ものづくり補助金平成26年度学術研究、専門・技術サービス業沖縄県

最新型機械導入による、 高難度歯科技工物の画期的な制作事業

この事例のポイント

  • インプラントは天然歯の歯根膜が失われているため、顎骨への影響が課題だった。
  • 歯茎の形状をCADスキャナーで細部まで正確にスキャンし、3D化してデザインする。
  • チタンなど操作が困難だった素材の複雑で精密な切削が容易になり、作業時間が大幅に短縮した。

事業者のプロフィール

所在地沖縄県 那覇市
業種技術サービス業
技術分野機械制御,精密加工
従業員数3人
設立1975年

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力インプラントは天然歯の歯根膜が失われているため、顎骨への影響が課題だった。
  • 新製品・新技術顎骨への影響を抑えるカスタムアバットメントを考案したが、金属の塊を複雑かつ精密に切削することは従来の機械では困難だった。

やったこと

歯茎の形状をCADスキャナーで細部まで正確にスキャンし、3D化してデザインする。そのデータを反映し、チタンや金属の塊を精密に切削できるCAMシステムを導入した。弊社考案のカスタムアバットメントは、歯の咬合圧が係る部分にチタンまたはゴールドの弾力のある素材を使い、形状に合わせて歯の接触点に支柱を設置する構造である。導入した最新型機械でその試作に取り組み、金属とジルコニアの結合による耐久性と審美性のあるインプラントの上部構造を試作開発した。

新しい製品・サービス:金属とジルコニアを結合した耐久性と審美性のあるインプラント上部構造(カスタムアバットメント)

事業の効果

チタンなど操作が困難だった素材の複雑で精密な切削が容易になり、作業時間が大幅に短縮した。考案したカスタムアバットメントの制作も実現し、特許取得につなげることができた。開発製品は耐久性、審美性、生体親和性にも優れている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    事例は従業員3人の歯科技工所が自社考案のカスタムアバットメントを開発したと述べるが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    耐久性・審美性を強みとし、白い歯や金属冠を避ける傾向を今後のニーズとして挙げるが、市場規模や競合との比較は示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    顎骨への影響という課題を認識し、弾力素材の支柱で解決を図ったと書かれている。ただし高付加価値化・成長に至る計画の具体性は薄い。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額の増加や賃上げの目標値は示されておらず、作業時間の大幅短縮とあるのみで数値目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    従業員3人で、デジタル機器導入や特許取得に取り組んだとあるが、人材や事務処理体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    耐久性・審美性・生体親和性を製品の価値として示し、審美性を求める患者ニーズに言及している。顧客ターゲットの明確化は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    今後は情報発信や営業活動に注力し周知・普及を目指すとあるが、スケジュールや課題の解決方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    金属とジルコニアを組み合わせた上部構造や、金属冠を避ける傾向に応える製品で、特許も取得したと具体的に書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の歯科医療への貢献などの波及効果はうかがえるが、雇用創出や国が補助する理由は明記されていない。

  • 費用対効果2

    作業時間の大幅短縮とあるが、補助金額に対する付加価値増加や生産性の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    CADスキャンとCAM切削を組み合わせたデジタル技術の活用が明記されている。ただし地域やサプライチェーンへの波及は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    デジタル技術による精密切削の導入は書かれるが、日本経済の構造転換に資するという文脈までは読み取れない。

  • 地域経済への波及2

    那覇市の事業者として記載はあるが、地域特性を活かした付加価値創出や地域成長への言及はわずかである。

今後の展望

白い歯の人気が高まり金属冠を避ける傾向がある中、耐久性と審美性を両立した開発製品は、より多くのニーズに対応できると見込んでいる。今後は情報発信や営業活動に力を注ぎ、開発製品の周知・普及を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。