ものづくり補助金平成27年度製造業福島県

未来型めっき業を目指した ものづくりのスマート化

東新工業株式会社

成果処理液の分析に3名×5時間=15時間(1日あたり)を要していたが、測定の自動化とサーバー転送で工数が減り、人的な余力を別工程へ振り向けられるようになった。

この事例のポイント

  • 電子業界では新しい加工方法に見合う入力情報と出力情報の再設定と、それらを管理するツールが不可欠になると考えられていた。
  • いわき工場の生産管理にIoTを導入し、ICP発光分析装置・自動滴定装置・分光光度計などの分析機器を用いてめっき皮膜を高精度に仕上げられるようにした。
  • 処理液の分析に3名×5時間=15時間(1日あたり)を要していたが、測定の自動化とサーバー転送で工数が減り、人的な余力を別工程へ振り向けられるようになった。分析と入力作業の工数が減り、人的な余力を別工程へ振り向けて生産性を高められるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名東新工業株式会社
所在地福島県 いわき市
業種金属製品製造業
技術分野表面処理
従業員数135人
資本金9,000万円
設立1969年

事業の背景

当社はフープ材の部分めっき技術に強みを持ち、携帯電話・DVD・液晶テレビ・パソコンなどのコネクタやスイッチへ加工を施している。主要顧客は国内上場電子部品メーカーで、スマートフォン関連の受注が増えている。世界的な電子部品市場は現在の5兆円から数年後に7兆円へ達する勢いとされ、自動車・産業機器の電装部品への需要も増すと期待されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力電子業界では新しい加工方法に見合う入力情報と出力情報の再設定と、それらを管理するツールが不可欠になると考えられていた。
  • 生産能力技術データや品質データなど生産現場に起因する多様な情報を一元的に管理できておらず、生産効率を上げ蓄積データを活用してめっき加工を安定させる必要があった。
  • 品質・精度処理液の分析に3名×5時間(1日あたり)を要しており、不良率の低減も課題だった。

やったこと

いわき工場の生産管理にIoTを導入し、ICP発光分析装置・自動滴定装置・分光光度計などの分析機器を用いてめっき皮膜を高精度に仕上げられるようにした。IoT化の支援ツールとして専用サーバー、インタラクティブホワイトボード、タブレット端末を揃え、機器のネットワーク試験運用で取得データと表示データのひも付けや一連の機器の稼働確認、調整を行った。稼働データを自動でグラフ化し工程の状況や異常をリアルタイムで把握できるようにし、アラーム履歴はサーバーへ保存するネットワーク構成とした。加工条件の設定、機器の操作、データ分析の手順はマニュアル化した。電子帳票は自社で作成し、改版にフレキシブルに対応できるようにした。

検査測定ICP発光分析装置
検査測定自動滴定装置
検査測定分光光度計
その他専用サーバー
その他インタラクティブホワイトボード
その他タブレット端末

事業の効果

  • 処理液の分析に3名×5時間=15時間(1日あたり)を要していたが、測定の自動化とサーバー転送で工数が減り、人的な余力を別工程へ振り向けられるようになった。

分析と入力作業の工数が減り、人的な余力を別工程へ振り向けて生産性を高められるようになった。管理基準を外れる前にアラートを発信し、不良を未然に防げるようになり、不良率の大幅な低減に手ごたえを得た。電子帳票への切り替えで入力ミスや修正作業が解消され、新規製品への適応も可能になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    めっき技術の内製化やIoT推進という一貫した方向性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    フープ材部分めっきで世界トップクラスの技術を持ち、品質・価格・納期で追随を許さない工場を目指すと具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    ものと情報の流れの整流化や分析処理液の工数削減など課題認識と対策が具体的に書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    分析工数が1日15時間かかっていたことは書かれるが、付加価値向上や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    14名のプロジェクトチームでIoTシステムを構築したと書かれているが、体制の詳細は限られる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    主要顧客は国内上場電子部品メーカーで、スマートフォン向けコネクタの高精度めっきという強みが具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    ネットワーク試験運用やマニュアル化などの進め方は書かれるが、スケジュールや中長期の検証は明確でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    部分めっきで金・パラジウム・ロジウムなど高価な金属を扱い、高水準の高付加価値化を図ると書かれている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    地域の経済と雇用への貢献として2017年度に20名の新卒採用予定と書かれるが、波及効果の定量性は薄い。

  • 費用対効果2

    分析工数の削減や不良率の大幅低減に手ごたえとあるが、補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献4

    IoTによる稼働データのリアルタイム監視やサーバー連携で、工程管理のデジタル化を具体的に進めている。

政策面70%
  • 成長分野への進出3

    自動車の電装や成長分野を注視し電子部品需要増に備えると書かれ、市場成長分野への進出はうかがえる。

  • 地域経済への波及4

    いわき工場の第3工場建設と20名の新卒採用により、地域の経済と雇用を牽引する意図が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

平成28年11月にいわき工場に隣接して第3工場が完成し、受注拡大に備えている。平成29年度は20名の新卒採用を予定し、地域の経済と雇用への貢献も期している。

事業者の声

無限の可能性を秘めた工場を目指そう

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。