ものづくり補助金平成27年度製造業山形県

鋳鉄製品の仕上げ工程の自動・高速化による生産力の強化

株式会社ソーカ

成果受注量 250t→350t

この事例のポイント

  • 仕上げ工程を手作業で行うと処理数が不足するおそれがあり、フォークリフト用メインバルブの新規受注に対応しきれない恐れがあった。
  • 仕上げ専用機(バリンダー)を導入し、ダイヤホールを用いたNC制御によるバリ取りの自動削り機として運用することを計画・実施した。
  • 受注量 250t→350t。機械導入により手作業時のような仕上げ時間のムラがなくなり、形状・寸法が一律に安定して仕上げによる不良が激減した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ソーカ
所在地山形県 天童市
業種鉄鋼業
技術分野立体造形
従業員数68人
資本金1,700万円
設立1960年

事業の背景

当社は複雑な内部流路を持つバルブなどの鋳鉄製品の製造を得意とし、生産力向上のために設備投資にも積極的に取り組んできた。その取り組みが評価され、某メーカーからフォークリフト用メインバルブの引き合いがあった。総重量の仕様は現状の設備で対応できたが、仕上げを手作業で行うと処理数に問題が出る見込みだった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力仕上げ工程を手作業で行うと処理数が不足するおそれがあり、フォークリフト用メインバルブの新規受注に対応しきれない恐れがあった。
  • 人手・技能仕上げ作業の高速化と自動化が必要だった。

やったこと

仕上げ専用機(バリンダー)を導入し、ダイヤホールを用いたNC制御によるバリ取りの自動削り機として運用することを計画・実施した。これにより、手作業よりかなり速く仕上げ作業ができるようになった。手動と比べて1個あたり22〜39秒の削り時間が短縮された。

加工機バリンダー(NC制御によるバリ取り自動削り機)

新しい製品・サービス:フォークリフト用メインバルブ(新規バルブ)

事業の効果

  • 受注量 250t→350t

機械導入により手作業時のような仕上げ時間のムラがなくなり、形状・寸法が一律に安定して仕上げによる不良が激減した。作業者の負担が軽減され、高齢者や女性でも担当できるようになり、仕上げと検査が同時にでき能率化された。従来の約半分の時間で仕上げられるようになり納期遅れが解消し、年間約1,200t以上の生産量増加と受注量の拡大につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性2

    鋳鉄バルブの製造を得意分野とし設備投資に積極的だったと書かれるが、過去の取組との一貫した経営戦略としての位置付けは記述が薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    某メーカーからフォークリフト用メインバルブの引き合いがあり、仕上げ工程がネックと認識された点は外部環境と強みの関係が読み取れる。

  • 課題の認識と解決5

    手作業では処理数が問題と課題を特定し、1個あたり22〜39秒短縮、年間約1,200t増産という数字で解決効果が示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    月18,000個から40,000個への拡大目標と、受注量250tから350tへの増加実績が示され、目標の実現性が読み取れる。

  • 事業を進める体制2

    従業員68名や一貫生産体制は書かれるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高精度化と納期遵守、受注増の記述はあるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けの整理は限定的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として複雑形状部品への取組や販路拡大が述べられるが、遂行方法やスケジュールの記載は不明確。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    鋳鉄製品の仕上げ工程の自動化は一般的な分野ではないが、高付加価値化や高価格化を示す記述は薄い。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地域企業(天童市)としての雇用や取引先への波及は示唆されるが、国が補助する積極的理由の記述は少ない。

  • 費用対効果4

    約1,200t増産、不良の激減、従来の約半分の時間で仕上げという具体的な効果が費用対効果を示唆する。

  • イノベーションへの貢献2

    NC制御による自動削り機の導入は示されるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献としての記述は限定的。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    山形県天童市の鋳造企業で、高齢者や女性も担当できる雇用面の記述があり、地域の雇用への寄与がうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新規バルブは生産を拡大しつつあり、実績を積んでバルブ部品の受注を増やし、販路も広げている。今後は複雑形状のバルブ部品の生産にも取り組み、鋳鉄製品のシェアを伸ばしていく考えである。

  • 目標:月間生産個数(計画) 18,000個→40,000個

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。