ものづくり補助金平成27年度製造業山形県

フリーハンマー方式による大型樹木粉砕機の開発及び量産化

株式会社カルイ

この事例のポイント

  • 大型樹木粉砕機の引き合いが強い中、フリーハンマー方式は異物混入に強い反面、大型化すると振動の抑制が困難である。
  • 立形マシニングセンタを導入し、精密加工技術の高度化によりハンマーの角形状を最適化した。
  • 事業開始後に排ガス規制が強化され、エンジンやミッションなどの部材が入手困難になったため設計の見直しを行っている。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社カルイ
所在地山形県 山形市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数19人
資本金1,000万円
設立1960年

事業の背景

当社の粉砕機はナイフ式とハンマー式を用途によって選定できる。現在の販売は细かいチップを必要とするユーザーが多くナイフ式の利用が多い。一方でハンマー式は異物があっても機械へ投入でき使用者の負担が少ないため、台数は少しずつ増えている。大型ハンマー式粉砕機は他社にない特徴であり、市場を増やす一翼を担うと考えられている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術大型樹木粉砕機の引き合いが強い中、フリーハンマー方式は異物混入に強い反面、大型化すると振動の抑制が困難である。
  • 新製品・新技術ハンマー式は振動が大きく破砕音も大きくなる傾向があり、大型機での対策が課題となっている。

やったこと

立形マシニングセンタを導入し、精密加工技術の高度化によりハンマーの角形状を最適化した。その結果、最大処理径25cmの大型樹木粉砕機の開発に取り組んだ。ハンマーの形状や製品開発の研究を進めた。

加工機立形マシニングセンタ

新しい製品・サービス:最大処理径25cmの大型ハンマー式樹木粉砕機

事業の効果

事業開始後に排ガス規制が強化され、エンジンやミッションなどの部材が入手困難になったため設計の見直しを行っている。大型機械のチップ形状の要求も変化したため、開発計画の見直しも必要となった。一方で現状販売している粉砕機のハンマーは全て内製化し、コスト削減と生産の増減への対応を可能にした。バランスや効率に配慮したハンマーの試作が完成している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    1975年に日本初の樹木粉砕機を開発した経緯と大型ハンマー式を特徴とする方針はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大型ハンマー式は他社にない特徴とし、ハンマー内製化でコスト削減に対応可能と書かれている。市場の見通しは具体的な数字がない。

  • 課題の認識と解決3

    異物混入や振動抑制、排ガス規制による部材入手困難といった課題を認識している。ただし解決後の売上や付加価値の目標は示されていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    従業員19名の企業で、ハンマー内製化や試作完成の記述はあるが、補助事業を遂行する体制の具体的記載は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    異物に影響なく投入できるハンマー式の利点と、細かいチップ需要とのずれが説明されている。顧客ターゲットの定量的裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    開発の見直しや今後の展望は示されているが、スケジュールや課題解決の具体的な方法は明確でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    市場で一般的なナイフ式が多い中、大型ハンマー式は他社にない特徴と明記され、最大処理径25cmの高水準な仕様が示されている。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    災害で発生した倒木の粉砕など社会的用途への言及はあるが、経済波及や雇用創出の効果は書かれていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    マシニングセンタによる精密加工でハンマー形状を最適化する点は技術の高度化だが、デジタル技術の活用や地域への貢献は具体的でない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    大型粉砕機の市場拡大への寄与がうかがえるが、日本経済の構造転換に資するとの記述はない。

  • 地域経済への波及2

    山形市の企業で農業・園芸のユーザー声を生かす製品作りとあるが、地域経済への波及は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後も大型粉砕機の市場の変化に注視し、災害で発生した倒木などを粉砕して活用できる機械など、大型ハンマー粉砕機の特徴を生かせるものを目標とする。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。