ものづくり補助金平成26年度製造業鹿児島県

デザイン性が高く、多品種小ロット染色が可能な工業的泥染め技術の開発

株式会社アマミファッション研究所

この事例のポイント

  • インクジェットプリンタで3色から5色の染料を同時に布に吹き付ける捺染は、現在実用化されている機械が化学染料のみに対応しており、泥染などの天然染色は工程が複雑なため試験・検討された事例が見当たらない。
  • 当社開発の高耐久性で色落ちしない泥染技術を応用し、植物エキスを含む染料と泥エキスを含む染料の2段階吹き付けを行うインクジェットプリンタと乾燥機を導入した。
  • インクジェットプリンタと乾燥機の導入により、繊細な柄も含めた複雑な柄をプリントできるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社アマミファッション研究所
所在地鹿児島県 奄美市
業種繊維工業
技術分野材料製造プロセス,製造環境,表面処理
従業員数14人
資本金1,000万円

事業の背景

当社は奄美市(当時名瀬市)の誘致企業として平成8年に創業した。繊維・染色分野で蓄積した技術をもとに、奄美の未利用天然資源を活用した美と健康をテーマに事業を進めている。取引先からの引き合いも多い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術インクジェットプリンタで3色から5色の染料を同時に布に吹き付ける捺染は、現在実用化されている機械が化学染料のみに対応しており、泥染などの天然染色は工程が複雑なため試験・検討された事例が見当たらない。
  • 新製品・新技術先進機械と奄美の伝統技術を融合させ、デザイン性の高い天然染め製品を開発する必要がある。

やったこと

当社開発の高耐久性で色落ちしない泥染技術を応用し、植物エキスを含む染料と泥エキスを含む染料の2段階吹き付けを行うインクジェットプリンタと乾燥機を導入した。これにより、一度に複数の染料を吹き付ける工程で、デザイン性が高く緻密な表現が可能となった。版が不要で、小ロット多品種の生産も可能になった。

加工機インクジェットプリンタ
加工機乾燥機

新しい製品・サービス:インクジェットプリンタを使った工業的泥染めによる、デザイン性の高い天然染め衣料品

事業の効果

インクジェットプリンタと乾燥機の導入により、繊細な柄も含めた複雑な柄をプリントできるようになった。版が不要になり、小ロットで多品種の生産が可能になった。天然染めのデザイン性を高め、取引先からの引き合いに応えられる体制を整えた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    奄美の地域資源活用に一貫してこだわり、泥染めを基礎研究から商品化へつなげる方針が明記されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    既存インクジェットは化学染料のみで、泥染めの2段階吹き付けは試験事例が見当たらない点が差別化として示されている。

  • 課題の認識と解決3

    解決すべき技術的課題が残ると認めつつ、5年後の事業化を目指し研究開発を継続する方針が書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高付加価値や賃上げの数値目標は示されておらず、雇用3名の計画のみが書かれている。

  • 事業を進める体制3

    新規雇用3名を計画し研究開発を継続するとあるが、補助事業の遂行体制を具体的に示す記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    取引先からの引き合いが多いとあり、天然染め衣料品の商品化を目標にしているが、数値の裏付けは乏しい。

  • 事業化までの道筋3

    5年後の事業化を目指し、更なる研究開発を進めるとスケジュールが示されているが、課題解決方法は詳述されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    泥染めのインクジェット捺染は複雑な工程で試験事例が見当たらず、デザイン性の高い表現を実現する新市場性が示されている。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用4

    奄美の地域経済の活性化と雇用促進を目的とし、3名の新規雇用増を計画していると明記されている。

  • 費用対効果2

    投入額と付加価値増加の関係を示す数値は見当たらず、費用対効果は読み取れない。

  • イノベーションへの貢献4

    インクジェットと天然染めを組み合わせ、版不要の小ロット多品種生産を実現する点がイノベーションとして示されている。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    泥染めの伝統技術を先進機械と融合させる内容だが、日本経済の構造転換への言及は見当たらない。

  • 地域経済への波及4

    奄美の未利用地域資源を活かし、雇用創出と地域経済活性化につなげる事業であることが明記されている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

解決すべき技術的課題が残っているため、更なる研究開発に取り組む。5年後の事業化を目指し、3名の新規雇用を計画している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。