ものづくり補助金平成25年度製造業佐賀県

麺製造における受注増加に備えた製造時間短縮のための機械導入

伊之助製?株式会社

成果生産能力(そうめん等) 20袋/時間→21.2袋/時間

この事例のポイント

  • 麺帯化工程では製麺生産能力に限界があり、販売市場の拡大に対応できていなかった。
  • 工場内レイアウトの見直しを実行した。
  • 生産能力(そうめん等) 20袋/時間→21.2袋/時間。生産能力が向上し、乾燥時間の短縮により製造工程で約5.0%の時間短縮につながった。

事業者のプロフィール

事業者名伊之助製?株式会社
所在地佐賀県 神埼市
業種食料品製造業
技術分野情報処理,製造環境
従業員数36人
資本金3,200万円
設立1977年

事業の背景

麺類は原材料の調合によって種類が決まるが、麺の味覚・風味・コシ・賞味期限は、麺帯化工程の混練・熟成の方法と乾燥工程の温度・湿度管理の精度によって大きく左右される。当社は受注増加に備え、製造工程における品質向上と生産性向上に取り組む必要があった。現有の製麺設備では販売市場の拡大に対応できていなかった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力麺帯化工程では製麺生産能力に限界があり、販売市場の拡大に対応できていなかった。
  • 品質・精度乾燥工程は乾燥能力が足りず温度・湿度管理や製造条件の安定が難しく、出来上がり品質や生産能力にバラツキが生じていた。
  • 生産能力品質や生産能力のバラツキにより安定した生産体制が築けていなかった。

やったこと

工場内レイアウトの見直しを実行した。続いて製品品質の向上と生産能力の向上のため、設備機械の選定を行った。麺帯化工程に関しては複合機を、乾燥工程に関してはPLC(Programmable Logic Controller)と除湿機を導入した。PLCにより乾燥工程の温度・湿度を自動で制御できるようになり、外部と遮断された各乾燥室に除湿機を導入した。既存設備との相性を考慮して機械メーカーと一緒に仕様を設定し、試作製品の製作から生産性の向上や品質の均一化を確認した。

加工機複合機
その他PLC(Programmable Logic Controller)
その他除湿機

事業の効果

  • 生産能力(そうめん等) 20袋/時間→21.2袋/時間
  • 乾燥時間 505分→480分
  • 製造時間 36時間→34時間

生産能力が向上し、乾燥時間の短縮により製造工程で約5.0%の時間短縮につながった。乾燥室を機械で管理できるようになったことで製品の乾燥ムラが減り、製品のロスが低減した。安定した温度・湿度管理により品質の均一化が図られ、生産性の向上につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存製麺設備の能力限界と販売市場拡大への対応不足が課題とされ、製麺事業の延長として設備導入が位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    賞味期限が一般的な乾麺より長くできることが最大の強みと記載されるが、市場動向との比較データは示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    乾燥室の温度・湿度管理不足と能力の不足を課題と明示し、複合機・PLC・除湿機の導入で解決する計画が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産能力が1時間20.0袋から21.2袋へ、製造時間が36時間から34時間へ、乾燥時間が505分から480分へと数値で示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員36人の記載はあるが、事業遂行体制や事務処理能力について具体的な記述は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    味覚・風味・コシを機械めんで再現できる点と海外市場での評価が良好と書かれ、選ばれる理由は一定程度読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    機械メーカーと仕様を設定し試作から確認まで進めたと記載され、遂行方法は読み取れるが中長期の検証は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    乾麺の中で賞味期限を長くできる点は強みとされるが、高付加価値化の水準や普及度の比較は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    海外市場への販売増加の可能性に触れるが、波及効果や雇用創出についての数値や記述はわずかにうかがえる程度。

  • 費用対効果4

    同じ生産要素で生産性が5%向上し、製造時間が2時間短縮されたと具体的な数値で費用対効果の一端が示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    PLCによる温度・湿度の自動制御は導入されるが、地域やサプライチェーン全体への貢献の記述は乏しい。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    佐賀県神埼市の地域企業であることは示されるが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

同じ生産要素の投入で生産性が5%向上し、乾燥設備の導入で品質の均一化が図られたことから、消費者が麺類に求める高品質や安全性を満たせると思われる。現在取引している海外市場での製品評価は良好で、生産性の向上により海外市場向けの販売を増加させることも可能と思われる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。