ものづくり補助金平成27年度建設業北海道

社会資本ストックの延命化に資する超緻密高強度補強材料の開発製造と普及

株式会社サンブリッジ

この事例のポイント

  • コンクリート構造物の補修・補強に用いる材料を現場で大量に練り混ぜられる設備がなかった。
  • 本事業では、J-ティフコム材料を現場で大量に練り混ぜられる車載型大型ミキサーを製作した。
  • 車載型大型ミキサーにより、J-ティフコム材料を現場で連続製造・施工でき、早期交通開放が可能な補修・補強工法が確立された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社サンブリッジ
所在地北海道 札幌市
業種総合工事業
技術分野複合・新機能材料
資本金900万円
設立2014年

事業の背景

北海道は凍結融解の繰り返しでコンクリートの劣化が早く、J-ティフコム材料はその条件下で開発されたことが強みである。社会インフラの30%近くがコンクリートで、寿命は50年とされる。現状はコスト優先の通常材料で補修しており、すぐに再劣化する繰り返しになっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力コンクリート構造物の補修・補強に用いる材料を現場で大量に練り混ぜられる設備がなかった。
  • 納期・工程既存の補修工法では施工後に交通を開放するまでに時間がかかり、工期の短縮が課題だった。
  • 新製品・新技術J-ティフコム材料を施工会社が各現場で使えるよう、専用の大型ミキサーを量産する体制が整っていなかった。

やったこと

本事業では、J-ティフコム材料を現場で大量に練り混ぜられる車載型大型ミキサーを製作した。あわせて同材を超早強硬化型へ改良し、連続製造・施工と早期交通開放が可能な補修・補強工法を確立した。この工法により大規模工事の受注を実現した。施工会社が購入して各現場で稼働できるよう、ミキサーを大量に作る体制づくりも目指している。

  • 加工機車載型大型ミキサーJ-ティフコム材料用

新しい製品・サービス:J-ティフコム(J-T材料):ナノ繊維(鋼繊維)混入率4%以上の超級密高強度補修・補強材料。超早強硬化型への改良も実施。

事業の効果

車載型大型ミキサーにより、J-ティフコム材料を現場で連続製造・施工でき、早期交通開放が可能な補修・補強工法が確立された。大規模工事の受注が実現した。今後は施工会社への専用ミキサー普及により、各現場での稼働体制を広げることが見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成26年設立の補修補強事業者で、特許取得や8年の開発を経て材料を事業の中核に据えている点が読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    北海道の凍結融解による劣化という外部環境と、J-T材料の流動性・水密性という強みを結びつけ、競争優位の根拠が具体的に述べられている。

  • 課題の認識と解決3

    コスト優先の通常材料で補修を繰り返す課題が示され、高強度材料で解決する方向は読み取れるが、付加価値向上や成長の数値目標は書かれていない。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    受注実績や施工件数の増加は述べられるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    社長や開発の経緯は書かれているが、大型ミキサー製作を含む補助事業を遂行する人材・事務体制の具体は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ナノ繊維混入率4%以上、200年耐久のデータ、防水層不要など製品価値と選ばれる理由が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    施工の拡大、協会組織化、施工会社への大型ミキサー普及という今後の方針は示されているが、スケジュールや課題解決の方法は明確でない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    既存の補修材と比べ密度・強度を大きく高めた独自材料で、特許取得と4%以上の混入率など高水準の差別化が示されている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    社会インフラの約30%がコンクリートで寿命50年という課題と、建て替え需要の抑制が述べられ、公益性はうかがえるが定量的な波及効果は示されていない。

  • 費用対効果2

    長寿命化やコスト削減、工期短縮が述べられるが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    車載型大型ミキサーによる連続施工や早期交通開放という新しい施工方式が述べられ、インフラ分野での貢献がうかがえる。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    社会インフラの老朽化対応という文脈は読み取れるが、日本経済の構造転換にまで触れた記述はない。

  • 地域経済への波及3

    北海道を拠点に道内から西日本・本州へ施工実績を伸ばしている点は地域展開として読み取れるが、雇用や地域経済への効果は書かれていない。

今後の展望

道内はもちろん西日本を中心に本州でも施工実績を伸ばし、オファー件数も増加中である。今後は協会を組織して他社も同材で施工できるようにしたい考えである。

  • 目標:ナノ繊維(鋼繊維)混入率4%以上
  • 目標:試験で200年間壊れないというデータが採取された

事業者の声

コンクリートを愛する者として何とかしたいという思いが強いですね。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。