうかがえる。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    鹿児島県志布志市の建具店で地域の伝統工芸を守ると述べているが、地域特性を活かした雇用や経済成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後も住む人を思い、住む人をワクワクさせる建具作りを続け、組子をあしらった大型建具やオリジナルのアイディアを施した建具の製造に力を入れて事業を発展させていきたいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。