ものづくり補助金平成26年度建設業沖縄県

鉄骨構造物の溶接技術の高度化に伴うH形鋼自動開先加工機の導入

株式会社宮昌工業

成果生産効率15%アップを目標に性能を実証した

この事例のポイント

  • 鉄骨構造物は耐震性能の強化から高強度の仕様が求められ、開先の形状も変化しており、既存の開先加工機では対応が難しくなっていた。
  • 旧型機と性能を比較したうえで、対応形状・作業効率・操作性に優れたNC新機種のH形鋼自動開先加工機を導入した。
  • 生産効率15%アップを目標に性能を実証した。開先加工機の導入により、多様な形状の開先加工に対応でき、加工速度の高さと操作性の良さから生産効率の向上は当初の見込みを…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社宮昌工業
所在地沖縄県 南風原町
業種総合工事業
技術分野精密加工,接合・実装
従業員数31人
資本金5,500万円
設立1979年

事業の背景

当社は建築鉄骨の製造から現場建方までを行うファブリケーターで、比較的大きな建築鉄骨の製造を中心としている。近年は耐震性能の強化により高強度の仕様が求められ、開先の形状も変化してきた。また部材も大型のH形鋼サイズが増加している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力鉄骨構造物は耐震性能の強化から高強度の仕様が求められ、開先の形状も変化しており、既存の開先加工機では対応が難しくなっていた。
  • 人手・技能人手不足とスタッフの高齢化を抱えており、溶接の高い技術を持つ人材の確保が課題となっていた。
  • 品質・精度溶接構造物の最も重要な部分であるコア部は高い溶接精度が求められるが、人の経験に頼る工程では品質の安定が難しかった。

やったこと

旧型機と性能を比較したうえで、対応形状・作業効率・操作性に優れたNC新機種のH形鋼自動開先加工機を導入した。本機はノンスカーラップ開先形状やH形鋼1000mm、開先厚さ55mmまでの加工が可能で、コンピューター制御により加工スピードの向上も期待できる。導入後は試験片を作成し、材質や厚みなどの情報を入力して様々な形状の加工を試し、生産効率15%アップを目標に性能を実証した。また、IOT技術を活用した最新型REGARC鉄骨コア連結溶接ロボットシステム(ARCMAN MP)を導入した。溶接工程を全自動化し、コア部を全自動で溶接して高品質に仕上げるようにした。携帯電話へ作業履歴を送信できるため、オペレーターが作業場を離れていても作業内容を把握できる。

  • 加工機H形鋼自動開先加工機NC新機種
  • ロボットREGARC鉄骨コア連結溶接ロボットシステムARCMAN MP

事業の効果

  • 生産効率15%アップを目標に性能を実証した

開先加工機の導入により、多様な形状の開先加工に対応でき、加工速度の高さと操作性の良さから生産効率の向上は当初の見込みをクリアした。出来上がりが綺麗で品質面の向上にもつながった。コンピューター制御により加工速度の調整が自動化され効率化が図られ、オペレーターの育成研修も短期間で済んだ。溶接ロボットの導入では、溶接工程の省人化とデータ化が進み、携帯電話への作業情報の通知により別作業も可能になった。スパッタがほとんど出なくなり、作業効率と品質が向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去2年連続でものづくり補助金を使い最新機械を導入したとあり、一貫した取組は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    耐震性強化による高強度仕様や大型H形鋼の増加という外部ニーズを踏まえた導入とあるが、競争優位性への言及は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    人手不足や高齢化、開先形状変化という課題を挙げ、NC機と溶接ロボット導入で解決を図る流れが具体的に書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    生産効率15%アップを目標に設定し、当初見込みをクリアしたとあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    オペレーターの育成研修が短期間で済んだと書かれているが、体制や事務処理能力についての具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け2

    顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は書かれておらず、品質向上の記述がわずかにうかがえる程度である。

  • 事業化までの道筋3

    試験片作成や性能実証を行い、今後の展望で安全・品質向上や次世代人材育成を挙げているが、スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    高強度仕様の開先加工や大型H形鋼への対応とあるが、普及度や高付加価値化の水準は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    耐震性能強化という社会的ニーズへの対応がうかがえるが、波及効果や雇用創出の具体的記述はない。

  • 費用対効果3

    生産効率15%アップの目標と溶接ロボットによる省人化が書かれ、費用対効果の一端は読み取れるが金額の記載はない。

  • イノベーションへの貢献3

    IoTを活用し溶接データを記録・共有する仕組みが書かれ、デジタル技術の活用は読み取れるが地域やサプライチェーンへの貢献は薄い。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    沖縄県南風原町の企業であることは分かるが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用への言及は薄い。

今後の展望

導入した機械を活用して安全面、品質面、コスト面、技術力のさらなる向上に挑戦し続けたい。業務効率化で生まれた時間を次世代の人材育成につなげ、人手不足と高齢化の解決を図りたい。今後は性能のいい機械をどのタイミングで入れるかが重要になると考え、大組溶接ロボットの導入も検討したい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。