ものづくり補助金平成27年度製造業福島県

木質パネル木口化粧の最新加工技術導入による生産効率向上と品質向上及び多様化

有限会社白井木工所

成果木口化粧加工の作業時間 112.86秒→40.59秒

この事例のポイント

  • 木製家具・建具の需要増に対応しつつ、短納期対応力も高めたい。
  • 最新鋭のエッジバンディングマシンを導入し、使用手順書を作成して誰でも最低限の操作を行えるようにした。
  • 木口化粧加工の作業時間 112.86秒→40.59秒。手加工が不要になり、木口化粧加工の作業時間は64%削減した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社白井木工所
所在地福島県 伊達市
業種家具・装備品製造業
技術分野接合・実装,表面処理
従業員数12人
資本金550万円
設立1916年

事業の背景

有限会社白井木工所は1916年創業の木製家具・建具・加工品メーカーで、設計から施工まで一貫体制で行っている。復興住宅および関連施設の工事に伴い、木製家具・建具の需要が増えていた。建築ラッシュが続く中、家具や建具を作って据え付ける時間は短時間化する傾向にあった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力木製家具・建具の需要増に対応しつつ、短納期対応力も高めたい。
  • 品質・精度機械と手加工の組み合わせで仕上げていたため、品質にバラつきがあった。
  • 人手・技能手加工に頼る作業が多く、作業時間が長く、若手職人が技能を習得する時間も取れなかった。
  • 納期・工程納期が長期化しやすく、大口受注の際は外注に依存していた。
  • 品質・精度不良率が高く、品質の向上と製品の多様化を図る必要があった。

やったこと

最新鋭のエッジバンディングマシンを導入し、使用手順書を作成して誰でも最低限の操作を行えるようにした。木口化粧加工について、新旧の機械で各5枚ずつ作業時間を比べた。既存型は1分52秒86、最新型は40秒59で、手加工が不要になり64%削減できた。木製建具1枚の製作ではエッジ加工の作業時間が53%削減、トータルでは11%削減となった。木口化粧材とパネルの接合部の隙間を品質試験で比べ、最新型の方が接着層の隙間を感じさせない高品質な仕上がりだった。

加工機エッジバンディングマシン(最新鋭機)

事業の効果

  • 木口化粧加工の作業時間 112.86秒→40.59秒
  • 木製建具1枚の製作作業時間は、エッジ加工が53%削減
  • トータルでも想定を上回る11%削減

手加工が不要になり、木口化粧加工の作業時間は64%削減した。木製建具1枚の製作では、エッジ加工が53%、トータルで11%削減した。接着層の隙間を感じさせない高品質な仕上がりになり、面取りもできるようになった。外注に頼らず自社生産でき、短納期に対応できるようになった。若手職人が技能を習得する時間も確保できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    木製家具・建具の設計から施工まで一貫体制で行い、実績と信頼を重ねてきたとあるが、事業戦略上の位置付けは詳述されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    復興住宅関連の需要増や短納期要求への対応、ブランド力強化が述べられているが、競争優位の根拠となる市場分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決5

    課題として品質のばらつき、納期長期化、不良率、外注依存を挙げ、手加工64%削減という数字で解決策を示している。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    加工時間5%削減を目標とし、実測で手加工64%削減、木製建具1枚の作業時間53%削減、トータル11%削減と具体的数字がある。

  • 事業を進める体制2

    使用手順書を作成し誰でも最低限の操作ができるようになったとあるが、人材や事務処理体制の確保状況は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高品質で短納期の木製家具・建具を顧客に届けるという価値は読めるが、ターゲットとニーズの裏付けは具体的に書かれていない。

  • 事業化までの道筋2

    導入機械の使用手順書作成や今後の自社生産方針は書かれているが、中長期の検証やスケジュールの記述は乏しい。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    木口化粧の高品質化と製品多様化、ブランド力強化を目指すとあるが、同分野での高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用3

    復興住宅の需要増や被災地の生活再建、森林整備によるCO2削減への貢献が述べられているが、波及効果は定量的でない。

  • 費用対効果4

    投資に対する効果として作業時間64%削減、建具1枚の作業時間53%削減など、具体的な生産性改善数字が示されている。

  • イノベーションへの貢献3

    最新鋭エッジバンディングマシンとCNCマシニングセンタの組み合わせで生産を高度化するが、デジタル技術の先端性や地域サプライチェーンへの貢献は限定的。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    福島県の森林資源を活かして木材需要を創出し、復興住宅需要に応えるなど、地域の特性を活かした事業であることが読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

民間・公共施設や復興住宅などの需要増に外注に頼らず自社生産で対応し、高品質な木製家具・建具を短納期で届けていく。自社製品は海外進出も目標とし、組子細工など伝統工芸の継承と革新にも取り組む。国産材の利用で森林整備とCO2削減にも貢献したいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。