ものづくり補助金平成27年度サービス業(他に分類されないもの)茨城県

コンピューター調色システム導入による新サービス(ブライトネスサービス)の展開

持丸自動車株式会社

成果パール色など特殊な調色の所要時間 120分→15分

この事例のポイント

  • 板金・塗装・乾燥・引渡しまで3日〜1週間かかり、顧客ニーズに対応できていなかった。
  • 補助事業では、専用カメラとコンピューターでボディカラーを分析し色の配合を瞬時に読み取る「コンピューター調色システム」を導入した。
  • パール色など特殊な調色の所要時間 120分→15分。システム導入後、パール色など特殊な調色は2時間以上かかっていた作業が15分ほどに短縮され、納期のスピードアップにつなが…

事業者のプロフィール

事業者名持丸自動車株式会社
所在地茨城県 笠間市
業種自動車整備業
従業員数7人
設立1969年

事業の背景

1969年創業の持丸自動車株式会社は、自動車整備業、車検、板金塗装、新車中古車販売、保険を一貫して行っている。笠間市内には自動車整備工場の競合店が60店舗以上あり競争が激化している。周辺では少子高齢化が進み青年層の顧客が少なく、年々取引が増加している運送業などの法人顧客は配送時間に追われ、限られた時間でしか整備ができない状況にある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程板金・塗装・乾燥・引渡しまで3日〜1週間かかり、顧客ニーズに対応できていなかった。
  • 集客・繁閑笠間市内の自動車整備業の競合店は60店舗以上あり競争が激しく、周辺の少子高齢化で青年層の顧客が少なく、減り続ける顧客を奪い合う状況だった。
  • 納期・工程法人顧客の営業車やトラックは代車では稼働しにくく、一刻も早い修理・塗装が求められていた。
  • 生産能力従来の調色は見本帳を見ながら原色塗料を配合する手作業で、簡単な調色でも約30分、パール色など特殊な調色では2時間以上かかり、複雑な場合はスタッフ3人で半日を要し、光の当たり具合で日光が当たる日しか作業が進まなかった。
  • 納期・工程車検は水戸の車検場に持ち込んで行っており、時間がかかっていた。

やったこと

補助事業では、専用カメラとコンピューターでボディカラーを分析し色の配合を瞬時に読み取る「コンピューター調色システム」を導入した。コンピューターで計算して弾き出された色に対して塗料を調合するため、同じ車種でも保管場所による色味のばらつきまで正確に調合できる。計量精度が上がったことで塗料のロスが減少した。この仕組みを用いて、笠間市内の整備工場では提供していない新サービス「ブライトネスサービス」を展開し、塗装技術の向上と他社との差別化を図った。

検査測定オートマチックビジョンセンサー(測色カメラ)
ソフトコンピューター調色システム

新しい製品・サービス:ブライトネスサービス(コンピューター調色システムを用いた新サービス)

事業の効果

  • パール色など特殊な調色の所要時間 120分→15分

システム導入後、パール色など特殊な調色は2時間以上かかっていた作業が15分ほどに短縮され、納期のスピードアップにつながった。1人で調色できるようになったため、他のスタッフの作業を止めることがなくなり、現場全体の作業効率が格段に上がった。色を正確かつスピーディーに調色できるため、天候に左右されず、新規顧客の獲得と既存顧客の利用頻度の向上を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    板金塗装の調色に関する課題と新サービス展開の方針は書かれているが、過去の取組との連続性や経営戦略上の位置づけの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    競合60店舗以上・少子高齢化による顧客減少への言及があり外部環境は読めるが、自社の強みとの対比は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    調色作業が2時間以上・半日かかる課題を認識し、コンピューター調色で15分に短縮できたと具体的な効果が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。納期短縮の効果はうかがえるが数値目標はない。

  • 事業を進める体制3

    現場スタッフ3人から1人で調色できる体制、月1回の全体ミーティングや講習会参加などの取組が読み取れる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    一般顧客の早い修理ニーズと運送業など法人顧客の代車の使いにくさが具体的に示され、顧客ターゲットと選ばれる理由がある。

  • 事業化までの道筋3

    ホームページリニューアルや車検ライン整備・指定工場認定の計画が書かれているが、スケジュールや期間の記述は乏しい。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    調色にコンピューターを使う点は同業で新しい取組とうかがえるが、普及度や高付加価値化の水準を示す記述はない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の整備業の競争激化や青年層減少への対応が語られるが、波及効果や雇用創出への言及は乏しい。

  • 費用対効果3

    調色時間の短縮や塗料ロスの減少が書かれているが、投資額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    専用カメラとコンピューターによる調色は先端的な技術の活用としてうかがえるが、サプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    笠間市内の整備業者として地域での差別化を狙う記述があるが、地域資源を活かした付加価値の具体性は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

年内にホームページをリニューアルし、ブライトネスサービスをより広める準備を進めている。取引が増加している運送業などの法人顧客に向けて、人員を増やし、水戸の車検場に持ち込んでいる車検を自社の検査ラインで行えるよう整備して時間短縮を図る計画で、そのための指定工場認定も進めている。また、組合の講習会への参加や月1回の全体ミーティング、2〜3カ月に1回の個人面談でスタッフのスキルアップに取り組んでいる。

事業者の声

お客様に最高のサービスを提供し、『いいね』というお褒めの言葉がいただけるようサービスの徹底を心がけています。そして、日々感謝の気持ちを大切にしながら、スタッフ一同が共に育っていき、お客様にとって地域ナンバー1の店舗になれるよう目指していきたいです

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

広島県サービス業(他に分類されないもの)平成27年度

自動車整備のプロセス改善と高度化計画

支柱の間隔が広い門型2柱リフトワイドを2式と低床式エアーガレージジャッキを1台導入し、旧型リフト2台と入れ替えた。

効果:タイヤ脱着工程の順番待ち時間 100分/日→15分/日

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。