ものづくり補助金平成30年度製造業愛知県

ACサーボ定規付きパネルソーの導入による建具加工の生産性向上

アルード株式会社

成果1枚あたりの処理時間 172秒→125秒

この事例のポイント

  • 熟練者の退職が進み、外国人の若手社員が現場を支える体制に移行したが、クセのある機械を使いこなせる人材が減っていた。
  • 平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、ACサーボ定規付きパネルソーを導入した。
  • 1枚あたりの処理時間 172秒→125秒。ボトルネックが解消され、パネル製造工程全体の生産性は15%向上した。

事業者のプロフィール

事業者名アルード株式会社
所在地愛知県 津島市
業種家具・装備品製造業
技術分野精密加工
従業員数80人
資本金1,000万円
設立1995年

事業の背景

アルードは木質系とアルミ・スチール系の間仕切りを製造販売から施工まで一貫して手がける総合メーカーで、主力の木質系トイレブースは学校や商業施設などの大規模物件向けである。現在、製造部門の人員50人のうち約20人が外国人となっている。高級志向の流れからこだわりの仕上げにも人気が出始めており、需要が高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能熟練者の退職が進み、外国人の若手社員が現場を支える体制に移行したが、クセのある機械を使いこなせる人材が減っていた。
  • 生産能力パネルソー工程がボトルネックとなり、前工程のプレス加工に追い付かず、繁忙期のスピード対応が難しかった。
  • 品質・精度手動でのメモリ調整により見る角度で誤差が生まれ、担当者ごとに微妙な差異も発生していた。
  • コスト・採算未処理品が積み上がり、残業で対応するようになっていたが、働き方改革で残業ゼロを進める中で時代に合わなくなっていた。

やったこと

平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、ACサーボ定規付きパネルソーを導入した。デジタル式位置決めにより0.1mm単位で調整して切断でき、ゲージに当てるだけで高精度に加工できるようになった。切断できる高さは従来の最大2400mmから3000mmに広がった。

加工機ACサーボ定規付きパネルソー

事業の効果

  • 1枚あたりの処理時間 172秒→125秒
  • パネル製造工程全体の生産性は15%向上
  • 切断可能な高さ 2,400mm→3,000mm

ボトルネックが解消され、パネル製造工程全体の生産性は15%向上した。1枚あたりの処理時間は172秒から125秒に短縮された。デジタル式位置決めで高精度な加工が可能になり、担当者による差異も抑えられる。切断可能な高さが3000mmに広がったことで、天井の高いマンションのスライディングウォールにも対応でき、受注機会も増えた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    間仕切りの総合メーカーとして製造から施工まで一貫して行う事業の延長で、パネルソー工程の効率化に取り組んだと読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大規模物件向けの繁忙期対応や短納期案件を強みとしている点はうかがえるが、市場動向との関係の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    パネルソーがボトルネックだったという課題を明示し、1枚172秒を125秒に短縮し工程全体の生産性が15%向上したと書かれている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    処理時間の短縮や生産性15%向上という数値が示されているが、賃上げや付加価値額の目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    外国人若手が現場を支える体制や社員間の意見交換のしやすさは書かれているが、体制整備の具体策は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高さ1800mmのパネルで10枚連結時の誤差が問題になることや、切断高さが2400mmから3000mmに広がり受注機会が増えたことが書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の効果は書かれているが、中長期の課題検証や遂行スケジュールの記述は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    高級志向の『雇いザネ』など仕上げへの需要が出ているとあるが、分野全体の普及度や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    若手外国人の雇用とモチベーション向上に触れているが、地域経済や雇用創出への波及効果は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果4

    補助金を活用した導入で処理時間が短縮し生産性が15%向上したと具体的な効果が書かれており、費用対効果がうかがえる。

  • イノベーションへの貢献3

    デジタル式位置決めによる高精度化は読み取れるが、サプライチェーンへの貢献や新ビジネスモデルの記述は薄い。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    津島市の企業で高付加価値の仕上げ製品を扱うとあるが、地域の特性を活かした成長の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

令和元年度補正ものづくり補助金を活用し、12月に溝切り加工機を導入する予定である。NCルーターで担っていた加工を切り替え、パソコン操作ができなくても小口の面取り作業ができるようにし、幅広い人材が多くの機械を安全に扱えるようにする。

事業者の声

熟練者が退職する中で、若手の外国人が現場を支える体制に移行してきた

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。